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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release 2013.1.3.0
Oracle Technology Network
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ドキュメント情報

Oracle ZFS Storage Appliance の概要

Oracle ZFS Storage Appliance の構成

アプライアンスの初期構成

BUI を使用した初期構成

CLI を使用した初期構成

ネットワーク構成

ネットワーク構成 BUI ページの操作

ネットワークデバイスの構成

ネットワークデータリンクの構成

ネットワークインタフェースの構成

ネットワーク IP マルチパス (IPMP) の構成

ネットワークのパフォーマンスおよび可用性の構成

ネットワークルーティングの構成

BUI を使用したネットワーク構成

BUI を使用したシングルポートインタフェースの作成

BUI を使用したインタフェースの変更

BUI を使用したシングルポートインタフェースの作成

BUI を使用した LACP 集計リンクインタフェースの作成

プローブベースのリンク状態障害検出を使用した IPMP グループの作成

リンク状態のみの障害検出を使用した IPMP グループの作成

BUI を使用した LACP アグリゲーションの拡張

BUI を使用した IPMP グループの拡張

BUI を使用した InfiniBand パーティションのデータリンクとインタフェースの作成

BUI を使用したクラスタ化されたコントローラでの VLAN ID なしの VNIC の作成

BUI を使用したクラスタ化されたコントローラでの同じ VLAN ID の VNIC の作成

BUI を使用した静的ルートの追加

BUI を使用した静的ルートの削除

CLI を使用したネットワーク構成

CLI を使用した静的ルートの追加

CLI を使用した静的ルートの削除

CLI を使用したマルチホーミングプロパティーの「厳しい」への変更

ストレージ構成

ストレージプロファイルの選択

データプロファイル構成

既存のストレージプールのインポート

ストレージの追加

ストレージの構成解除

ストレージプールの名前変更

ストレージプールのスクラブ

BUI を使用したストレージプールの構成

BUI を使用した既存のプールへのキャッシュデバイスの追加

CLI を使用した既存のプールへのキャッシュデバイスの追加

アプライアンスステータスについて

ダッシュボードの「ステータス」

メモリー使用状況のサマリー

ダッシュボードの「サービス」

ダッシュボードの「ハードウェア」

ディスクアクティビティーダッシュボード

最新の警告

ダッシュボード CLI

ダッシュボードの連続実行

ステータスダッシュボード設定

表示されるアクティビティー統計情報の変更

アクティビティーのしきい値の変更

NDMP ステータス

NDMP の状態

Storage Area Network の構成

SAN の用語

SAN ファイバチャネルの構成

BUI を使用した FC ポートモードの構成

BUI を使用した FC ポートの検出

BUI を使用した FC イニシエータグループの作成

BUI を使用した LUN と FC イニシエータグループの関連付け

CLI を使用した FC ポートモードの変更

CLI を使用した FC ポートの検出

CLI を使用した FC イニシエータグループの作成

CLI を使用した LUN と FC イニシエーターグループの関連付け

CLI を使用したイニシエータとイニシエータグループの別名のスクリプト作成

SAN iSCSI の構成

SAN iSCSI イニシエータの構成

BUI を使用した分析ワークシートの作成

SAN iSER ターゲットの構成

CLI を使用した自動生成の IQN を持つ iSCSI ターゲットの追加

CLI を使用した RADIUS 認証を使用する特定の IQN を持つ iSCSI ターゲットの追加

CLI を使用した CHAP 認証を使用する iSCSI イニシエータの追加

CLI を使用した iSCSI ターゲットグループの追加

CLI を使用した iSCSI イニシエータグループの追加

SAN SRP の構成

BUI を使用した SRP ターゲットの構成

CLI を使用した SRP ターゲットの構成

ユーザーの構成

ユーザー承認

ユーザープロパティーの管理

BUI を使用した管理者の追加

BUI を使用したロールの追加

BUI を使用したロールへの承認の追加

BUI を使用したロールからの承認の削除

BUI を使用した、ダッシュボードの表示のみが可能なユーザーの追加

CLI を使用したロールの追加

CLI を使用した管理者の追加

