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Oracle® Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2018 年 8 月
 
 

カーネルゾーン用にメモリーを予約するためのホスト ZFS ARC のチューニング

カーネルゾーンの効率的なパフォーマンスを確保するには、カーネルゾーンホストで user_reserve_hint_pct チューニング可能パラメータを設定する必要があります。このパラメータは、システムにアプリケーションのメモリー使用に関するヒントを提供し、アプリケーションに使用できるメモリーがより多く残るように、ZFS Adaptive Replacement Cache (ARC) の増加を制限するために使用します。そのカーネルゾーンホストから見れば、カーネルゾーンはアプリケーションです。ARC の増加を制限することで、アプリケーション (カーネルゾーンとカーネルゾーン内で実行されるアプリケーションを含む) に使用できるメモリーをより多く残すことができます。


Caution

注意  -  このパラメータをホストシステムの ZFS ARC を制限するように設定できないと、メモリー不足障害が発生する可能性があります。


システム上の ZFS ARC を制限するには、カーネルゾーンホストで user_reserve_hint_pct パラメータを設定します。set_user_reserve.sh と呼ばれるスクリプトを使用して、このパラメータの値を 80 に設定することをお勧めします。このスクリプトは、パラメータを動的に調整します。

カーネルゾーンホストで実行されることが予想されるすべてのカーネルゾーンおよびその他のプロセスの最大メモリー要件に応じて、80 よりも高い値または低い値を設定できます。

set_user_reserve.sh スクリプトを取得し、user_reserve_hint_pct チューニング可能パラメータの要件の特定と構成に関する詳細を参照するには、My Oracle Support Web サイトにログインし、Oracle Solaris 11.x の ZFS とアプリケーション間のメモリー管理 (Doc ID 1663862.1) に関するドキュメントにアクセスします。set_user_reserve.sh スクリプトはそのドキュメントに添付されています。

たとえば、global というカーネルゾーンホストでスクリプトを実行する場合:

global# ./set_user_reserve.sh -fp 80
Adjusting user_reserve_hint_pct from 0 to 80
Monday, March 30, 2015 04:59:47 PM PST :
waiting for current value : 60 to grow to target : 65…
Adjustment of user_reserve_hint_pct to 80 successful.
Make the setting persistent across reboot by adding to /etc/system

#
# Tuning based on MOS note 1663861.1, script version 1.0
# added Monday, March 30, 2015 05:09:53 PM PST by system administrator : user
set user_reserve_hint_pct=80

注 -  スクリプトを実行すると、実行中のシステムで user_reserve_hint_pct パラメータがチューニングされます。このパラメータを、リブート後も持続するようにするには、パラメータを /etc/system 内に設定します。