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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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1 WebCenter Portal: Spacesの紹介

Oracle WebCenter Portal: Spacesにようこそ。Spacesアプリケーションは、何千人ものユーザーに適応し、言語要件が異なる多様な集団を取り込むことができるポータル、コミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトを迅速に作成するために必要なあらゆるツールを備えています。

この章では、重要な用語の意味を明確にするとともに、Spacesアプリケーションを使用して作成できるポータル、コミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトのタイプの例をいくつか紹介します。また、この章で説明しているリソースに関する詳細情報の参照先を示す表も掲載します。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:

ソーシャル・ネットワーキングをサポートするSpacesアプリケーションの機能の詳細は、第3章「ソーシャルおよびコラボレーション・サービスの利用」を参照してください。


1.1 ポータル、コミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトについて

何を実行しようとしているかに沿って、どのようなものを作成するかを決定する必要があります。この項では、それを容易に決定できるように、ポータルコミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトの意味を明らかにします。この項の内容は次のとおりです。

1.1.1 ポータルとは

ポータルは、1つのエントリ・ポイントを通じて、場所、テクノロジおよび生成元が様々な情報やリソースを表示するWebの出力先です。広範なソースから収集されたコンテンツやテクノロジが、1箇所から容易に利用できるひとまとまりの情報およびサービスとしてユーザーに表示されます。

たとえば、あるSpacesポータルでは、組織のE-Businessスイートから生成されたすべてのワークリスト・アイテム、CRMスイートから生成された詳細な顧客情報、およびビジネス・インテリジェンス・ツールから生成された最新の売上高のグラフを参照できます。このようにソースが複数であるにもかかわらず、1つのソースから生成されたかのように、ユーザーはすべてのコンテンツを1箇所で利用できます。

ポータルは、異なるコンテンツを1つまたは複数のライブラリに集約するための解決策となります。認可されたユーザーには、このようなコンテンツをアップロードおよび管理するための権限が与えられ、ユーザーは、1箇所で利用可能なひとまとまりの知識に簡単にアクセスできます。

複数のソースのアプリケーションを、ポータルという1つのソースから利用可能なアプリケーション群として表示することもできます。ユーザーはポータルを通じて、生成元が複数であっても、経費や時間の報告など、すべてのセルフサービス・アプリケーションに1箇所からアクセスできます。ポータルは、ユーザーの時間や労力を節約し、企業と従業員間の有益な操作性を確立する効率的な配信プラットフォームを提供します。

また、ポータルには、有益な操作性を実現するためのパーソナライズ機能も用意されています。パーソナライズによって、ユーザーのプロファイル内の情報を利用して、ポータルの操作性を調整できます。たとえば、マネージャであるMaryがログインすると、部門全体の業績情報とレポート・アプリケーションへのリンクが表示されます。営業担当者であるSalがログインすると、自身の業績に関するレポートとリードへのリンクが表示されます。

Spacesポータルには、リソースや情報を表示するための2つの領域(スペースホーム・スペース)があります。

スペースは通常、特定の部署、部門、プロジェクト、コミュニティなど、特定のユーザーを対象とするポータルやコミュニティを作成する場合に使用します。親スペースより階層が下のサブスペースを使用すると、たとえば、下位部署ごとの子ポータル(サブスペース)を含む部署ポータル(スペース)を設定できます。

ホーム・スペースを使用すると、会社の全従業員に対処できます。デフォルトでは、すべての認証済ユーザーがホーム・スペースにアクセスできるため、本質的に幅広いユーザーを対象にすることができますが、それに加えて、ユーザーごとに個別の操作性を提供するようにホーム・スペースを設定することもできます。たとえば、1日の作業を開始するために必要なすべての情報を表示するダッシュボードを各ユーザーに提供できます。それがユーザーのポータルとなります。

1.1.2 コミュニティとは

コミュニティは、共通の目標を達成するため、または共通の関心を共有するために集められた個人のグループです。コミュニティは、ポータルやソーシャル・ネットワークと組み合せて使用できます。相互に排他的ではありません。

Spacesアプリケーションでは、スペース・メンバー間の共同作業をサポートするように設計されたスペースを開発することでコミュニティという概念が実現します。スペースによって、関連性があるサービス、ページおよびコンテンツにすぐにアクセスできる専用の領域が提供されます。

