/usr/cluster/bin/cldevice -V
/usr/cluster/bin/cldevice [subcommand] -?
/usr/cluster/bin/cldevice subcommand [options] -v [+ | device …]
/usr/cluster/bin/cldevice check [-n node[,…]] [+]
/usr/cluster/bin/cldevice clear [-n node[,…]] [+]
/usr/cluster/bin/cldevice combine -t replication-type -g replication-device-group -d destination-device device
/usr/cluster/bin/cldevice export [-o {- | configfile}] [-n node[,…]] [+ | device…]
/usr/cluster/bin/cldevice list [-n node[,…]] [+ | device …]
/usr/cluster/bin/cldevice monitor [-i {- | clconfigfile}] [-n node[,…]] {+ | disk-device …}
/usr/cluster/bin/cldevice populate
/usr/cluster/bin/cldevice refresh [-n node[,…]] [+]
/usr/cluster/bin/cldevice rename -d destination-device device
/usr/cluster/bin/cldevice repair [-n node[,…]] {+ | device …}
/usr/cluster/bin/cldevice replicate -t replication-type [-S source-node] -D destination-node [+]
/usr/cluster/bin/cldevice set -p default_fencing={global | pathcount | scsi3 | nofencing | nofencing-noscrub} [-n node[,…]] device …
/usr/cluster/bin/cldevice show [-n node[,…]] [+ | device …]
/usr/cluster/bin/cldevice status [-s state] [-n node[,…]] [+ | [disk-device ]]
/usr/cluster/bin/cldevice unmonitor [-i {- | clconfigfile}] [-n node[,…]] {+ | disk-device …}
cldevice コマンドは、Oracle Solaris Cluster 環境のデバイスを管理します。このコマンドは、Oracle Solaris Cluster デバイス識別子 (DID) 疑似デバイスドライバを管理し、ディスクデバイスパスをモニターするのに使用します。
DID ドライバは、あるデバイスへの複数のパスが使用可能である場合でも一意のデバイス ID をそのデバイスに提供します。詳細は、did(7) のマニュアルページを参照してください。
ディスクパスとは、クラスタノードと物理ディスクまたは LUN ストレージデバイス間の接続のことです。ディスクパスには、Oracle Solaris カーネルドライバスタック、ホストバスアダプタ、および介在する任意のケーブル、スイッチ、またはネットワーク接続が含まれます。
cldev コマンドは、cldevice コマンドの短い形式です。どちらの形式のコマンドも使用できます。
list および show サブコマンドを除き、cldevice コマンドは、オンラインであり、かつクラスタモードにあるクラスタノードから実行する必要があります。
このコマンドの一般的な形式は次のとおりです。
cldevice [subcommand] [options] [operands]
subcommand を省略できるのは、options で –? オプションまたは –V オプションが指定されている場合のみです。
このコマンドの各オプションには、長い形式と短い形式があります。各オプションの両方の形式については、このマニュアルページの「オプション」セクションを参照してください。
詳細は、Intro(1CL) のマニュアルページを参照してください。
このコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
サポートされるサブコマンドには次のものがあります。
デバイスの物理デバイスに対する整合性検査を、カーネル表現と比較して実行します。この整合性検査で問題が発見されると、エラーメッセージが表示されます。この処理は、すべてのデバイスが検査されるまで継続されます。
デフォルトでは、このサブコマンドは現在のノードだけに影響します。–n オプションは、別のノードに接続されているデバイスの検査処理を実行するのに使用します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。
現在のノードから切断された配下のデバイスへの DID 参照をすべて削除します。
デフォルトでは、このサブコマンドは現在のノードだけに影響します。–n オプションは、クリアー処理を実行する別のクラスタノードを指定するのに使用します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
指定されたデバイスを指定された対象先に結合します。
