コールド移行を使用したカーネルゾーンの移行

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コールド移行では、実行中でないゾーンが切り離され、別のホスト上で接続されます。そのホスト上でゾーンをリブートできます。

コールド移行の詳細については、カーネルゾーンの移行についておよび使用する移行方式の決定を参照してください。

コールド移行を使用してカーネルゾーンを移行する方法

始める前に

カーネルゾーンの移行の要件で説明した要件をソースホストとターゲットホストが満たしていることを確認します。

カーネルゾーンを移行する権利が割り当てられた管理者になります。
詳細は、カーネルゾーン移行の実行に必要な権利を参照してください。
移行するゾーンが実行中の場合は、そのゾーンをシャットダウンします。
```
source-host$ zoneadm -z kzone shutdown
```

(オプション) 状態が installed になっていることを確認します。

次に出力例を示します。

source-host$ zoneadm -z kzone list -v
  ID NAME             STATUS      PATH      BRAND            IP
   - kzone           installed    -        solaris-kz       excl

(オプション) ssh:// URI を使用してターゲットホストに接続する予定である場合は、プロンプトなしの SSH 認証をテストします。
ターゲットホストで、date などのコマンドを ssh 経由で実行します。
```
source-host$ ssh target-host date
Tue Oct  4 17:07:55 MDT 2016
```
パスワードの入力を求められた場合は、対話型認証のないログインを有効にするように鍵ペアを構成していません。

Oracle Solaris 12 での Secure Shell アクセスの管理 の How to Generate a Public/Private Key Pair for Use With Secure Shellを参照してください。

(オプション) 移行の予行演習を実行し、条件が適切に設定されていることを確認します。

次に出力例を示します。

source-host$ zoneadm -z kzone migrate -n ssh://user@target-host
zoneadm: zone 'kzone': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'kzone': Attaching zone.
zoneadm: zone 'kzone': Dry-run migration successful.
zoneadm: zone 'kzone': Cleaning up.

移行を実行します。

次に出力例を示します。

source-host$ zoneadm -z kzone migrate ssh://user@target-host
zoneadm: zone 'kzone': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'kzone': Attaching zone.
zoneadm: zone 'kzone': Migration successful.

(オプション) ターゲットホストでゾーンをブートします。
```
target-host$ zoneadm -z kzone boot
```

使用例 41 ローカルストレージに起因するコールド移行の予行演習の失敗

次の例は、カーネルゾーンが実行中でないことの確認と、コールド移行の予行演習を示しています。カーネルゾーン z3kz でローカルストレージが使用されているので、この予行演習は失敗します。

root@global3 $ zoneadm list -cv
  ID NAME             STATUS      PATH                         BRAND      IP
   0 global           running     /                            solaris    shared
   - z3kz             installed   -                            solaris-kz excl
root@global3 $ zoneadm -z z3kz migrate -n ssh://global5 
zoneadm: zone 'z3kz': configuration check failed: The storage property
dev:/dev/zvol/dsk/rpool/VARSHARE/zones/z3kz/disk0  is not a shared storage URI.

使用例 42 構成変更後の正常なコールド移行

次の例は、ゾーン z3kz のゾーン構成からのブート用でないローカルストレージデバイスの削除と、正常な移行を示しています。使用されるゾーン構成は、移行するゾーンからのものであり、ターゲットホストでインポートされます。

root@global3 $ zonecfg -z z3kz 'remove device id=1;commit;exit' 
root@global3 $ zoneadm -z z3kz migrate ssh://global5 
zoneadm: zone 'z3kz': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'z3kz': Attaching zone.
zoneadm: zone 'z3kz': Migration successful.

関連項目

以前のバージョンの Oracle Solaris に移行する場合は、使用例 9, 以前の Oracle Solaris リリースにカーネルゾーンを移行する前に pagesize-policy プロパティーをクリアするを参照してください。