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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
- CRT 用のファイル閲覧フィルタ
pg [-number] [-p string] [-cefnrs] [+ linenumber] [+/ pattern /] [filename]...
pg コマンドは、filename を CRT 上で 1 度に 1 画面分調べることができるフィルタです。ユーザーが復帰改行を入力すると、他のページが表示されます。他の機能については次に示します。
このコマンドは、ユーザーがすでに通過したものを元に戻って見直すことができるという点で、今までのページングコマンドと異なります。この方法については、以下で説明します。
端末の属性を判定するために、pg は、terminfo(4) データベースを走査し、環境変数 TERM によって指定された端末タイプを求めます。TERM が定義されていない場合、端末タイプは dumb と見なされます。
pg がデフォルトの代わりに使用するウィンドウのサイズ (行数) を指定するための整数 (24 行を表示する端末では、デフォルトのウィンドウサイズは 23)。
pg は、string をプロンプトとして使用します。プロンプトの文字列に %d がある場合は、プロンプトの中の %d は、プロンプトが出されたときの現在のページ番号と置き換えられます。デフォルトのプロンプト文字列は ``:'' です。
各ページを表示する前にカーソルをホームポジションに戻し、画面をクリアします。terminfo(4) データベースに、使用する端末タイプ用の clear_screen が定義されていない場合、このオプションは無視されます。
pg は、各ファイルの終りで停止しません。
通常、pg は、スクリーン幅よりも長い行を分割します。しかし、表示されているテキストの文字シーケンスのなかには、好ましくない結果を生じるものもあります (たとえば、下線のためのエスケープシーケンス)。-f オプションは、pg が行を分割しないようにします。
通常、コマンドは <newline> 文字で終了しなければなりません。このオプションを指定すると、コマンド文字を入力するとすぐにコマンドは自動的に終了します。
制限モード。シェルエスケープは却下されます。pg は、エラーメッセージを出力しますが、終了しません。
pg は、標準出力モード (通常は、反転映像) ですべてのメッセージおよびプロンプトを出力します。
linenumber から表示します。
正規表現パターンを含む最初の行から開始します。
次のオペランドがサポートされています。
表示するテキストファイルのパス名。filename を省略するか、あるいは – を指定すると、標準入力と見なされます。
pg 入力を待っているときに打ち込むことができる応答は、次の 3 つのカテゴリに分割できます。閲覧の続行、検索、および閲覧環境の変更です。
閲覧を続けるためのコマンドには、前に address が来ます。これは、次のテキストが表示される場所を示す任意の符号付き数です。この address は、コマンドによって、ページか行のいずれかに解釈されます。符号付き address は、現在のページまたは行からの相対的な場所を指定し、符号なし address は、ファイルの先頭からの絶対アドレスを指定します。いずれのコマンドにも、アドレスが指定されていない場合に使用されるデフォルトのアドレスがあります。
閲覧のためのコマンドとそのデフォルトは、次のとおりです。
1 ページ表示します。アドレスは、ページ単位で指定されます。
相対アドレスとともに使うと、pg は指定された行数だけ画面を順方向または逆方向にスクロールをシミュレートします。絶対アドレスとともに使うと、このコマンドは、指定された行から始まる 1 画面を出力します。
順方向または逆方向に半画面のスクロールをシミュレートします。
テキストの i 個のスクリーンをスキップします。
<newline> と同じですが、i がある場合、i がデフォルトの新しい 1 画面の行数になります。
次の閲覧コマンドに address は必要ありません。
ピリオドを単独で打ち込むと、テキストの現在のページが再表示されます。
ファイルの中の最後のフルウィンドウを表示します。入力がパイプである場合は、注意してください。
以下のコマンドは、テキスト中のテキストパターンの検索に利用できます。正規表現については、regex(5) のマニュアルページを参照してください。-n オプションを指定する場合でも、必ず <newline> で終了しなければなりません。
i 回目の pattern の出現を順方向に検索します (デフォルトは i=1)。検索は、現在のページの直後から、現在のファイルが終了するまで続きます。循環はしません。
i 回目の pattern の出現を逆方向に検索します (デフォルトは i=1) 。検索は、現在のページの直前から、現在のファイルの初めまで続きます。循環はしません。^ 表記は、? の取り扱いが適切でない Adds 100 端末に有効です。
