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Oracle® ZFS Storage Appliance 配線ガイド、リリース OS8.8.x

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更新: 2021 年 8 月
 
 

キャビネットおよび配線のガイドライン

このセクションには、ディスクシェルフを正しく設置して接続するためのガイドラインが記載されています。

キャビネットの構成

  • 安全上の理由のため、もっとも重い装置 (通常はディスクシェルフ) をキャビネットの下部にマウントします。ラックマウントのガイドラインについては、適切な Oracle 安全およびコンプライアンスガイドを参照してください。

  • 現在および将来において、コントローラをディスクシェルフに配線するための最適な準備は、コントローラをキャビネットの中央にマウントすることです。またこれにより、環境が床冷却であっても天井冷却であっても最適な空気循環が得られます。

  • キャビネットの間に配線するためにキャビネットパネルを取り外さないでください。

負荷の分散

  • システム内のディスクチェーンで、ディスクシェルフの数のバランスを保ちます。

  • システム内の HBA 数で、ディスクチェーン数のバランスを保ちます。たとえば、2 つの別々の HBA に 2 つのチェーンを接続する方が、1 つの HBA に 2 つのチェーンを接続するよりもパフォーマンスが高くなります。

  • 容量や回転速度の異なるディスクを、単一のディスクシェルフ内で混在させないでください。

  • 最高のパフォーマンスを実現するため、コントローラの SAS HBA によってサポートされるディスクシェルフの最大数を使用します。たとえば、チェーン 8 つとディスクシェルフ 8 台が接続された SAS HBA 4 基のほうが、チェーン 4 つとディスクシェルフ 8 台が接続された SAS HBA 2 基よりもパフォーマンスが向上します。

  • パフォーマンスを最大にするには、単一のチェーンに 5 台以上の DE2-24C、DE2-24P、または DE3-24C ディスクシェルフを接続したり、単一のチェーンに 4 台以上の DE3-24P ディスクシェルフを接続したりしないでください。これは、パフォーマンスが重要であるシステムにのみ適用されます。パフォーマンスよりも容量が優先される場合は、チェーンごとに最大 6 台のディスクシェルフを使用できます。

ディスクシェルフの HBA サポート

ディスクシェルフでは、構成内で HBA の追加や交換が必要になることがあります。各コントローラの HBA 保守手順については、Oracle ZFS Storage Appliance 顧客サービスマニュアルを参照してください。

  • SAS-2 HBA は、DE2-24 または DE3-24 ディスクシェルフに直接接続されているかどうか、またはディスクチェーンにすべて DE2-24、すべて DE3-24、または DE2-24 と DE3-24 ディスクシェルフの混在が含まれているかどうかに関係なく、常に SAS-2 インタフェースの速度で動作します。

  • SAS-3 HBA は、DE2-24 ディスクシェルフに直接接続されている場合に、常に SAS-2 インタフェースの速度で動作します。

  • SAS-3 HBA は、DE3-24 ディスクシェルフに直接接続されている場合、またはディスクチェーンがすべて DE3-24 ディスクシェルフで構成されている場合に、常に SAS-3 インタフェースの速度で動作します。

  • SAS-3 HBA に接続されたディスクチェーン内で DE2-24 と DE3-24 ディスクシェルフを混在させると、SAS-2 インタフェースの速度に基づく合計帯域幅になるはずです。

ケーブル長

  • ZS9-2 コントローラまたは ZS7-2 コントローラを DE3-24 ディスクシェルフに接続するには、アクティブ光ケーブル (AOC) が必要です。ほかのコントローラやディスクシェルフは将来 AOC 配線を使用する可能性があります。AOC に用意されている長さは、3 m、6 m、および 20 m です。隣接する 2 つのキャビネット間より離れているコントローラとディスクシェルフの間の最大 AOC 長は、20 m です。

  • 特定のドライブタイプの DE2-24 ディスクシェルフは (DE3-24 および DE2-24 による混在型ディスクシェルフを ZS9-2 ハイエンド (HE) コントローラに配線するを参照) ZS9-2 コントローラによってサポートされており、SAS 銅配線接続が必要です。DE2-24 ディスクシェルフから ZS7-2 コントローラへの接続は、OS8.8.4 以降のソフトウェアリリースでサポートされています。ZS9-2 コントローラまたは ZS7-2 コントローラと DE2-24 ディスクシェルフの間で使用可能な銅ケーブルの長さは、3 m と 6 m です。

  • コントローラとディスクシェルフ間の銅ケーブルの最大長は、6 m です。

  • 隣接する 2 つのキャビネットにまたがる単一チェーン内の DE3-24 ディスクシェルフ間の最大ケーブル長 (銅または AOC) は、6 m (銅)、6 m (AOC)、または 20 m (AOC) です。チェーンごとに許可される 6 m または 20 m ケーブルは、1 組だけです。