combine サブコマンドは、ソースデバイスのパスを対象先デバイスのパスに結合します。このようにパスを結合すると、DID インスタンス番号が 1 つになり、対象先の DID インスタンス番号と同じになります。このサブコマンドは、SRDF を使用してレプリケートされる EMC LUN に対応する DID インスタンスを結合するために使用します。
combine サブコマンドは、ストレージベースの複製用に DID デバイスを手動で構成するのに使用できます。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
クラスタデバイスの構成情報をエクスポートします。
–o オプションでファイル名を指定する場合、構成情報はその新しいファイルに書き込まれます。–o オプションを指定しない場合、構成情報は標準出力に書き込まれます。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。
すべてのデバイスパスを表示します。
オペランドをまったく指定しない場合、あるいは、プラス記号 (+) をオペランドに指定する場合、すべてのデバイスが報告されます。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。
指定したディスクパスのモニタリングをオンにします。
monitor サブコマンドは、ディスクデバイスだけに機能します。このサブコマンドは、テープなどのデバイスには影響しません。
monitor サブコマンドを使用して、ディスクパスモニタリングデーモン scdpmd をチューニングできます。構成ファイルの詳細は、scdpmd.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
デフォルトでは、このサブコマンドはすべてのノードからのパスのモニタリングをオンにします。
–i オプションは、ディスクパスのモニタープロパティーを設定するクラスタ構成ファイルを指定するのに使用します。–i オプションは、指定されたファイルでモニタリング対象のマークが付いているディスクパス上でディスクパスのモニタリングを開始します。ほかのディスクパスに変更は行われません。クラスタ構成ファイルの詳細は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページを参照してください。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
グローバルデバイス名前空間を生成します。
グローバルデバイス名前空間は /global ディレクトリの下にマウントされます。名前空間は、物理デバイスへの論理リンクの集合から構成されます。/dev/global ディレクトリはクラスタ内の各ノードから見えるので、どのノードからでも個々の物理デバイスが確認できます。したがって、クラスタ内のどのノードからでも、広域デバイスの名前空間に追加されたディスク、テープ、または CD-ROM にアクセスできます。
populate サブコマンドを使用すると、管理者は、システムをリブートせずに、新しいグローバルデバイスをグローバルデバイス名前空間に接続できます。これらのデバイスは、テープドライブ、CD-ROM ドライブ、またはディスクドライブでもかまいません。
populate サブコマンドを実行する前に、devfsadm(1M) コマンドを実行する必要があります。代わりに、再構成リブートを実行して、グローバルデバイス名前空間を再構築し、新しいグローバルデバイスを接続してもかまいません。再構成リブートの詳細は、boot(1M) のマニュアルページを参照してください。
populate サブコマンドは、現在のクラスタメンバーであるノードから実行してください。
populate サブコマンドはその作業をリモートノード上で非同期的に実行します。したがって、このコマンドを実行したノード上でコマンドが完了しても、すべてのクラスタノード上でこのコマンドが完了しているわけではありません。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
クラスタノード上にある現在のデバイスツリーに対してデバイス構成情報を更新します。このコマンドにより、rdsk および rmt のデバイスツリーの完全な検索が行われます。このコマンドにより、新たに認識されたデバイス識別子ごとに、新しい DID インスタンス番号が割り当てられます。また、新たに認識されたデバイスごとに、新しいパスが追加されます。
デフォルトでは、このサブコマンドは現在のノードだけに影響します。–n オプションは、refresh サブコマンドと一緒に使用して、リフレッシュ処理を実行するクラスタノードを指定します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
指定されたデバイスに新しい DID インスタンス番号をつけます。
このコマンドは、ソースデバイスの DID インスタンス番号に対応する DID デバイスパスを削除して、指定された宛先 DID インスタンス番号を使ってその DID デバイスパスを作成し直します。このサブコマンドは、間違って変更された DID インスタンス番号を復元するのにも使用できます。
共有ストレージに接続されているすべてのクラスタノードで rename サブコマンドを実行したあとに、devfsadm および cldevice populate コマンドを実行し、グローバルデバイス名前空間を更新して、構成の変更を反映させます。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
指定されたデバイスに対して修復手順を実行します。
