このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
UNIXのデーモンはバックグラウンドで実行されるプログラムで、制御に関しては端末から独立しています。 デーモンは通常、制御する端末が存在しないシステム起動スクリプトによって起動されますが、必要に応じてコマンドラインから起動することもできます。 initデーモンはOracle Linuxのシステムおよびサービス・マネージャです。 また、ブート時に起動される最初のプロセス群の1つ(PIDは1)で、すべてのプロセスがここから起動されます。 サービスの起動と停止は、/etc/init.dディレクトリにあるinitスクリプトを介して行われます。 ほとんどのサービスは、システム・ブート時にinitデーモンによって起動されます。 System V系UNIXバリアントの多くでは、/etc/rcディレクトリにあるスクリプトを使用して、実行レベルN.d/Nで起動すべきサービスを制御しています。 このモデルでは同じスクリプトのコピーを多数の異なるディレクトリにいくつも保持する必要があるため、
Oracle Linuxではすべてのサービス制御スクリプトを/etc/init.d/ディレクトリに配置し、/etc/rcディレクトリからこれらのスクリプトへのシンボリック・リンクを使用するという標準が採用されています。 このような調整が行われたため、chkconfigやserviceなどのコマンドを一元化して、すべてのサービスを単一インタフェースから管理できるようになっています。 N.d/
serviceコマンドでは、initスクリプトを実行するための一貫したインタフェースを提供します。 initスクリプトは、起動、停止、再起動、ステータスの問合せ、再ロードなどのアクションをサービス上で実行するためのオプションを提供することで、サービスを管理するための一貫したインタフェースを提供します。 サーバー上のほぼすべてのサービスが高い権限を必要とするため、サービスを制御するにはrootとしてログインする必要があります。 次のように--status-allオプションを指定すると、すべてのサービスの現在の状態を表示できます。
# service --status-all
abrtd (pid 2031) is running...
abrt-dump-oops (pid 2039) is running...
acpid (pid 1669) is running...
atd (pid 2146) is running...
auditd (pid 1407) is running...
automount (pid 1817) is running...
...サービスが起動されるシステム実行レベルは、chkconfigコマンドを使用して問い合せたり変更したりできます。 たとえば、httpdサービスの現在の設定を表示するには、次のようにします。
# chkconfig --list httpd
httpd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off出力から、crondはブート時に実行レベル2、3、4、および5で自動的に起動されることがわかります。
特定の実行レベルでサービスが起動されないようにするには、次のようにchkconfigを使用できます。
#chkconfig --level 34 httpd off#chkconfig --list httpdhttpd 0:off 1:off 2:on 3:off 4:off 5:on 6:off
また、次のようにchkconfigを使用すれば、サービスを完全に無効化することもできます。
#chkconfig httpd off#chkconfig --list httpdhttpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
chkconfigコマンドは、実行レベルが変更されないかぎり、サービスの状態に影響を与えません。 サービスを即時に無効または有効にするには、次のようにserviceコマンドを使用します。
#service httpd stopStopping httpd: [ OK ] #service httpd startStarting httpd: [ OK ]

