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Oracle® Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2018 年 8 月
 
 

カーネルゾーンの CPU の管理

    カーネルゾーンには、作成時にデフォルトで 4 つの仮想 CPU が割り当てられます。仮想 CPU の数を変更するには、次のいずれかの方法を使用します。

  • dedicated-cpu リソースの追加と変更

  • virtual-cpu リソースの追加と変更

  • anet 近傍性グループに含まれる CPU の追加

カーネルゾーンへの dedicated-cpu リソースの追加

最良のパフォーマンスを得るには、dedicated-cpu リソースを構成してください。この値を設定すると、カーネルゾーンは選択された CPU 上でのみ実行されるようになります。カーネルゾーンに専用の CPU で、システム上のほかのプロセスを実行することはできません。

CPU の値は、使用可能なコアまたはプロセッサの観点から割り当てることができます。システムに関するプロセッサ情報を取得するには、psrinfo -vp を使用します。たとえば、次の psrinfo -vp の出力は、システム global には 6 つの使用可能なコアがあることを示しています。

global$ psrinfo -vp
The physical processor has 6 cores and 48 virtual processors (0-47)
  The core has 8 virtual processors (0-7)
  The core has 8 virtual processors (8-15)
  The core has 8 virtual processors (16-23)
  The core has 8 virtual processors (24-31)
  The core has 8 virtual processors (32-39)
  The core has 8 virtual processors (40-47)
    SPARC-T4 (chipid 0, clock 2998 MHz)

注 -  デフォルトで、dedicated-cpu:ncpus を設定しても、システムのどの CPU が割り当てられるかを制御しません。このため、システムがリブートした場合に、不整合な結果となる可能性があります。整合性のある結果を得るには、使用例 5, カーネルゾーンへの専用 CPU の割り当てを参照してください。
使用例 5  カーネルゾーンへの専用 CPU の割り当て

この例では、kzone1 に割り当てられた CPU や専用の CPU が存在しないことを確認したあとで CPU を割り当てる方法を示しています。kzone1 は、6 コアの SPARC T4 が稼働するグローバルシステム上に存在していると仮定されています。

global$ pfbash zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> info dedicated-cpu
zonecfg:kzone1> add dedicated-cpu
zonecfg:kzone1:dedicated-cpu> set cpus=8-15
zonecfg:kzone1:dedicated-cpu> end
zonecfg:kzone1> info dedicated-cpu
      cpus:  8-15
zonecfg:kzone1:dedicated-cpu> end
zonecfg:kzone1> exit

詳細については、Oracle Solaris Zones Configuration Resources の dedicated-cpu Resource Typeを参照してください。

カーネルゾーンへの virtual-cpu リソースの追加

virtual-cpu リソースタイプは、カーネルゾーンで可視になる仮想 CPU の数を指定します。ホストシステム上では、仮想 CPU は CPU 時間をほかのゾーンと共有します。virtual-cpu リソースを設定することは、統合に役立ちますが、システムのパフォーマンスに影響を与えることがあります。詳細情報や例については、Oracle Solaris Zones Configuration Resources の virtual-cpu Resource Type (solaris-kz Only)を参照してください。

近傍性グループに含まれる CPU のカーネルゾーンへの追加

近傍性グループに含まれる CPU を指定できます。近傍性グループがベースとなるネットワークデバイスと同じである場合、近傍性グループに含まれる CPU を指定すると、ネットワークのパフォーマンスが向上する可能性があります。

近傍性グループの操作の詳細については、Oracle Solaris 12 での仮想ネットワークとネットワークリソースの管理 の 第 2 章, Creating and Managing Virtual Networksを参照してください。