CLI を使用したロールへの承認の追加

CLI を使用したロールからの承認の削除

Oracle ZFS Storage Appliance の設定

設定のプロパティー

CLI を使用した設定

CLI を使用した SSH 公開鍵の設定

警告の構成

警告のカテゴリ

しきい値警告

BUI を使用したしきい値警告の追加

BUI を使用した警告アクションの追加

CLI を使用したしきい値警告の追加

CLI を使用した警告アクションの追加

電子メール警告の送信

SNMP トラップの送信

Syslog メッセージの送信

データセットの再開/一時停止

ワークシートの再開/一時停止

ワークフローの実行

クラスタ化の構成

クラスタ化の理解

クラスタの長所と短所

クラスタの用語

クラスタ相互接続 I/O

クラスタリソース管理

クラスタのテイクオーバーとフェイルバック

クラスタ化された環境での構成変更

クラスタ化におけるストレージの考慮点

クラスタ化におけるネットワークの考慮点

プライベートのローカル IP インタフェース

クラスタ化における Infiniband の考慮点

「スプリットブレイン」状態の回避

テイクオーバーの影響の見積もりと削減

BUI を使用したクラスタ化の構成

BUI を使用したクラスタ化の構成解除

CLI を使用したクラスタ構成のシャットダウン

CLI を使用したスタンバイヘッドのシャットダウン

CLI を使用したクラスタ化の構成解除

ZS3-2 クラスタの配線

ZS4-4、ZS3-4、および 7x20 クラスタの配線

クラスタ化のためのストレージシェルフの配線

サービスの操作

Oracle ZFS Storage Appliance の管理

シェアの操作

アプリケーションと Oracle ZFS Storage Appliance の統合

ネットワークルーティングの構成

システムは、ルーティングテーブルエントリのコレクションから成る 1 つの IP ルーティングテーブルを提供します。IP パケットを特定の宛先に送信する必要がある場合、システムは、そのパケットの宛先アドレスに宛先がもっとも緊密に一致するルーティングエントリを選択します (システムのマルチホーミングポリシーに従います。下を参照)。次に、そのルーティングエントリ内の情報を使用して、パケットの送信先の IP インタフェースと、宛先に直接到達できない場合に使用する次のホップのゲートウェイを決定します。宛先に一致するルーティングエントリがない場合、そのパケットはドロップされます。複数のルーティングエントリが同程度のもっとも緊密な一致を示している (かつ、それ以外の場合はマルチホーミングポリシーによって優先付けされていない) 場合、システムは、接続単位にこれらのエントリにわたって負荷分散します。

システムは、ルーターとしては機能しません。

ルーティングテーブルは、それぞれが次のフィールドを含むルーティングエントリで構成されています。

表 2-5  ルーティングエントリのフィールド
フィールド
説明
宛先
ルートに一致する可能性のある IP 宛先アドレス (CIDR 表記) の範囲
192.168.0.0/22
ゲートウェイ
パケットの送信先のネクストホップ (IP アドレス) (「system」ルートを除く。下を参照)
192.168.2.80
ファミリ
インターネットプロトコル
IPv4、IPv6
タイプ
ルートの起点
dhcp, static, system
インタフェース
パケットが送信されるときの IP インタフェース
igb0

0.0.0.0/0 の「宛先」フィールドを含むルーティングエントリは、すべてのパケットに一致するため (より正確に一致するほかのルートがない場合)、「デフォルト」ルートと呼ばれます。BUI では、デフォルトルートは、次の追加のプロパティーによってデフォルト以外のルートと区別されます。

表 2-6  デフォルトルートとデフォルト以外のルートの区別
種類
ルートの種類
デフォルト、ネットワーク

上に示すように、特定のパケットは、ルーティングエントリの「インタフェース」フィールドで指定された IP インタフェース上で送信されます。IPMP インタフェースが指定されている場合は、IPMP グループ内のいずれかのアクティブ IP インタフェースが接続単位にランダムに選択され、選択された IP インタフェースがそのあと使用不可になった場合は自動的にリフレッシュされます。逆に、特定の IP インタフェースが IPMP グループに含まれている場合、このようなルートは可用性が高くないため、この IP インタフェースを「インタフェース」フィールドで指定することはできません。

ルーティングエントリは、「タイプ」フィールドで識別された、いくつかの異なる起点から来ています。ルーティングエントリの起点はシステムでのルーティングエントリの使用方法とは関係しませんが、各エントリの編集や削除が可能かどうかや、その方法はこの起点によって制御されます。システムは、次のタイプのルートをサポートしています。

