Oracle® ILOM システム監視および診断用ユーザーズガイドファームウェアリリース 3.2.x

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更新: 2015 年 10 月
 
 

診断テストレベルの選択

Oracle ILOM で Oracle x86 サーバーの診断を有効にする前に、実行する診断のレベルを決定します。事前定義されたテストスイートを実行することも、オプションのリストから、実行する特定のテストを選択することもできます。次の表では、使用可能な診断レベルについて説明します。


注 -  使用しているサーバーが PC-Check または UEFI 診断のどちらを実行しているかを調べるには、サーバー管理ガイド、または Oracle ILOM Web インタフェースの「Host Management」>「Diagnostics」ページを参照してください。
表 17  Oracle x86 サーバーの診断レベル
診断ツール
診断レベルの説明
PC-Check
Disabled (デフォルト) – PC-Check はホストの起動時に診断テストを実行しません。サーバーは通常動作モードのままになります。
Enabled – PC-Check はホストの起動時にユーザーの介入なしに、事前定義されたテストスイートを実行します。完了すると、ホストが BIOS の「Boot Device Priority」リストの次のデバイスからブートします。このモードは、はじめて現場にインストールしたときやミッションクリティカルアプリケーションのインストール前に、簡単な診断テストを実行して、システムの品質を検証するために使用します。基本 PC-Check テストの実行には通常、最大 5 分かかります。
Extended – PC-Check はホストの起動時に包括的なテストスイートを実行します。このモードは、システムをはじめてインストールしたあと、システムを物理的に移動したあと、コンポーネントを追加したとき、および本番オペレーティングシステムおよびミッションクリティカルアプリケーションのインストール前に使用します。拡張 PC-Check テストの実行には通常、20 - 40 分かかります。
Manual – ホストの起動時に PC-Check 診断テストメニューが表示されます。このモードを使用すると、PC-Check のメニューからテストを選択するか、または事前定義されたテストスイートを「Immediate Burn-in test」メニューから選択できます。テスト時間は選択したテストによって異なります。
UEFI 診断
Disabled (デフォルト) – サーバーは通常の操作モードに復帰します。診断テストは実行されません。
Enabled – サーバーは自動的にブートし、ユーザーの介入なしで事前定義されたテストスイートを実行します。テスト出力はサービスプロセッサの /var/log/uefidiag/ ディレクトリに記録され、Oracle ILOM の障害管理シェルで表示できます。診断テストが完了すると、システムは自動的にシャットダウンし、「Disabled」診断モードに戻ります。このモードは、はじめて現場にインストールしたときやミッションクリティカルアプリケーションのインストール前に、システムの品質を検証するためのクイックテストとして使用します。これらの基本テストには通常、システム構成に応じて 20 分から 2 時間かかります。
Extended – サーバーは自動的にブートし、ユーザーの介入なしで包括的なテストスイートを実行します。テスト出力はサービスプロセッサの /var/log/uefidiag/ ディレクトリに記録され、Oracle ILOM の障害管理シェルで表示できます。診断テストが完了すると、システムは自動的にシャットダウンし、「Disabled」診断モードに戻ります。このモードは、システムをはじめてインストールしたとき、システムを物理的に移動したあと、コンポーネントを追加したとき、および本番オペレーティングシステムおよびミッションクリティカルアプリケーションのインストール前に使用します。これらの拡張テストには通常、システム構成に応じて 30 分から 5 時間かかります。
Manual – サーバーがテストの選択画面に自動的にブートします。テストの選択画面で、実行するテストを指定するか、または代わりに Esc キーを押して、UEFI シェル環境で UEFI 診断コマンドを発行できます。リモートコンソール、シリアルコンソール、または使用しているシステムに接続されたキーボード、ビデオ、およびマウスを使用して、テスト出力を表示します。テストが完了したら、診断モードを「Disabled」に手動で戻す必要があります。