通常 pg は検索の後で、発見された行を画面の最上段に表示します。検索コマンドに m または b を追加することによって、それ以降ウィンドウの中央または最下段で見つかった行を残しておくことができます。接尾辞 t を使用して、元の状態に戻すことができます。
pg のユーザーは、以下のコマンドを使用して、閲覧の環境を変更することができます。
コマンド行の中の i 個後のファイルの閲覧を始めます。i は、符号なしの数で、デフォルトは 1 です。
コマンド行の中の i 個前のファイルの閲覧を始めます。i は、符号なしの数で、デフォルトは 1 です。
テキストの他のウィンドウを表示します。i が存在する場合は、ウィンドウサイズを i に設定します。
指定されたファイルに入力を保存します。現在閲覧されているファイルのみが保存されます。s と filename の間のスペースは任意です。-n オプションを指定する場合でも、このコマンドは、必ず <newline> で終了しなければなりません。
利用可能なコマンドの一覧を簡略化して表示します。
pg を終了します。
command を、SHELL 環境変数に指定されているシェルに引き渡します。SHELL 環境変数に値が指定されていない場合は 、デフォルトのシェルを使用します。-n オプションを指定する場合でも、このコマンドは、必ず <newline> で終了しなければなりません。
出力が端末に送信されるときはいつでも、ユーザーは、中止キー (通常は CTRL-\) または割り込み (ブレーク) キーを打つことができます。これによって、pg は出力の送信を停止し、プロンプトを表示します。またユーザーは、前述のコマンドの 1 つを通常の方法で入力することができます。残念ながら、この場合、出力がなくなる場合があります。なぜなら、終了シグナルが発生すると、端末の出力待ちキューの文字がフラッシュされるからです。
標準出力が端末ではない場合は、pg は cat(1) と同じような働きをします。ただし、ファイルが 2 つ以上ある場合、各ファイルの前にヘッダーが出力されます。
ファイルが 2G バイト (231 バイト) 以上ある場合の pg の動作については、largefile(5) を参照してください。
例 1 pg を使用してシステム情報を読み取る
次のコマンド行は、pg を使用してシステム情報を読み取ります。
example% news | pg -p "(Page %d):"
pg の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(5) を参照してください。 LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。
以下の環境変数も pg の実行に影響を与えます。
水平方向の画面サイズを決定します。この変数が設定されていない、あるいは NULL に設定されているときは、TERM の値、ウィンドウサイズ、またはボーレート、もしくはこれらの値の組み合わせにより、画面サイズ計算用の端末タイプが表されます。
画面に表示する行数を決定します。この変数が設定されていない、あるいは NULL に設定されているときは、TERM の値、ウィンドウサイズ、またはボーレート、もしくはこれらの値の組み合わせにより、画面サイズ計算用の端末タイプが表されます。
! コマンド用に実行するコマンドインタプリタの名前を決定します。
端末の属性を決定します。またオプションとして、TERM の値に基づいた、システムに依存するデータベースの検索を試みます。情報が何も存在しない場合には、カーソルによるアドレス指定が不可能な端末と見なされます。
次の終了値が返されます。
正常終了。
エラーが発生しました。
入力がパイプからの場合の一時ファイル
端末情報データベース
属性についての詳細は、attributes(5) を参照してください。
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cat(1), grep(1), more(1), terminfo(4), attributes(5), environ(5), largefile(5), regex(5)
端末入力を待っている間に、pg は BREAK、CTRL-C、および CTRL–\ に応答して実行を終了します。しかし、プロンプトの出ている間であれば、これらのシグナルは、pg の現在のタスクに割り込み、プロンプトモードに戻ります。割り込みによってパイプラインの中の他のコマンドが終了してしまう可能性があるので、パイプから入力を読み取るときには注意が必要です。
区切り記号 /、^、または ? は、検索コマンドから省略することができます。
区切り記号タブが 8 カラムごとに設定されていないと、好ましくない結果が生じることがあります。
端末 I/O オプションを変更する他のコマンドとともに pg をフィルタとして使用すると、端末設定が正しく復元されないことがあります。