表 2-7  サポートされているルートのタイプ
タイプ
説明
静的
アプライアンス管理者によって作成および管理されます。
システム
IP インタフェースの有効化の一部として、アプライアンスによって自動的に作成されます。システムルートは、アプライアンスから直接到達できる IP サブネットごとに作成されます。これらのルートは直接到達可能であるため、代わりに「ゲートウェイ」フィールドが、そのサブネット上のアプライアンスの IP アドレスを識別します。
DHCP
DHCP を使用するように構成されている IP インタフェースの有効化の一部として、アプライアンスによって自動的に作成されます。DHCP ルートは、DHCP サーバーによって提供されるデフォルトルートごとに作成されます。
動的
RIP および RIPng ダイナミックルーティングプロトコルを介して、アプライアンスによって自動的に作成されます (これらのプロトコルが有効になっている場合)。

次の 1 つの追加のタイプによって、現在使用できない静的ルートが識別されます。

表 2-8  使用不可の静的ルートタイプ
タイプ
説明
非アクティブ
無効またはオフラインの IP インタフェースに関連付けられた、以前に作成された静的ルート。
表 2-9  ルーティングのプロパティー
プロパティー
説明
マルチホーミングモデル
複数の IP インタフェースが同時に有効になっている場合に、IP パケットを受け入れて送信するためのシステムポリシーを制御します。許可される値は、「ルーズ」(デフォルト)、「適応可能」、および「厳格」です。下の説明を参照してください。

システムに複数の IP インタフェースが構成されている場合は、特定の宛先への同等のルートが複数存在する可能性があるため、パケットを送信するための IP インタフェースをシステムが強制的に選択するようにします。同様に、パケットがある IP インタフェースに到着したが、別の IP インタフェース上にホストされている IP アドレスに転送される可能性もあります。このような状況でのシステムの動作は、選択されたマルチホーミングポリシーによって決定されます。次の 3 つのポリシーがサポートされています。

表 2-10  マルチホーミングポリシー
ポリシー
説明
ルーズ
IP パケットと、その IP パケットを送受信するために使用される IP インタフェースの間にバインドを強制的に適用しません。1) IP パケットは、その宛先 IP アドレスがアプライアンス上で有効であるかぎり、IP インタフェース上で受け入れられます。2) IP パケットは、IP パケットの宛先アドレスにもっとも明確に一致するルートに関連付けられた IP インタフェースを介して転送されます。その IP インタフェース上にホストされている IP アドレスはまったく考慮されません。使用可能なルートが存在しない場合は、そのパケットをドロップします。
適応可能
パケットの発信元 IP アドレスと同じサブネット上にゲートウェイアドレスを含むルートが優先される点を除き、「ルーズ」と同じです。1) IP パケットは、その宛先 IP アドレスがアプライアンス上で有効であるかぎり、IP インタフェース上で受け入れられます。2) IP パケットは、IP パケットの宛先アドレスにもっとも明確に一致するルートに関連付けられた IP インタフェースを介して転送されます。複数のルートが均等に一致する場合は、パケットの発信元アドレスと同じサブネット上にゲートウェイアドレスを含むルートが優先されます。使用可能なルートが存在しない場合は、そのパケットをドロップします。
厳しい
IP パケットと、その IP パケットを送受信するために使用される IP インタフェースの間に厳格なバインドが必要です。1) IP パケットは、その宛先 IP アドレスがある IP インタフェース上で有効であるかぎり、その IP インタフェース上で受け入れられます。2) IP パケットは、その発信元 IP アドレスがある IP インタフェース上で有効な場合にのみ、その IP インタフェースを介して転送されます。このポリシーを強制的に適用するために、アプライアンスは使用可能なルートに対する一致を調べる場合、パケットの発信元アドレスとは異なるサブネット上にゲートウェイアドレスを含むルートをすべて無視します。使用可能なルートが残っていない場合は、そのパケットをドロップします。

マルチホーミングポリシーを選択する場合は、アプライアンスのいずれかの IP インタフェースが管理専用に (たとえば、BUI アクセス専用に) 使用され、そのために個別の管理ネットワークを介してアクセスされるかどうかを考慮することが重要です。特に、管理ネットワークにリモートアクセスを提供するためにデフォルトルートが作成され、またストレージプロトコルにリモートアクセスを提供するために別のデフォルトルートが作成される場合は、「ルーズ」のデフォルトのシステムポリシーを選択すると、管理用のデフォルトルートがストレージトラフィックに使用される可能性があります。ポリシーを「適応可能」または「厳しい」に切り換えることにより、アプライアンスは、要求に関連付けられた IP アドレスを応答のためのルートの選択の一部として見なすようになります。同じ IP インタフェース上にルートを見つけることができない場合、「適応可能」ポリシーでは使用可能な任意のルートが使用されるのに対して、「厳しい」ポリシーではパケットがドロップされます。