スペースでは、直接の追加、招待または自己登録によるチームおよびコミュニティ・メンバーの収集がサポートされています。権限やロールの割当てによる内部階層もサポートされています。これによって、スペースの機能やリソースへの異なるレベルのアクセスが提供されます。また、サブスペースの作成による構造的階層もサポートされています。これによって、サブチームや別の事業部門(LOB)に管理を委任できます。

スペースは、継続的な対話と情報共有のためにユーザーを仮想環境にまとめます。


関連項目:

スペースの詳細は、第XI部「スペースの計画と構築」を参照してください。


1.1.3 ソーシャル・ネットワーキング・サイトとは

FacebookやMySpaceなど、様々なソーシャル・ネットワーキング・サイトがあるため、Webベースのソーシャル・ネットワーキングについてはすでに十分に理解していることと思います。ユーザーが相互へのコネクションを作成します。そのコネクションによって、相互のアクティビティに関する情報や生成されるコンテンツに自由にアクセスできるようになります。つまり、関心があるサイト、写真のスライド・ショー、ユーザーの現在の心理状態を示す発言などへのリンクが提供されます。2人のユーザー間のコネクションは急速に拡大します。推薦を通じて、また、ストリームされた投稿やリンクにコメントを入力したり、お気に入り登録することによって、各ユーザーのコネクションが自動的に作成されるためです。

Spacesアプリケーションは、ソーシャル・ネットワーキングの概念を新たにするものではなく、企業の目的により適した環境でソーシャル・ネットワーキングを実現することに重点を置いています。共通の関心や目標を持つユーザーが、関心のあるコンテンツにアクセスしたり、相互のアクティビティを追跡して有意義な情報を得られるようなコネクションを作成できます。

ホーム・スペースは、ソーシャル・ネットワーキングに重点を置いたサイトを設定するための優れた場所です。ホーム・スペースには、ログインしたすべての従業員がアクセスできるため、広範なソーシャル・ネットワークに最適な基盤となります。

ホーム・スペースでは、ピープル・コネクション・サービスによってソーシャル・ネットワーキング機能が大幅に強化されます。このサービスには、他のユーザーへのコネクションの作成、個人プロファイルの情報の表示とカスタマイズ、他のユーザーのアクティビティの表示、より幅広いユーザーとのアクティビティおよびファイルやリンクの共有を行うための機能が用意されています。

ホーム・スペースには、アプリケーション管理者によって作成され、対象ユーザーにプッシュされる一連のページを含めることもできます。このようなページは、ビジネス・ロール・ページと呼ばれます。ビジネス・ロール・ページでは、特定のユーザー・グループ(営業チームなど)にとって関心があるコンテンツを表示し、関心がないユーザーにはそのコンテンツが表示されないようにすることができます。

ユーザーは、許可されていれば、自分のみが参照するページをホーム・スペースに作成してカスタマイズできます。関心があるコンテンツを自分専用に追加またはアップロードして、選択したユーザーとそのコンテンツを共有することができます。


関連項目:

Spacesアプリケーションのソーシャル・ネットワーク機能の詳細は、第3章「ソーシャルおよびコラボレーション・サービスの利用」を参照してください。


1.2 ポータル、コミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトの計画

この項では、作成可能なポータル、コミュニティおよびソーシャル・ネットワーキング・サイトのタイプの概要とともに、それらを作成するために必要なリソースとロールについて説明します。また、関連情報の参照先を後半に掲載します。この項の内容は次のとおりです。

1.2.1 すべてのユーザーを対象とするホーム・スペースの計画

要件

多数のユーザー間のソーシャル・ネットワーキングに重点を置いた、高度に制御された安全かつ高性能な企業ポータルを作成します。

対象者

この企業ポータルは、すべての内部ユーザーを対象とします。目的は、企業イベント、業績およびイニシアティブに関する情報を発信することと、給与、人事管理、購入などの企業リソースへのアクセスを提供することです。さらに、従業員が相互にコネクションを作成し、自分自身や自分の取組みに関するあらゆる種類の情報を共有できるようにすることも目的としています。

