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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
- 端末へのタブ設定
tabs [-n | --file [[-code] | -a | -a2 | -c | -c2 | -c3 | -f | -p | -s | -u]] q!! [+m [n]] [-T type]
tabs [-T type] [+ m [n]] n1 [, n2 ,...]
tabs は、以前のタブ設定をクリアした後、タブ仕様 に従って、ユーザー端末にタブストップを設定します。ユーザー端末には、リモートで設定可能なハードウェアタブ がなければなりません。
次のオプションがサポートされています。同じフラグを複数回記述した場合には、最後に書かれたものが有効です。
tabs は、タブとマージンを設定するために端末のタイプを知らなければなりません。type は term(5) で記述されている名前です。-T フラグが指定されない場合、tabs は環境変数 TERM の値を使用します。TERM の値が NULL のとき、または TERM が環境中に定義されていないときに (environ(5) を参照)、tabs は端末タイプとして ansi+tabs を使用し、多くの端末で作動するシーケンスを提供します。
いくつかの端末に対しては、マージン引数を使用することもあります。これを用いると、カラム n+1 を左マージンにすることによって、すべてのタブが n カラム移動します。n の値なしで +m が指定された場合、値は 10 と見なされます。TermiNet では、タブリストの最初の値は 1 でなければなりません。さもなければ、マージンはさらに右に移動します。ほとんどの端末上にある通常 ( 左端 ) のマージンは、+m0 によって得られます。ほとんどの端末のマージンは、+m フラグが明示的に指定されたときにだけ、リセットされます。
4 種類のタブ仕様が認められています。それらは次のとおりです。内蔵 (Canned –code)、反復 (-n)、任意 (n1,n2,...)、およびファイル (––file) の 4 つです。
タブ仕様が指定されない場合、デフォルト値は –8 、すなわち UNIX システムの「標準」タブです。カラム番号の最小値は 1 です。注意 : tabs の場合、カラム 1 は常に端末上のいちばん左のカラムを指します。これは、 DASI 300 、 DASI 300s 、および DASI 450 などのように カラムマーカが 0 で始まる場合でも同様です。
内蔵されたタブの設定を選択するには下記のコードの 1 つを使用してください。複数個指定すると、最後に指定したものだけが有効となります。指定可能なコードとその意味を次に示します。
1,10,16,36,72 アセンブラ IBM S/370 の第 1 フォーマット
1,10,16,40,72
アセンブラ IBM S/370 の第 2 フォーマット
1,8,12,16,20,55
COBOL 標準フォーマット
1,6,10,14,49
COBOL 圧縮フォーマット ( カラム 1-6 を省略 ) 。このコードを使用すると、最初に入力された文字はカードカラム 7 に対応し、スペースを 1 個入れるとカラム 8 となり、タブ文字を入力するとカラム 12 となります。このタブ設定を使用するファイルには、次のようなフォーマット仕様があります (fspec(4) を参照)。
<:t-c2 m6 s66 d:>
1,6,10,14,18,22,26,30,34,38,42,46,50,54,58,62,67
-c2 より多いタブを伴う COBOL 圧縮フォーマット (カラム 1-6 を省略)。COBOL にはこのフォーマットをお勧めします。適切なフォーマット仕様は次のとおりです (fspec(4) を参照)。
<:t-c3 m6 s66 d:>
1,7,11,15,19,23
FORTRAN
1,5,9,13,17,21,25,29,33,37,41,45,49,53,57,61
PL/I
1,10,55
SNOBOL
1,12,20,44
UNIVAC 1100 アセンブラ
反復仕様は、カラム 1+n、1+2*n などにタブを要求します。n は 1 桁の 10 進数です。特に重要なのは、値 8 です。 これは UNIXシステムの「標準」タブ設定を表し、端末でもっとも多くみられるタブ設定です。値 –0 を指定すると、タブはクリアされ新たな設定は行われません。
「オペランド」の節を参照のこと。
file の名前が指定されると、tabs はフォーマット仕様を検索しながら、そのファイルの先頭行を読み取ります (fspec(4) を参照)。先頭行にフォーマット仕様があった場合、その仕様に従ってタブストップを設定します。そうでない場合、これはタブを –8 に設定します。この種の仕様は、タブ設定されたファイルが正しいタブ設定で出力されているかを 確認する際に用いられます。また pr コマンドとともにも用いることもできます。
example% tabs – file; pr file
タブおよびマージンの設定は、標準出力を介して行われます。
次のオペランドがサポートされています。
任意フォーマットは、コンマまたはスペースで区切られた一連のタブストップ位置指定で構成されます。タブストップ位置は、10 進整数を昇順で指定しなければなりません。最大 40 個まで指定可能です。数値 ( 最初のものを除く ) の前に正の符号が付いている場合、これは直前の値からの増分と見なされます。したがって、フォーマット 1,10,20,30 と 1,10,+10,+10 は同じ意味となります。
例 1 tabs コマンドの使用例
次の例では、-code (内蔵仕様) を用いて IBM アセンブラが要求する設定、すなわちカラム 1, 10, 16, 36, 72 にタブを設定します。
example% tabs -a
次の例では、-n (反復仕様) (n は 8) を用いる使用例で、これにより、タブは 8 カラムごとに設定されます。1+(1*8), 1+(2*8), . . . すなわち、カラム 9、17、. . . :
example% tabs -8
次では、n1,n2,. . . (任意仕様) を用いた使用例で、カラム 1 、8 、および 36 にタブを設定します。
example% tabs 1,8,36
次の例では –file (ファイル仕様) を用いた使用例で、タブは $HOME/fspec.list/att4425 の先頭行に従って設定されることを示しています (fspec(4) を参照)。
example% tabs –$HOME/fspec.list/att4425
tabs の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(5) を参照してください。LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。
端末のタイプを決定します。この変数が設定されていないかあるいは NULL に設定されていて、-T オプションが省略された場合、端末タイプとして ansi+tabs が用いられます。
次の終了値が返されます。
正常終了。
エラーが発生しました。
属性についての詳細は、attributes(5) を参照してください。
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expand(1), newform(1), pr(1), stty(1), tput(1), fspec(4), terminfo(4), attributes(5), environ(5), term(5), standards(5)
タブの解除および左マージンの設定方法は端末によってそれぞれ異なります。
tabs は (長いシーケンスを要求する端末では) 20 タブしか解除しませんが、64 タブまで設定できます。
tabs コマンドとともに使用される tabspecは、newform コマンドとともに使用されるものとは異なります。たとえば tabsにおいては、tabs –8 がタブを 8 カラムごとに設定します。一方 newform においては、newform –i–8 がタブを 8 カラムごとに設定することを示します。