デフォルトでは、このサブコマンドは現在のノードだけに影響します。–n オプションは、修復処理を実行するクラスタノードを指定するのに使用します。
オペランドをまったく指定しない場合、あるいは、プラス記号 (+) をオペランドに指定する場合、このコマンドは、現在のノードに接続されているすべてのデバイスについての構成情報を更新します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
ストレージベースのレプリケーション機能で使用する DID デバイスを構成します。
replicate サブコマンドは、ソースノード上の各 DID インスタンス番号を宛先ノード上の対応する DID インスタンス番号に結合します。レプリケートされたデバイスの各ペアは、単一の論理 DID デバイスにマージされます。
デフォルトでは、現在のノードがソースノードです。–S オプションは、別のソースノードを指定するのに使用します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
指定されたデバイスのプロパティーを変更します。
–p オプションは、変更するプロパティーを指定するのに使用します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
指定されたすべてのデバイスパスの構成レポートを表示します。
このレポートには、デバイスへのパスと、そのパスがモニター状態またはモニター解除状態のどちらにあるかが表示されます。
デフォルトでは、このサブコマンドはすべてのデバイスの構成情報を表示します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。
指定されたすべてのディスクデバイスパスのステータスを表示します。
デフォルトでは、このサブコマンドはすべてのノードからのすべてのディスクパスのステータスを表示します。
status サブコマンドはディスクデバイスだけに機能します。このレポートには、テープなどのデバイスは報告されません。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。
コマンドのオペランドとして指定されたディスクパスのモニタリングをオフにします。
デフォルトでは、このサブコマンドはすべてのノードからのパスのモニタリングをオフにします。
unmonitor サブコマンドはディスクデバイスだけに機能します。このサブコマンドは、テープなどのデバイスには影響しません。
–i オプションは、ディスクパスのモニタリングをオフにするクラスタ構成ファイルを指定するのに使用します。ディスクパスのモニタリングがオフになるのは、指定されたファイルでモニタリング解除のマークが付いているディスクパスです。ほかのディスクパスに変更は行われません。詳細は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページを参照してください。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。
次のオプションがサポートされています。
ヘルプ情報を表示します。
このオプションは単独でもサブコマンド付きでも使用できます。
このオプションを単独で使用する場合、使用可能なサブコマンドのリストが出力されます。
このオプションをサブコマンドを付けて使用する場合、そのサブコマンドの使用法オプションが出力されます。
このオプションを使用する場合、ほかの処理は実行されません。
デバイスをレプリケートする宛先ノードを指定します。ノードは、ノード名またはノード ID のどちらででも指定できます。
–D オプションは、replicate サブコマンドだけで有効です。
ストレージベースのレプリケーションを行うために、レプリケーション先デバイスの DID インスタンス番号を指定します。
DID インスタンス番号は –d オプションだけで使用します。ほかの形式の DID 名や UNIX のフルパス名は、対象先を指定するのには使用しません。
–d オプションは、rename および combine サブコマンドでのみ有効です。
レプリケーションデバイスグループを指定します。このオプションは、combine サブコマンドとのみ使用できます。
モニターするディスクパスまたはモニタリングしないディスクパスで使用される構成情報を指定します。この情報は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページに定義されている形式に準拠している必要があります。この情報は、ファイルに含めることも、標準入力を介して指定することもできます。標準入力を指定するには、ファイル名の代わりに、マイナス記号 (-) を指定します。
–i オプションは、monitor および unmonitor サブコマンドでのみ有効です。
コマンドで指定するオプションは、構成ファイルで設定されている任意のオプションより優先されます。構成パラメータがクラスタ構成ファイルに存在しない場合、これらのパラメータをコマンド行で指定してください。
サブコマンドが、–n オプションで指定されるノードからのディスクパスだけを含むことを指定します。ノードは、ノード名またはノード ID のどちらででも指定できます。
clconfiguration(5CL) のマニュアルページで定義されている形式で、ディスクパス構成情報を書き込みます。この情報は、ファイルまたは標準出力のどちらにでも書き込むことができます。
–o オプションは、export サブコマンドだけで有効です。
このオプションの引数としてファイル名を指定する場合、このコマンドは新しいファイルを作成して、そのファイルに構成情報を出力します。同じ名前のファイルがすでにある場合、このコマンドはエラーで終了します。既存のファイルに変更は行われません。