このポータルでは、ある程度まで、対象の情報へのアクセスが特定のユーザーに制限されます。たとえば、営業マネージャのブログへのリンクは、営業担当者にのみ表示されます。購入ページへのリンクは、意思決定者にのみ表示されます。CEOからのメッセージというページへのリンクは、すべてのユーザーに表示されます。ある意味で、これは企業のファミリー・サイトのようなものです。従来の企業ニュースレターのかわりに使用して機能を向上させたり、すべての従業員が利用できるリソースへのリンクを提供することができます。

ユーザーに必要なアクセスのタイプ

少人数のユーザーが、ページの作成と管理およびサイトのルック・アンド・フィールの管理を行います。認証済ユーザー、つまりログインしたユーザーは、ピープル・コネクションなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスを使用できるほか、個人用プリファレンスを設定できます。ただし、個人用ページを作成したり、ページ管理タスクを実行することはできません。

適用する必要があるリソースのタイプ

ポータル作成者には、アプリケーションのスキンナビゲーションページ・テンプレートスタイルなどのサイト・リソースへのアクセス権が必要です。また、適用するリソースを指定できるアプリケーションの管理ページへのアクセス権も必要です。使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリックを分析して、トラフィックが多い領域やボトルネックの可能性を特定できるようにすることもできます。そのためには、分析サービスが役立ちます。

ポータルの作成と保守を担当する少人数のユーザーのうちの一部のユーザーに、アプリケーションのロールや権限の作成と割当てによってサイトのセキュリティを設定および管理する責任を与える必要があります。

このようなポータルは、アプリケーション全体を対象とするホーム・スペースに基づいて作成できます。ホーム・スペースに基づいてポータルを作成すると、サイト・リソースの管理が簡素化および一元化され、セキュリティ・モデルの構造も非常にシンプルになります。

このタイプのポータルでは、システム・ページビジネス・ロール・ページも使用されます。システム・ページは、あらかじめ作成されたユーティリティ・ページです。たとえば、権限があるユーザーがコンテンツやルック・アンド・フィールに関してカスタマイズできるアプリケーション・ログイン・ページなどがあります。ビジネス・ロール・ページは、販売担当者、HR担当者、企業トレーナーなど、特定のビジネス・ロールを対象とするページです。各ビジネス・ロール・ページは、対象ユーザーのホーム・スペース・ビューにプッシュされます。

ファイル、ブログおよびWikiを含むドキュメント・サービスは、ポータルへのコンテンツの提供を許可されたユーザーのみが利用できるようにする必要があります。ピープル・コネクション・サービスは、プロファイル、アクティビティ・ストリーム、コネクションなどのソーシャル・ネットワーキング機能を使用できるように、すべての認証済ユーザーが利用できるようにする必要があります。

コネクションアクティビティ・ストリームは、堅牢なソーシャル・ネットワークにとって特に重要なコンポーネントです。コネクションを使用すると、ユーザーはネットワークを構築できます。ホーム・スペース内では、アクティビティ・ストリームは各ユーザーのコネクションのアクティビティをストリームします。スペース内では、各スペース・メンバーのアクティビティをストリームします。

お気に入り登録、コメントおよび共有は、ストリームされたアクティビティに対する同意の表明やコメントの入力によって相互にやりとりしたり、関心があるオブジェクトや有用なリンクを共有するために、アクティビティ・ストリームで利用できるようにする必要があります。

アクティビティ・グラフ・サービスも非常に便利です。このサービスを使用すると、新しいコネクション、適切なアイテムおよび関連性があるスペースの推薦を提供することによって、Spacesアプリケーションでユーザーの関心の範囲を拡大できます。

投票サービスを追加して、すべてのユーザーにとって関心がある問題、アイデアおよびイベントについての企業全体に対する簡単な投票を管理することもできます。

1.2.2 すべてのLOBを対象とする複数のポータルの計画

要件

多数のユーザーがアクセスする、高度に制御された安全かつ高性能なポータルを作成します。各ポータルは、特定のLOBを対象とします。限られたユーザーによってブランドが制御され、すべてのポータルで一貫している必要があります。各ポータルのコンテンツは、各LOBの特定のロールによって管理されます。

