このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。

機械翻訳について

2.4.1 データの移植性、既知の問題および解決方法

ファイル・システムは一般に、エンディアンネスの点ではニュートラルであり、同じオペレーティング・システムのSPARC/RISC版とx86/x86-64版との間でファイルを交換しても問題ありません。 ただし、プラットフォーム間で共有する必要がある生データを保存しているアプリケーションでは問題になる場合があります。

たとえば、SPARCプラットフォーム上のアプリケーションがデータ構造体を生の形式でファイルに書き込んだ場合、これらのファイルに保存されるデータはエンディアンに依存したものになります。 x86-64プロセッサを搭載したシステムからこの同じデータ・ファイルの読取りまたは書込みを行うと、データのエンディアンネスに関する問題が発生する可能性があります。 ファイルに保存されているバイナリ・データ(生データ)は通常、SPARC/RISCプラットフォームとx86/x86-64プラットフォーム間で移行できません。

プラットフォーム間でデータを共有するアプリケーションでは、エンディアンネスの問題を次の2つの方法のいずれかで処理できます。

  • テキスト・ファイルと文字列を使用し、アプリケーションが定義したエンディアン・ニュートラルな形式でデータを保存します。

  • ビッグ・エンディアン表記法またはリトル・エンディアン表記法のいずれかを選択し、XDRなどの対応テクノロジを使用したバイト・スワッピングを必要に応じて実行します。

クロス・プラットフォームの互換性に対するニーズはよく理解されているため、主要なアプリケーションは長年にわたり、ビッグ・エンディアンとリトル・エンディアンのLinux環境で問題なく使用できています。 これには、個人用生産性アプリケーションから、Oracleなどの複数のベンダーが提供する主要なデータベース管理システムまで、様々なものがあります。

SPARC/RISCで実行するデータベースとx86/x86-64で実行するデータベースの間には多くの類似性があるものの、片方のプラットフォームからもう一方へデータベースを移行する場合、通常はなんらかのデータ変換が必要です。 同じベンダーのデータベース製品を両方のプラットフォームで使用できる場合、このタスクはデータベースを標準化されたファイル形式にエクスポートして新しいデータベースにインポートするだけの簡単な作業になる場合があります。 移植する際にデータベース・ベンダーも変更する場合は、大規模なデータ変換が必要になる可能性があります。 ほとんどのエンタープライズ・アプリケーションは、データベースに格納された情報を利用してユーザーの要求に応えます。

オープンソースのデータベース(MySQLなど)を使用するか、独自規格のデータベース(Oracle Databaseなど)を使用するかの選択は、コスト、アプリケーション要件およびビジネス・ニーズによって左右されます。 両方のプラットフォームで同じベンダーのデータベースを使用できれば、移行プロセスはかなり単純で簡単なものになります。

独自規格のデータベース間でのデータ移行は困難ですが、ほとんどのデータベース・ベンダーはデータ移行を支援するツールを提供しています。 さまざまな独自のデータベースからOracle Databaseへの移行については、https://www.oracle.com/technetwork/products/migration/index-084442.htmlを参照してください。