このオプションの引数としてマイナス記号 (-) を指定する場合、このコマンドは標準出力に構成情報を表示します。このコマンドのほかの標準出力はすべて抑制されます。
変更するプロパティーを指定します。
このオプションは set サブコマンドと一緒に使用して、次のプロパティーを変更します。
指定したデバイスについて、グローバルなデフォルトのフェンシングアルゴリズムを変更します。定足数デバイスとして構成されているデバイスのデフォルトのフェンシングアルゴリズムは変更できません。
デバイスのデフォルトのフェンシングアルゴリズムは、次の値のいずれかに設定できます。
グローバルなデフォルトのフェンシング設定を使用します。フェンシングのグローバルデフォルトの設定については、cluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。
Persistent Group Reservation (PGR) キーをチェックし、いずれかのキーを削除したあとで、指定されたデバイスのフェンシングをオフにします。
注意 - Serial Advanced Technology Attachment (SATA) ディスクのような、SCSI をサポートしていないディスクを使用している場合は、フェンシングをオフにします。 |
最初に PGR キーをチェックまたは削除せずに、指定されたデバイスのフェンシングをオフにします。
注意 - Serial Advanced Technology Attachment (SATA) ディスクのような、SCSI をサポートしていないディスクを使用している場合は、フェンシングをオフにします。 |
共有デバイスに接続されている DID パスの数でフェンシングプロトコルを決定します。
使用する DID パスが 3 未満のデバイスには、このコマンドは SCSI-2 プロトコルを設定します。
使用する DID パスが 3 以上のデバイスには、このコマンドは SCSI-3 プロトコルを設定します。
SCSI-3 プロトコルを設定します。そのデバイスが SCSI-3 プロトコルをサポートしない場合、フェンシングプロトコルの設定は変更されません。
デバイスを宛先ノードにレプリケートするソースノードを指定します。ノードは、ノード名またはノード ID のどちらででも指定できます。
–S オプションは、replicate サブコマンドでのみ有効です。
指定したステータスのディスクパスのステータス情報を表示します。
–s オプションは、status サブコマンドだけで有効です。–s オプションを指定する場合、出力されるステータスは指定した state にあるディスクパスだけに制限されます。次に、state に可能な値を示します。
fail
ok
unknown
unmonitored
レプリケーションデバイスタイプを指定します。このオプションは、replicate および combine サブコマンドとともに使用できます。
コマンドのバージョンを表示します。
このオプションには、サブコマンドやオペランドなどのオプションは指定しないでください。サブコマンド、オペランド、またはほかのオプションは無視されます。–V オプションは、コマンドのバージョンを表示するだけです。その他の処理は行いません。
詳細な情報を標準出力に表示します。
このオプションは、このコマンドの任意の形式に指定できます。
次のオペランドがサポートされています。
デバイスの名前を指定します。指定できるデバイスは、ディスク、テープ、および CD-ROM ですが、これらだけに制限されるわけではありません。
サブコマンドが複数のデバイスを受け入れる場合、プラス記号 (+) を使用すると、すべてのデバイスを指定できます。
cldevice コマンドのサブコマンドはすべて、repair サブコマンドを除き、デバイスパスをオペランドとして受け付けます。repair サブコマンドは、オペランドとしてデバイス名だけを受け付けます。device 名には、フルグローバルパス名、デバイス名、または DID インスタンス番号のいずれかを指定できます。これらの形式のデバイス名の例は、それぞれ、/dev/did/dsk/d3、d3、および 3 です。詳細は、did(7) のマニュアルページを参照してください。
デバイス名はまた、/dev/rdsk/c0t0d0s0 のような UNIX のフルパス名でもかまいません。
指定されたデバイスには、複数のノードからそのデバイスへのパスが複数存在する可能性もあります。–n オプションを使用しない場合、すべてのノードから指定されたデバイスへのパスがすべて選択されます。
monitor、unmonitor、および status サブコマンドは、ディスクデバイスをオペランドとして受け付けます。
このコマンドセットにあるすべてのコマンドの終了ステータスコードの完全なリストについては、Intro(1CL) のマニュアルページを参照してください。
指定したすべてのオペランドでコマンドが成功すると、コマンドはゼロ (CL_NOERR) を返します。あるオペランドでエラーが発生すると、コマンドはオペランドリストの次のオペランドを処理します。戻り値は常に、最初に発生したエラーを反映します。
このコマンドは、次の終了ステータスコードを返します。
エラーなし
十分なスワップ空間がありません。
無効な引数
アクセス権がありません
オブジェクトの状態が不正です
無効なプロパティーです
I/O エラー
そのようなオブジェクトはありません。
操作が許可されていません
次の例では、クラスタインフラストラクチャーにあるすべてのディスクパスのモニタリングを有効にする方法を示します。
