ウォーム移行を使用してカーネルゾーンを移行する方法

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カーネルゾーンの移行の要件で説明した要件をソースホストとターゲットホストが満たしていることを確認します。
ウォーム移行またはライブ移行用のサービスの有効化の説明に従って、必要なサービスが使用可能になっていることを確認します。
ソースホストとターゲットホストが同一でない場合は、移行および互換性のある構成についてを参照してください。

カーネルゾーンを移行する権利が割り当てられた管理者になります。
詳細は、カーネルゾーン移行の実行に必要な権利を参照してください。
移行するカーネルゾーンの suspend リソースに共有ストレージが構成されていることを確認します。
次に出力例を示します。
```
source-host$ zonecfg -z kzone info suspend
suspend:
         storage: iscsi://system/luname.naa.501337600144f0dbf8af1900
```
ターゲットホストは、同じ URI を使用してこの場所にアクセスできる必要があります。suspend リソースが構成されていない場合は、suspend リソースタイプの構成を参照してください。
ソースホストの大域ゾーンで、移行するカーネルゾーンを一時停止します。
```
source-host$ zoneadm -z kzone suspend
```
注 - 一時停止の処理では、メモリーを含むゾーンの状態がディスクに書き込まれるので、完了までに長い時間がかかる可能性があります。
(オプション) 移行の予行演習を実行し、共有ストレージにアクセスできることを確認します。
次に出力例を示します。
```
source-host$ zoneadm -z kzone migrate -n ssh://user@target-host
zoneadm: zone 'kzone': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'kzone': Attaching zone.
zoneadm: zone 'kzone': Dry-run migration successful.
zoneadm: zone 'kzone': Cleaning up.
```
予行演習で、共有ストレージへのアクセスに関する問題が発生した場合は、それらの問題を修正してから次に進みます。Creating and Using Oracle Solaris Zones の第 14 章, Oracle Solaris Zones on Shared Storageを参照してください。
ゾーンをターゲットホストに移行します。
このステップでは、ターゲットホストシステムでソースホストと同じゾーン構成を使用してゾーンが構成され、ターゲットホストでゾーンが接続されます。
```
source-host$ zoneadm -z kzone migrate rad-uri:user@target-host
```
- ssh を使用して移行する場合:
```
source-host$ zoneadm -z kzone migrate ssh://root@target-host
zoneadm: zone 'kzone': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'kzone': Attaching zone.
zoneadm: zone 'kzone': Migration successful.
```
- rads を使用して移行する場合:
```
source-host$ zoneadm -z kzone migrate rads://root@target-host:12302
```
(オプション) 新しいホストでカーネルゾーンをブートし、移行したゾーンを再開します。
```
target-host$ zoneadm -z kzone boot
```

使用例 43 ウォーム移行での構成チェックの失敗

この例は、ローカルパス上の suspend リソースによる移行の試みを示しています。

global3$ zoneadm -z z1kz migrate ssh://global5
zoneadm: zone 'z1kz': configuration check failed: suspend path resource must be an NFS path

使用例 44 カーネルゾーンの一時停止とウォーム移行

この例は、suspend リソースを表示し、ゾーンを一時停止し、カーネルゾーンの補助状態 (z2kz では suspended) を含めてゾーンの情報を一覧表示するためのコマンドと、一時停止されたカーネルゾーンの正常な移行を示しています。ターゲットホスト上の移行先のゾーンで uptime コマンドを発行すると、ゾーンの実行時間が表示されますが、これには、ソースホスト上でのブートされてからの時間も含まれています。

global3$ zonecfg -z z2kz info suspend
suspend:
         storage: iscsi://system/luname.naa.501337600144f0dbf8af1900
global3$ zoneadm -z z2kz suspend

global3$ zoneadm list -cp
0:global:running:/::solaris:shared:-:none:
-:z2kz:installed:/system/volatile/zones/z2kz/zonepath:890d94b7-23c7-48c8-922e-ede10c3d1ac6:solaris-kz:excl:-:solaris-kz:suspended

global3$ zoneadm -z z2kz migrate ssh://global5 
zoneadm: zone 'z2kz': Importing zone configuration.
zoneadm: zone 'z2kz': Attaching zone.
zoneadm: zone 'z2kz': Migration successful.

global3$ ssh global5 zlogin z2kz uptime
12:02pm  up 2 day(s),  2:55,  0 users,  load average: 0.04, 0.04, 0.03