  • 隣接するキャビネットにまたがる DE2-24 ディスクシェルフ間の銅ケーブルの最大長は、3 m です。

  • 隣接するキャビネットにまたがる Sun Disk Shelf 間の銅ケーブルの最大長は、3 m です。

ディスクシェルフ同士を配線する場合の詳細なガイドラインについては、ディスクシェルフ同士の配線を参照してください。

ケーブルの曲げ半径

SAS ケーブルは、次の最小半径を超えて曲げないでください。

SAS ケーブルのタイプ
SAS ケーブルの長さ
最小曲げ半径
1 m
26 mm
3 m
28 mm
6 m
35 mm
アクティブ光ケーブル
すべての長さ
25 mm

オールフラッシュディスクシェルフ

Oracle ZFS Storage Appliance オールフラッシュディスクシェルフには SSD のみが含まれており、オールフラッシュプール (AFP) を利用します。最大限のパフォーマンスを得るには、次のガイドラインに従ってください。

  • オールフラッシュディスクシェルフは専用の SAS-3 HBA に接続します。オールフラッシュディスクシェルフとオールフラッシュディスクシェルフ以外のディスクシェルフを同じ SAS-3 HBA に接続しないでください。

  • 1 つのチェーンに接続するオールフラッシュディスクシェルフは最大 2 つまでにしてください。

  • システムによって許可されるできるだけ多くの SAS-3 HBA にディスクチェーンを分散させてください。

  • オールフラッシュディスクチェーンをオールフラッシュディスクチェーン以外のディスクチェーンから分離します。たとえば、DE3-24C ディスクシェルフを含むチェーン内では、オールフラッシュ DE3-24P ディスクシェルフを混在させないでください。

  • オールフラッシュディスクシェルフはコントローラ内の SAS-3 HBA のみに接続し、SAS-3 対応ケーブルを使用してください (SAS-2 のケーブルを使用しないでください)。

ディスクシェルフのインストールとアップグレードに関する考慮事項

  • 新しいシステムのインストール - パフォーマンスを最大にするには、新しいシステムのインストール時に DE3-24 と DE2-24 ディスクシェルフの混在を回避します。高パフォーマンスの SAS-3 ファブリックを活用するには、SAS-3 HBA、DE3-24 ディスクシェルフ、および関連付けられた SAS-3 配線を排他的に使用します。

  • システムのアップグレード - システムのアップグレード時に、ストレージの要件に従ってディスクシェルフの混在を選択します。

    • 廃止されたコンポーネントのアップグレード - 廃止されたコンポーネントとそれに関連付けられたコンポーネント (SAS HBA、ディスクシェルフ、それぞれの配線など) を交換します。システムで使用可能である場合は、SAS-3 ファブリックコンポーネントを追加します。

    • パフォーマンスを向上させるためのアップグレードの分離 - コントローラに空の HBA スロットがある場合は、SAS-3 HBA (コントローラモデルでサポートされている場合)、DE3-24 ディスクシェルフ、および関連付けられた配線を追加します。

    • パフォーマンスの最大化 - すべての DE3-24 ディスクシェルフ構成およびコントローラ内の SAS-3 HBA をサポートするために、可能な場合はコントローラを含むすべてのコンポーネントをアップグレードして適切なケーブル配線を行います。

DEx-24 ディスクシェルフの混在によるパフォーマンスの最大化

DE3-24 と DE2-24 のディスクシェルフを混在させるときにパフォーマンスを最大にするには、次のガイドラインに従います。

  • ディスクチェーンで望ましいのは、DE3-24 または DE2-24 ディスクシェルフのみが含まれていることです。

  • DE3-24 ディスクシェルフに SAS-3 HBA を接続し、DE2-24 ディスクシェルフに SAS-2 HBA を接続します。

DEx-24 ディスクシェルフの混在用の配線

  • ディスクチェーンのケーブル - DE2-24 と DE3-24 ディスクシェルフでは、別々のケーブルコネクタが必要です。接続されるディスクシェルフに応じて正しいケーブルを選択します。

    • DE2-24 から DE2-24 のディスクシェルフへ: ケーブルの両端に SFF-8088 コネクタを使用

    • DE3-24 から DE3-24 のディスクシェルフへ: ケーブルの両端に SFF-8644 コネクタを使用

    • DE2-24 から DE3-24 ディスクシェルフへ: DE2-24 ケーブルの端に SFF-8088 コネクタ、DE3-24 ケーブルの端に SFF-8644 コネクタ

  • HBA ケーブル - さまざまなディスクシェルフタイプを SAS-3 または SAS-2 HBA に接続するには、さまざまなケーブルが必要です。接続されるディスクシェルフに応じて正しいケーブルを選択します。

    • SAS-3/SAS-2 HBA から DE3-24 のディスクシェルフへ: ケーブルの両端に SFF-8644 コネクタ

    • SAS-3/SAS-2 HBA から DE2-24 ディスクシェルフへ: HBA ケーブルの端に SFF-8644 コネクタ、ディスクシェルフの端に SFF-8088 コネクタ

DE2-24 および Sun Disk Shelf の混合使用

  • DE2-24 と Sun Disk Shelf を一緒に使用できるコントローラの場合、ソフトウェアリリース 2013.1.0 以降でサポートされている 4x4 ポート SAS-2 HBA をコントローラで使用する必要があります。

  • DE2-24 と Sun Disk Shelf を同じディスクチェーン内で使用しないでください。