# cldevice monitor +使用例 2 単一のディスクパスのモニタリング
次の例では、ディスク /dev/did/dsk/d3 へのパスが有効であるすべてのノードで、このパスのモニタリングを有効にする方法を示します。
# cldevice monitor /dev/did/dsk/d3使用例 3 単一ノードのディスクパスをモニタリング
次の例では、ノード phys-schost-2 でディスク /dev/did/dsk/d4 と /dev/did/dsk/d5 へのパスのモニタリングを有効にする方法を示します。
最初の例では、–n オプションを使用して、モニタリングをノード phys-schost-2 に接続されているディスクパスに制限し、さらに、モニタリングを指定されたデバイス d4 と d5 に制限しています。
# cldevice monitor -n phys-schost-2 d4 d5
2 番目の例では、モニターするディスクパスを node:device の名前である phys-schost-2:d4 と phys-schost-2:d5 で指定しています。
# cldevice monitor phys-schost-2:d4 phys-schost-2:d5使用例 4 すべてのディスクパスとそのステータスの出力
次の例では、クラスタのすべてのディスクパスとそのステータスを出力する方法を示します。
# cldevice status Device Instance Node Status --------------- ---- ------ /dev/did/rdsk/d1 phys-schost-2 Unmonitored /dev/did/rdsk/d2 phys-schost-2 Unmonitored /dev/did/rdsk/d3 phys-schost-1 Ok phys-schost-2 Ok /dev/did/rdsk/d4 phys-schost-1 Ok phys-schost-2 Ok /dev/did/rdsk/d5 phys-schost-1 Unmonitored使用例 5 ステータスが fail であるすべてのディスクパスの出力
次の例では、ノード phys-schost-2 上でモニターされており、ステータスが fail であるすべてのディスクパスを出力する方法を示します。
# cldevice status -s fail -n phys-schost-1 Device Instance Node Status --------------- ---- ------ /dev/did/rdsk/d3 phys-schost-1 Fail /dev/did/rdsk/d4 phys-schost-1 Fail使用例 6 単一ノードからのすべてのディスクパスのステータスの出力
次の例では、ノード phys-schost-2 上でオンラインであるすべてのディスクパスのパスとステータスを出力する方法を示します。
# cldevice status -n phys-schost-1 Device Instance Node Status --------------- ---- ------ /dev/did/rdsk/d3 phys-schost-1 Ok /dev/did/rdsk/d4 phys-schost-1 Ok /dev/did/rdsk/d5 phys-schost-1 Unmonitored使用例 7 新しいデバイスのデバイス構成データベースへの追加
次の例では、このコマンドを実行したノード phys-schost-2 の現在のデバイス構成で、CCR データベースを更新する方法を示します。このコマンドは、クラスタのほかのノードに接続されているデバイスのデータベースは更新しません。
phys-schost-2# cldevice refresh使用例 8 単一 DID でのデバイスの結合
次の例では、あるデバイスのパスを別のデバイスのパスと結合する方法を示します。このようにパスを結合すると、DID インスタンス番号が 1 つになり、対象先の DID インスタンス番号と同じになります。
# cldevice combine -t srdf -g devgrp1 -d 20 30使用例 9 デバイスインスタンスのデバイスパスのリストの表示
次の例では、DID ドライバのインスタンス 3 に対応するすべてのデバイスのパスのリストを表示する方法を示します。
# cldevice list 3 d3使用例 10 クラスタのすべてのデバイスパスのリストの表示
次の例では、任意のクラスタノードに接続されているすべてのデバイスのすべてのデバイスパスのリストを表示する方法を示します。
# cldevice list -v DID Device Full Device Path ---------- ---------------- d1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 d2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t8d0 d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t8d0 d4 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t9d0 d4 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t9d0 d5 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t10d0 d5 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t10d0 d6 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t11d0 d6 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t11d0 d7 phys-schost-2:/dev/rdsk/c0t0d0 d8 phys-schost-2:/dev/rdsk/c0t1d0使用例 11 デバイスに関する構成情報の表示
次の例では、デバイス c4t8d0 に関する構成情報を表示する方法を示します。
