カーネルゾーンは、net または anet リソースの追加によってカーネルゾーンでのネットワークアクセスを提供します。これら 2 つのリソースタイプの詳細については、Oracle Solaris Zones Configuration Resources の Configurable Resource Types and Global Propertiesを参照してください。
カーネルゾーンは排他的 IP ゾーンである必要があります。排他的 IP ゾーンについては、Creating and Using Oracle Solaris Zones の Exclusive-IP Zone Network Addressを参照してください。
追加の MAC アドレスを指定すれば、カーネルゾーン内でのネイティブ (solaris) ゾーンの実行をサポートできます。詳細は、カーネルゾーン内の非大域ゾーンの管理を参照してください。
オプションでネットワークデバイス ID を指定して、ゾーン内から VNIC アドレスを識別して、ネットワークインタフェースがカーネルゾーンに表示される順序を決定できます。このプロセスは、ある物理スロットから別の物理スロットへの NIC の移動に似ています。
使用例 12 カーネルゾーンへのネットワークデバイスの追加この例は、ネットワークデバイスをカーネルゾーン kzone1 に追加する方法を示しています。ID 3 は、新しい anet インタフェースがカーネルゾーンに表示される順序を指定します。ゾーンのブート後に dladm show-phys -i コマンドを実行すると、カーネルゾーン内に暗黙的に作成された物理リンクに関する情報が表示されます。ID 列の値は、zonecfg で設定された ID と一致します。
global$ pfbash zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> add anet
zonecfg:kzone1:anet> set id=3
zonecfg:kzone1:anet> info
anet 1:
id: 3
zonecfg:kzone1:anet> end ; exit
global$ zoneadm -z kzone1 boot
global$ zlogin kzone1 dladm show-phys -i
LINK MEDIA ID DEVICE ACTIVE STANDBY
net0 Ethernet anet:0 vnic1000 -- zvnet0
net1 Ethernet anet:3 vnic1001 -- zvnet1
使用例 13 カーネルゾーンからのネットワークデバイスの削除
この例は、カーネルゾーン kzone1 からネットワークデバイスを削除する方法を示しています。既存の anet リソースに関する情報が一覧表示され、ID 1 の anet デバイスが削除されます。
global$ pfbash zonecfg -z kzone1 info anet
anet:
configure-allowed-address: true
id: 0
anet:
configure-allowed-address: true
id: 1
global$ zonecfg -z kzone1 remove anet id=1