対象者

このポータルは、すべてのLOBの共通のランディング・ページです。各LOBは、ここから独自の専用ポータルにアクセスします。それぞれのLOBポータルでは、そのLOBに特に関心がある情報が提供されるほか、LOBのレポート要件(ステータス、経費、業績など)に照準を合わせた外部アプリケーションにアクセスできます。

ユーザーに必要なアクセスのタイプ

すべてのユーザーが共通のランディング・ページにアクセスできます。このページは、ホーム・スペース、または一連の階層スペース内の親スペースです。どちらにも利点があります。たとえば、ホーム・スペースに基づいてランディング・ページを作成すると、少なくともそのページについては、セキュリティ・モデルが簡素化されます。階層内の親スペースに基づいて作成すると、構成設定を継承できるため、ポータル全体でブランドの一貫性を容易に保つことができます。

セキュリティは、最初のモデルで説明したよりも急な勾配の階層で設定される可能性があります。最初のモデルと同様に、少人数のユーザーが、テンプレート、スキン、リソース・カタログ(ページに追加するコンポーネントへのアクセスを提供)など、すべてのポータルのサイト・リソースを管理します。ただし、この複数ポータル環境では、各ポータルの管理はそれぞれのLOBの数人のユーザーに委任され、アクセスの制御、コンテンツ管理および特定のサイトの保守をそれぞれが行います。

適用する必要があるリソースのタイプ

スキンナビゲーションページ・テンプレートなどのポータル・リソースに加えて、LOBポータルでは、同じ目的を持ったグループにとって関心がある情報をすぐに、または選択した日時に配信するお知らせが便利です。ユーザー・アクティビティの分析に基づいて、関心があるページやドキュメントを推薦するには、アクティビティ・グラフ・サービスが便利です。インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)サービスを使用すると、部門のメンバーは相互のオンライン・ステータスを常に把握し、その場で別のユーザーに連絡することができます。最後に、User Messaging Service(UMS)を通じて送信されたワークフロー通知およびメッセージを追跡するには、ワークリスト・サービスが便利です。

1.2.3 部門ポータルの計画

要件

1つの環境内に各部門が複数のポータルを作成できます。これらのポータルは、ユーザーが情報を共有する手段として使用されます。

対象者

これらのポータルはそれぞれ、内部に下位部署を抱える非常に大きな部門を対象とします。たとえば、主にマーケティング、営業、会計、製造、フルフィルメントおよび流通に分かれている大規模な製造会社を考えてみましょう。すべての従業員がこれらのいずれかの部門に属しますが、それぞれの部門の下には下位部署があります。会計部門には、買掛金管理と売掛金管理という少なくとも2つの下位部署があります。これらの下位部署で予算、集金および給与を管理する場合もあります。

これらの各部門には、親スペース(会計部門のホームページなど)に基づいたポータルがあります。親スペースには、それぞれ特定の下位部署(売掛金管理、買掛金管理など)の情報要件に対処するサブスペースの階層があります。

ユーザーに必要なアクセスのタイプ

すべての部門メンバーが、部門のランディング・ページである親スペースにアクセスできます。サブスペースに対するアクセスは制限されます。下位部署に属するユーザーは、階層スペースのグループ内の下位部署専用のサブスペースにアクセスできます。

限られたユーザーがポータルのリソースを管理します。これらのユーザーがすべてのポータルのリソースを管理する場合もあれば、ポータルごと、あるいは子ポータルごとにリソース・マネージャのグループが存在する場合もあります。限られたユーザーがコンテンツ管理を担当します。ポータルごとに、セキュリティを管理する独自のチームがある可能性があります。また、下位部署が独自にセキュリティを管理する場合もあります。

適用する必要があるリソースのタイプ

ポータルのリソースおよびセキュリティは、すべてのポータルに有用です。階層スペースは、このモデルでは特に重要です。階層スペースには、特定のスペースへの関連コンテンツのグループ化、必要な領域にドリルダウンして詳細情報を参照するための論理ナビゲーション、管理の委任、メンバーシップの継承など、関連する様々な利点があります。また、柔軟なセキュリティ・モデルによって、親スペースと同じようにアクセスを構成することもできれば、サブスペースの管理者が完全に書き換えられるようにすることもできます。

ドキュメント・サービス、お知らせサービス、アクティビティ・グラフ・サービスなど、情報の発信をサポートするサービスが効果的な場合もあります。部門または下位部署を対象とした投票も便利な場合があります。

1.2.4 異なる共同作業チームおよびコミュニティを含む部門ポータルの計画

要件

限られたユーザーがポータル・サイトを作成できます。残りのユーザーは、チーム・サイトを作成できます。

対象者

これは、すべての部門メンバーにとって関心がある情報を提供するとともに、目的のプロジェクト専用チームやコミュニティを対象とするスペースへのアクセスを提供する、別のタイプの部門ポータルです。

ユーザーに必要なアクセスのタイプ

部門ポータルに対する表示アクセス権がすべてのユーザーに与えられます。少人数のユーザーがポータル管理者として、メイン・サイトのルック・アンド・フィールおよびコンテンツを制御し、チームおよびコミュニティのマネージャに責任を委任します。チームやコミュニティのスペースを管理および監視できるように、より多くのユーザーにスペース・モデレータのロールが割り当てられます。

適用する必要があるリソースのタイプ

他のモデルで説明したすべてのポータル作成リソースに加えて、多くのコラボレーション・ツールが役立ちます。たとえば、リスト・サービスでは、プロジェクトの問題リスト、マイルストン・リスト、成果物のリストなどを作成するための便利な機能が提供されます。プロジェクト・チームは、イベント・サービスを利用して、会議の計画やイベントのスケジュールを作成できます。チームに参加しているメンバーやコミュニティに属しているメンバーを追跡するには、「メンバー」タスク・フローが重要です。チーム・メンバーは、Wikiを使用して会議の予定表を保存したり、メモを追加することができます。チームおよびコミュニティは、ブログを使用してテクノロジやアイデアを広めたり、専門知識を発信することができます。

このポータルのユーザーにリンク・サービスを提供すると、関連性があるアプリケーション・オブジェクト間の関連付けを作成できます。たとえば、プロジェクト・マイルストンのリストをプロジェクト設計ドキュメントや機能仕様書に関連付けることができます。多くの場合、ドキュメント・サービスも役立ちます。

メンバー間のディスカッションを作成して追跡できるようにするには、ディスカッション・サービスが不可欠です。これは、やりとりの記録を保持したり、広範囲に分散しているメンバーが都合のよいときに参加できるようにする場合に特に便利です。

1.2.5 チーム、コミュニティおよびソーシャル・ネットワークを含む部署ポータルの計画

要件

限られたユーザーがポータル・サイトを作成できます。残りのユーザーはチーム・サイトを作成し、ソーシャル・ネットワーキング機能を使用してソーシャル化できます。

対象者

このポータルは、内部の共同作業やコミュニケーションに対するポリシーが非常にオープンな部署を対象とします。活発に議論が交わされる、堅牢なポータルです。

ユーザーに必要なアクセスのタイプ

すべてのユーザーがホーム・スペースにアクセスできます。また、そのビュー内に独自の個人用ページを作成する権限を与えられる場合もあります。下位部署に属するユーザーは、その下位部署専用のポータルにアクセスできます。セキュリティコンテンツ管理を含め、部署および下位部署のホームページの管理は少人数のユーザーが行いますが、チーム・サイトおよびコミュニティの管理は、チームやコミュニティの主要メンバーに委任されます。コネクションの作成、プロファイルの更新、コネクションのアクティビティの表示、およびリソースの共有を行えるように、ピープル・コネクション・データを更新する権限をすべてのユーザーに付与する必要があります。

適用する必要があるリソースのタイプ

部署および下位部署のポータルを管理する少人数のユーザーが、ポータルの作成およびポータルのセキュリティの管理を行うためのリソースをすぐに使用できる必要があります。スペースの保護、スペース・ページの作成、およびスペースの範囲内のサービスの管理を担当するユーザーは、そのような作業を行うためのリソースを使用できる必要があります。チームやコミュニティなどの共同作業環境では、ディスカッション・サービスを利用できるようにすると、非常に効果的です。大量のコンテンツがある大規模なポータル・セットを検索するには、検索サービスが便利です。タグ・サービスを使用すると、個人的に有用な検索語句を独自に追加し、他のユーザーと共有できます。スケジュール、アイデア、目標および進捗の追跡、配信および保存をサポートするには、コンテンツ管理ピープル・コネクションリストおよびイベント・サービスが必要です。投票は、評価全般にわたって役立ちます。リンク・サービスを使用すると、1つの場所から別の場所へ、または場所からアプリケーション・オブジェクト(ドキュメント、ノート、イベントなど)へのリンクを提供できます。