# cldevice show /dev/rdsk/c4t8d0 === DID Device Instances === DID Device Name: /dev/did/rdsk/d3 Full Device Path: phys-schost1:/dev/rdsk/c4t8d0 Full Device Path: phys-schost2:/dev/rdsk/c4t8d0 Replication: none default_fencing: nofencing使用例 12 単一デバイスの SCSI プロトコルの設定
次の例では、デバイス 11 (インスタンス番号で指定) を SCSI-3 プロトコルに設定します。このデバイスは、構成された定足数デバイスではありません。
# cldevice set -p default_fencing=scsi3 11使用例 13 PGR キーの最初のチェックを実行せずにデバイスのフェンシングをオフにする
次の例では、デバイス上のディスク /dev/did/dsk/d5 のフェンシングをオフにします。このコマンドは、Persistent Group Reservation (PGR) キーの最初のチェックを実行せず、すべての PGR キーを削除して、フェンシングをオフにします。
# cldevice set -p default_fencing=nofencing-noscrub d5
Serial Advanced Technology Attachment (SATA) ディスクのような、SCSI をサポートしていないディスクを使用している場合は、フェンシングをオフにします。
使用例 14 2 ノードクラスタ phys-schost ですべてのデバイスのフェンシングをオフにする次の例では、phys-schost という名前の 2 ノードクラスタですべてのデバイスのフェンシングをオフにします。
# cluster set -p global_fencing=nofencing # cldevice set -p default_fencing=global -n phys-schost-1,phys-schost-2 d5
cluster コマンドおよび global_fencing プロパティーの詳細は、cluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。
Serial Advanced Technology Attachment (SATA) ディスクのような、SCSI をサポートしていないディスクを使用している場合は、フェンシングをオフにします。
使用例 15 デバイス名による修復手順の実行次の例では、デバイス /dev/dsk/c1t4d0 に関連付けられていたデバイス識別子で修復手順を実行する方法を示します。このデバイスは新しいデバイスに置き換えられ、今では新しいデバイス識別子が関連付けられています。データベース中では、repair サブコマンドは、このインスタンス番号が現在新しいデバイス識別子に対応していることを記録しています。
# cldevice repair c1t4d0使用例 16 インスタンス番号による修復手順の実行
次の例では、デバイス識別子で修復手順を実行する代替方法を示します。この例では、置き換えられるデバイスへのデバイスパスに関連付けられているインスタンス番号を指定しています。置き換えられたデバイスのインスタンス番号は 2 です。
# cldevice repair 2使用例 17 グローバルデバイス名前空間の生成
次の例では、新しいグローバルデバイスを追加するか、または DID デバイスを新しいインスタンス番号に移動したあと、グローバルデバイス名前空間を設定する方法を示します。
# devfsadm # cldevice populate使用例 18 DID デバイスの移動
次の例では、移動元インスタンス 15 の DID インスタンスを新しい DID インスタンス 10 に移動し、グローバルデバイス名前空間を更新して、構成の変更を反映させます。
# cldevice rename 15:10 # devfsadm # cldevice populate
次の属性の説明は、attributes(5) を参照してください:
|
Intro(1CL), cluster(1CL), boot(1M), devfsadm(1M), clconfiguration(5CL), rbac(5), did(7)
スーパーユーザーはこのコマンドのすべての形式を実行できます。
任意のユーザーは次のオプションを指定してこのコマンドを実行できます。
–? (ヘルプ) オプション
–V (バージョン) オプション
スーパーユーザー以外のユーザーがほかのサブコマンドを指定してこのコマンドを実行するには、RBAC の承認が必要です。次の表を参照してください。
|
ディスクパスのステータスの変化をログに記録するには、syslogd コマンドを使用します。
マルチポート式のテープドライブまたは CD-ROM ドライブはそれぞれ、個々の物理接続をするごとにネームスペースに表示されます。