カーネルゾーンでは、auxiliary states を使用して、大域ゾーンに補助状態の情報を通知します。デフォルトでは、カーネルゾーンに補助状態は設定されていません。補助状態が設定されるのは、デバッグ操作やカーネル保守操作を開始する場合と、ゾーンを移行する場合だけです。
カーネルゾーンの補助状態は次のとおりです。
カーネルゾーンはカーネルデバッガ kmdb 内にあります。カーネルゾーンは running 状態ですが、ゾーンはネットワークリクエストを処理できません。kmdb と対話するには、ゾーンコンソールに接続する必要があります。ゾーンコンソールに接続する方法については、Creating and Using Oracle Solaris Zones の 第 3 章, About Non-Global Zone Loginを参照してください。
このゾーンはシステム上でブートされ、ライブ移行イメージを受信しています。ライブ移行が完了するまではまだ完全に実行されていません。
このゾーンは完全に実行されていますが、別のシステムにライブ移行されています。
このゾーンはシステムに認識されていますが、その構成がありません。ゾーンの状態は常に incomplete です。
ゾーンは running 状態ですが、パニックが発生しています。ホストシステムは影響を受けません。panicked 補助状態のカーネルゾーンにログインするには、ゾーンコンソールアクセスが必要です。
ゾーンは一時停止しており、次のブート時に再開されます。この状態を表示できるようにするには、ゾーンに接続している必要があります。カーネルゾーンは、ウォーム移行の前に suspended の補助状態として表示されます。Oracle Solaris カーネルゾーンの移行を参照してください。
大域ゾーンの現在の状態およびカーネルゾーンの補助状態を表示するには、zoneadm list -s コマンドを使用します。次に出力例を示します。
global$ zoneadm list -s NAME STATUS AUXILIARY STATE global running kzone1 running kzone2 running kzone3 running debugging
カーネルゾーンの補助状態の詳細は、solaris-kz(7) のマニュアルページを参照してください。
非大域ゾーンの状態については、Introduction to Oracle Solaris Zones の 第 1 章, Oracle Solaris Zones Introductionを参照してください。
カーネルデバッガの詳細は、kmdb(1) のマニュアルページを参照してください。