コネクションアクティビティ・ストリームは、堅牢なソーシャル・ネットワークにとって特に重要なコンポーネントです。コネクションを使用すると、ユーザーはネットワークを構築できます。ホーム・スペース内では、アクティビティ・ストリームは各ユーザーのコネクションのアクティビティをストリームします。スペース内では、各スペース・メンバーのアクティビティをストリームします。

お気に入り登録、コメントおよび共有は、ストリームされたアクティビティに対する同意の表明やコメントの入力によって相互にやりとりしたり、関心があるオブジェクトや有用なリンクを共有するために、アクティビティ・ストリームで利用できるようにする必要があります。

アクティビティ・グラフ・サービスも非常に便利です。このサービスを使用すると、新しいコネクション、適切なアイテムおよび関連性があるスペースの推薦を提供することによって、Spacesアプリケーションでユーザーの関心の範囲を拡大できます。

投票サービスを追加して、すべてのユーザーにとって関心がある問題、アイデアおよびイベントについての企業全体に対する簡単な投票を管理することもできます。

コネクションの変更や、目的のスペースおよびアプリケーション・オブジェクトの変更に関する情報をユーザーに知らせるには、通知をポータルに組み込みます。これによって、サブスクライブしているオブジェクトが変更されると、選択したメッセージング・チャネルを介してユーザーに通知が送信されます。

1.3 詳細情報の参照先

表1-1に、この章で説明したすべてのリソースに関する情報へのリンクを示します。

表1-1 詳細情報の参照先

リソース 参照先

アクティビティ・グラフ

第60章「アクティビティ・グラフ・サービスの使用」


管理ページ


分析

第57章「使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリックの分析」


お知らせ

第61章「お知らせサービスの使用」


ブログ

第50章「ブログの使用」


ビジネス・ロール・ページ

第7.1項「ビジネス・ロール・ページの使用」


コンテンツ管理

第X部「コンテンツの使用」


ディスカッション

第62章「ディスカッション・サービスの使用」


ドキュメント

第41章「コンテンツの追加および管理の概要」


イベント

第63章「イベント・サービスの使用」


外部アプリケーション

第6章「サービス、ポートレット・プロデューサおよび外部アプリケーションの構成」


階層スペース

第56章「スペース階層の使用」


ホーム・スペース



インスタント・メッセージおよびプレゼンス

第64章「インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)サービスの使用」


言語

第27章「複数言語ポータルの使用」


お気に入り登録、コメントおよび共有

第37章「オブジェクトのお気に入り登録、コメントおよび共有」


リンク

第65章「リンク・サービスの使用」


リスト

第66章「リスト・サービスの使用」


「メンバー」タスク・フロー

第54.4項「「メンバー」タスク・フローの使用」


ナビゲーション

第12章「ナビゲーションの使用」


通知

第39章「個人用サブスクリプションおよび通知の設定」


ページ・テンプレート


ピープル・コネクション

  • コネクション

  • アクティビティ・ストリーム

  • プロファイル

  • メッセージ・ボード

  • フィードバック


個人用ページ


投票

第69章「投票サービスの使用」


プリファレンス

第38章「個人用プリファレンスの設定」


リソース・カタログ

第16章「リソース・カタログの使用」


リソース

第11章「ポータルまたはコミュニティを作成するリソースの使用」


検索

第58章「検索サービスの使用」


セキュリティ

第VI部「ポータルの保護」


スキン

第14章「スキンの使用」


スタイル

第15章「ページ・スタイルの使用」


システム・ページ

第7.3項「システム・ページの使用」


タグ

第59章「タグ・サービスの使用」


使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリック

第57章「使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリックの分析」


Wiki

第49章「Wikiドキュメントの使用」


ワークリスト

第72章「ワークリスト・サービスの使用」