scconf_quorum_dev_scsi (1M)

名前

形式

scconf {-a|-c|-r} -q globaldev=devicename otheroptions

scconf {-a|-c|-r} -q name=devicename otheroptions

説明

SCSI 定足数デバイスは、Oracle Solaris Cluster がサポートし、そのクラスタの複数のノードに接続されているストレージであると考えられます。SCSI 定足数デバイスは DID で管理しなければならず、指定するデバイス名は DID デバイス名でなければなりません。

SCSI 定足数デバイスには、この他に指定可能なプロパティーはありません。

オプション

次のオプションは、共有ディスク定足数デバイスに特有のものです。サポートされている汎用オプションのリストについては、scconf(1M) を参照してください。

構成への共有定足数デバイスの追加および削除には、add または remove 形式のコマンドを使用します。クラスタ定足数構成のさまざまなプロパティーを変更するには、change 形式のコマンドを使用します。これら 3 つの各形式のコマンドで使用可能な –q quorum-options を使用すると、次のようにクラスタ定足数構成を変更できます:

共有定足数デバイスの追加:

–q -a globaldev=devicename[, 
node=node,node=
node[, ...]]

または

–q -a name= devicename,type=scsi

または

 -q -a autoconfig[,noop]

定足数構成のプロパティーまたは状態の変更:

–q -c globaldev=devicename,{
maintstate | reset}

または

-q -c autoconfig[,noop]

共有定足数デバイスの削除:

–q -r globaldev=devicename

または

–q -r name=devicename

autoconfig

add 形式のコマンドで使用された場合、2 ノードクラスタから 1 つの定足数デバイスを自動的に選択し、割り当てます。この定足数デバイスは、使用可能なデバイスから選択されます。定足数デバイスがすでに構成されている場合には、このコマンドは異常終了します。

change 形式のコマンドで使用された場合、1 つのデバイスを自動的に選択し、割り当てます。このデバイスが、2 ノードクラスタのすべての既存定足数デバイスを置き換えます。この定足数デバイスは、使用可能なデバイスから選択されます。

クラスタにあるすべてのデバイスは、定足数デバイスとしての資格を備えていなければなりません。autoconfig サブオプションは、使用可能なデバイスが定足数デバイスの資格を備えているかどうかを評価しません。

クラスタに 3 つ以上のノードが含まれている場合は、autoconfig サブオプションによって定足数構成が変更されることはありません。NAS デバイスを定足数として構成しようとしている場合は、autoconfig サブオプションを使用しないでください。

[,noop]

autoconfig サブオプションとともに指定した場合に有効です。このコマンドは、autoconfig サブオプションによって追加または変更される定足数デバイスのリストを標準出力に出力します。autoconfig,noop サブオプションによって定足数構成が変更されることはありません。

scconf による定足数に関係した処理中に割り込みや失敗が発生した場合、クラスタ構成データベースの定足数の構成情報の一貫性が維持できなくなることがあります。不一致が発生すると、同じ scconf コマンドを再実行するか、またはコマンドを reset オプションを指定して実行し、定足数情報をリセットします。

add 形式のコマンドで、node リストなしで name を指定した場合は、デバイスを接続するすべてのノードに対して定義されたポートとともに定足数デバイスが追加されます。しかし、node リストが指定済みの場合は、少なくとも 2 つのノードを指定し、リスト内の各ノードとデバイス間のポートを定義する必要があります。

例

次の scconf コマンドは、SCSI 定足数デバイスを追加します。

-a –q globaldev=/dev/did/rdsk/d4s2
or
-a –q name=/dev/did/rdsk/d4s2,type=scsi

次の scconf コマンドは、SCSI 定足数デバイス構成を変更します。

-c -q globaldev=/dev/did/rdsk/d4s2,reset
or
-c -q name=/dev/did/rdsk/d4s2,reset

次の scconf コマンドは、SCSI 定足数デバイスを削除します。qd1.

-r –q globaldev=qd1

属性

次の属性については、attributes(5) を参照してください。

関連項目

Intro(1CL), clquorum(1CL), cluster(1CL), scconf(1M)