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Oracle® Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2018 年 8 月
 
 

カーネルゾーンのストレージデバイスとブート順序の管理

カーネルゾーンのルート は常にアクセス可能であり、デフォルトでは 16G バイトの ZFS ボリュームになります。ディスク領域を増やすには、カーネルゾーンのメモリーの管理の説明に従ってルートディスクを大きくします。または、ストレージデバイスを追加します。デバイスは、システム間で移植可能で、ZFS ボリュームのパフォーマンスを向上させます。

    追加のカーネルゾーンのストレージデバイスには、次の要件があります。

  • ストレージデバイスのフルパス (/dev/dsk/c9t0d0 など) を指定する必要があります。

  • ストレージデバイスは有効なストレージ URI によって定義する必要があります。

  • ストレージデバイスはディスク全体か LUN である必要があります。

各ストレージデバイスのブート順序を指定するには、device リソースタイプの bootpri プロパティーを使用します。bootpri プロパティーは任意の正の整数値に設定します。


Caution

注意  -  ブートデバイス以外のデバイスで bootpri プロパティーを設定してはいけません。bootpri プロパティーをブートデバイス以外のデバイスに設定すると、データが破損する可能性があります。


bootpri プロパティーの設定を解除するには、zonecfg clear bootpri コマンドを使用します。

各デバイスのデフォルトのブート順は、まず bootpri プロパティーでデバイスをソートし、複数のデバイスが同じ bootpri 値を持つ場合はさらに id プロパティーでソートすることによって決定されます。

ブート可能な複数のデバイスがインストール中に存在する場合、これらのデバイスはゾーン内のミラー化 ZFS プールで使用されます。

使用例 10  カーネルゾーンへのストレージデバイスの追加

この例は、ストレージデバイス /dev/dsk/c9t0d0 をカーネルゾーン kzone1 に追加する方法を示しています。

global$ pfbash zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> add device
zonecfg:kzone1:device> set storage=dev:/dev/dsk/c9t0d0
zonecfg:kzone1:device> set bootpri=4
zonecfg:kzone1:device> end
使用例 11  ストレージ URI を使用するためのカーネルゾーンのデフォルトのブートデバイスの変更:

この例は、iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003 にあるストレージ URI を使用するように、カーネルゾーン kzone1 でデフォルトのブートデバイスを変更する方法を示しています。

global$ pfbash zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> select device id=0
zonecfg:kzone1:device> set storage=iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003
zonecfg:kzone1:device> end
zonecfg:kzone1> info device
device:
       storage: iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003
       id: 0
       bootpri: 0