scconf -a -D type=rawdisk, [generic_options] [,globaldev=gdev1,globaldev= gdev1,…] [,localonly=true]
scconf -a -D type=rawdisk, [generic_options] [,globaldev=gdev1,globaldev= gdev1,…] [,localonly=true | false]
scconf -c -D name=diskgroup,autogen=true
scconf -r -D device_service_name [,nodelist=node[:node]…] [,globaldev=gdev1,…]
次の情報は、scconf コマンドに固有です。同等のオブジェクト指向コマンドを使用するには、cldevicegroup(1CL) のマニュアルページを参照してください。
scconf_dg_rawdisk ユーティリティーは、raw ディスクデバイスグループ構成を追加、変更、または更新します。
rawdisk とは、ボリュームマネージャーのボリュームまたはメタデバイスの一部として使用されていないディスクのことです。raw ディスクデバイスグループを使用すると、ディスクデバイスグループ内にディスクセットを定義できます。
デフォルトでは、システムブート時に、raw ディスクデバイスグループが、構成内の Disk ID (DID) 擬似ドライバデバイスごとに作成されます。慣例的に、raw ディスクデバイスグループ名は初期化時に割り当てられ、DID 名から派生します。raw ディスクデバイスグループに追加されるノードごとに、scconf ユーティリティーは、グループのすべてのデバイスがそのノードのポートに物理的に接続されていることを確認します。
scconf –a (追加) コマンドは、複数のディスクデバイスが構成されている raw ディスクデバイスグループを作成する際に使用できます。raw ディスクデバイスグループは、ブート時に、クラスタにあるディスクデバイスごとに作成されます。
新しい raw ディスクデバイスグループを追加するには、事前に、新しいグループで使用するデバイスを、ブート時に作成されたデバイスグループから削除してください。これにより、これらのデバイスを含む新しい raw ディスクデバイスグループを作成できます。実際の操作としては、該当するデバイスのリストを globaldev オプションに指定するとともに、プライマリノードとなりうるプレファレンスリストを nodelist オプションに指定して、scconf コマンドを実行します。すでに存在しているデバイスグループに対しては、新規のノードおよびグローバルデバイスのみを追加することができ、既存のデバイスグループに属しているノードやデバイスは無視されます。
新しいデバイスグループを作成するために –a オプションとともに preferenced サブオプションが指定されていない場合、このサブオプションはデフォルトで false になります。ただし、既存のデバイスグループに対して true または false の値の preferenced サブオプションが指定されている場合は、エラーが返されます。これは既存の nodelist プレファレンスを維持するための措置です。
特定のノードのみに支配させるデバイスグループの場合、構成時に otheroption を localonly=true に指定します。localonly を指定してデバイスグループを作成する際は、ノードリストには 1 つのノードしか指定できません。
scconf –c (変更) コマンドは、プライマリノードとなり得るプレファレンスリストの順序の変更、フェイルバックの有無の変更、二次ノードの指定の設定、デバイスグループへの広域デバイスの再追加などを行う際に使用します。
ノードプレファレンスリストの順序を変更する場合は、デバイスグループ内のすべてのノードを nodelist に指定する必要があります。さらに、ノード優先順位の順序を変更している場合は、preferenced サブオプションも true に設定する必要があります。
change で preferenced サブオプションが指定されていない場合は、すでに確立された true または false の設定が使用されます。
変更形式のコマンドでは、新規ノードを追加できません。change オプションは、デバイスグループに関する localonly デバイスグループ指定の有無を変更する際にも使用します。デバイスグループを localonly デバイスグループに変更するには、otheroption に localonly=true を指定します。localonly デバイスグループに戻らなくするには、localonly=false を指定します。nodelist には事前に、リストとして 1 つのノードを設定しておく必要があり、そうでない場合はエラーが返されます。localonly を true に設定する場合は、change 形式のコマンドに nodelist を指定できます。ただし、リストには 1 つのノードが構成されているはずであり、それ以外は受け付けられないので、こうした指定は不要です。なお、事前に構成したノード以外を指定しようとすると、エラーが返されます。
scconf –r (削除) コマンドは、クラスタデバイスグループの構成から、ノード、広域デバイス、デバイスグループ名を削除する際に使用します。デバイスグループ名とともにノードまたは広域デバイスを指定した場合、このデバイスグループからはまずこれらのノードや広域デバイスが削除されます。クラスタ構成からデバイスグループが削除されるのは、このデバイスグループから最後のデバイスまたはノードが削除されてからになります。デバイスグループ名のみを指定した場合 (ノードまたはデバイスを何も指定しない場合) は、デバイスグループ全体が削除されます。
raw ディスクデバイス名が raw ディスクデバイスグループに登録されている場合、Solaris Volume Manager デバイスグループには登録できません。
サポートされている汎用オプションのリストについては、scconf(1M) のマニュアルページを参照してください。
下記のアクションオプション一覧は、コマンドの動作を制御するためのものです。このコマンドで使用できるアクションオプションは 1 つだけです。
サポートされるアクションオプションには、次のものがあります。
新しい raw ディスクデバイスグループをクラスタ構成に追加します。このオプションは、デバイスグループの構成を変更する際にも使用できます。
ノードプレファレンスリストの順序の変更、プレファレンスおよびフェイルバックポリシーの変更、二次ノードの指定数の変更、globaldev オプション指定によるデバイスグループへのデバイスの追加を行います。そのほかに、デバイスグループのローカル指定をする際にも使用します。
raw ディスクデバイスグループ名をクラスタから削除します。
autogen フラグは、scconf コマンドのインジケータとして使用します。このコマンドは、–v コマンド行オプションを使用しないかぎり、デバイスの autogen プロパティーを一覧表示しません。change 形式 (c) の scconf コマンドを使用した場合、autogen=true が指定されないかぎり、このデバイスの autogen プロパティーはリセットされ false に設定されます。
次の scconf コマンドは、raw ディスクデバイスグループの作成、潜在的なプライマリノードの順番の変更、プレファレンスおよびフェイルバックポリシーの変更、セカンダリノードの指定数の変更、および raw ディスクデバイスグループのクラスタ構成からの削除を行います。
host1# scconf -a -D type=rawdisk,name=rawdisk_groupname, nodelist=host1:host2:host3,preferenced=false,failback=enabled, numsecondaries=,globaldev=d1,globaldev=d2 host1# scconf -a -D type=rawdisk,name=rawdisk_groupname, nodelist=host1,globaldev=d1,globaldev=d2,localonly=true, globaldev=d1,globaldev=d2 host1# scconf -c -D name=rawdisk_groupname, nodelist=host3:host2:host1,preferenced=true,failback=disabled, numsecondaries=2,globaldev=d4,globaldev=d5 host1# scconf -c -D name=rawdisk_groupname,localonly=true host1# scconf -r -D name=rawdisk_groupname host1# scconf -r -D name=rawdisk_groupname,nodelist=host1,host2
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
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