SUNW.ScalDeviceGroup リソースタイプは、スケーラブルデバイスグループを表します。このリソースタイプのインスタンスは、次に示す種類のデバイスグループの 1 つを表します:
SUNW.ScalDeviceGroup リソースタイプは、スケーラブルリソースタイプです。このリソースタイプのインスタンスは、リソースを含むリソースグループのノードリスト内にある各ノードでオンラインです。
このリソースタイプを登録し、リソースタイプのインスタンスを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。
Oracle Solaris Cluster Manager
Oracle Real Application Clusters 用 Oracle Solaris Cluster サポートを構成するためのオプションを指定する clsetup ユーティリティー
次の一連の Oracle Solaris Cluster 保守コマンド。
このリソースタイプを登録するには、clresourcetype コマンドを使用します。
このリソースタイプのインスタンスを作成するには、clresource コマンドを使用します。
SUNW.ScalDeviceGroup リソースタイプに対して定義される標準プロパティーと拡張プロパティーについて、これ以降のサブセクションで説明します。
すべての標準リソースプロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
標準のリソースタイププロパティーは、次のようにこのリソースタイプに対して無効にされます。
10
300
10
300
60
300
60
300
60
300
60
300
300
60
300
60
300
このリソースタイプには、次のような拡張プロパティーが設定されます。
このプロパティーは、このタイプのリソースからのデバッグメッセージが記録されるレベルを指定します。デバッグレベルを高くすると、より多くのデバッグメッセージがログファイルに書き込まれます。
整数
0
0–10
すべての時間
このプロパティーは、リソースが表すデバイスグループの名前を指定します。このプロパティーには次に示す項目の 1 つを設定してください。
Solaris ボリュームマネージャーの複数所有者ディスクセットの名前。この名前は、ディスクセットの作成に使用した metaset(1M) コマンドで指定したものです。
指定するデバイスグループの要件は次のとおりです。
デバイスグループは、既存の有効な複数所有者ディスクセットまたは共有ディスクグループとします。
デバイスグループは、リソースをマスターできるすべてのノードでホストされるようにします。
デバイスグループは、スケーラブルデバイスグループリソースをマスターできるすべてのノードからアクセス可能にします。
デバイスグループには、1 つ以上のボリュームを含めます。
文字列
デフォルトは定義されていません。
適用不可
無効時
このプロパティーは、I/O 検証のタイムアウト値 (秒) を指定します。
30
1–1800
すべての時間
このプロパティーは、リソースの障害モニターでモニターする論理ボリュームのコンマ区切りのリストを指定します。このプロパティーは省略可能です。このプロパティーの値を指定しない場合、デバイスグループ内のすべての論理ボリュームがモニターされます。
デバイスグループのステータスは、モニターされる個々の論理ボリュームのステータスから導き出されます。モニターされているすべての論理ボリュームが健全な場合、そのデバイスグループは健全です。モニターされている論理ボリュームが 1 つでも障害状態の場合、そのデバイスグループは障害状態となります。
個々の論理ボリュームのステータスを取得するには、そのボリュームのボリュームマネージャーに照会します。Solaris ボリュームマネージャーのボリュームのステータスを照会から判断できない場合、障害モニターはファイルの入出力 (I/O) 操作を実行して、そのステータスを判断します。
デバイスグループが障害状態であることがわかると、グループを表すリソースのモニタリングが停止され、リソースが無効な状態に置かれます。
指定する各論理ボリュームの要件は次のとおりです。
論理ボリュームが存在する。
論理ボリュームが、diskgroupname プロパティーが指定するデバイスグループに含まれている。
論理ボリュームが、スケーラブルデバイスグループリソースをマスターできるすべてのノードからアクセス可能である。
文字列配列
""
適用不可
すべての時間
このプロパティーは、障害モニターに許可される、プロセスモニター機能 (PMF) による最大再起動回数を指定します。
整数
4
範囲は定義されていません。
すべての時間
このプロパティーは、PMF が障害モニターの再起動をカウントする期間 (分単位) を指定します。
整数
2
範囲は定義されていません。
すべての時間
このプロパティーは、検証によって障害が検出された場合に、ローカルシステムをリブートするかどうかを指定します。このプロパティーが TRUE に設定されている場合、リソースによって使用されるすべてのデバイスを、ディスクパスのモニタリングで直接または間接的にモニターする必要があります。
RebootOnFailure が TRUE に設定されており、GlobalDevicePaths、FileSystemMountPoints、または Zpools プロパティーで指定した各エントリで、使用可能なデバイスが少なくとも 1 つ検出された場合、ローカルシステムはリブートされます。ローカルシステムは、リソースがオンライン状態のグローバルクラスタノードまたはゾーンクラスタノードを参照します。
FALSE
すべての時間
この例では、SUNW.vucmm_svm リソースタイプを使用した datadg という名前の Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセットを表す、ScalDeviceGroup リソースを作成する方法を示します。リソースの名前は scaldatadg-rs です。この例は、次に示す Oracle Solaris Cluster オブジェクトが存在することを前提とします。
scaldatadg-rg という名前のスケーラブルリソースグループ。
vucmm-svm-rs という名前の SUNW.vucmm_svm リソースタイプのインスタンス。
# clresourcetype register SUNW.ScalDeviceGroup # clresource create -t SUNW.ScalDeviceGroup \ -g scaldatadg-rg \ -p Resource_dependencies=vucmm-svm-rs \ -p DiskGroupName=datadg \ scaldatadg-rs
次の属性の説明は、attributes(5) を参照してください:
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clresource(1CL), clresourcetype(1CL), clsetup(1CL), metaset(1M), attributes(5), r_properties(5), SUNW.vucmm_svm(5)
Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド