/usr/cluster/bin/clsnmphost -V
/usr/cluster/bin/clsnmphost [subcommand] -?
/usr/cluster/bin/clsnmphostsubcommand [[options]] -v [host]
/usr/cluster/bin/clsnmphost add [-c community[,…]]
[-n node,…] host […]
/usr/cluster/bin/clsnmphost add -i {- | clconfigfile}
[-ccommunity[,…]] [-n node[,…]] host […]
/usr/cluster/bin/clsnmphost export [-o {- | clconfigfile}]
[-c community[,…]] [-n node[,…]] [+ | host…]
/usr/cluster/bin/clsnmphost list [-c community[,…]]
[-n node[,…]] [+ | host…]
/usr/cluster/bin/clsnmphost remove [-c community[,…]]
[-n node[,…]] {+ | host…}
/usr/cluster/bin/clsnmphost show [-c community[,…]]
[-n node[,…]] [+ | host…]
clsnmphost コマンドは、SNMP (Simple Network Management Protocol) ホストおよび SNMP イベントの通知を受信するコミュニティー名を管理します。SNMP ホストはクラスタの管理情報ベース (MIB) を使用してアクセス制御メカニズムを提供します。MIB が SNMP トラップ通知を送信すると、このコマンドで構成された SNMP ホストはトラップ通知を送信するホストを特定できます。クラスタ MIB の詳細は、clsnmpmib(1CL) のマニュアルページを参照してください。
このコマンドに短形式はありません。
このコマンドの一般的な形式は次のとおりです。
clsnmphost [subcommand] [options] [operands]
subcommand を省略できるのは、options がオプション –? または –V を指定している場合だけです。
このコマンドの各オプションには、長い形式と短い形式があります。各オプションの両方の形式は、このマニュアルページの「オプション」セクションのオプションの説明で紹介されています。
詳細は、Intro(1CL) のマニュアルページを参照してください。
このコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
サポートされるサブコマンドには次のものがあります。
クラスタの MIB のトラップ通知を受信し、MIB のテーブルにアクセスできるホストのリストに SNMPホストを追加します。
このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
add サブコマンドを –n オプションなしで使用すると、現在のノードだけが影響を受けます。add を –c オプションなしで使用すると、このサブコマンドは public をデフォルトのコミュニティー名として使用します。IP アドレスまたはホスト名のいずれかを使用してホストを指定します。
指定されたコミュニティー名が存在しない場合、このコマンドはそのコミュニティーを作成します。–clconfigfile から 1 つ以上のホスト構成をインポートするには、i オプションを使用します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の承認が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
指定されたノードの SNMP ホスト情報をエクスポートします。
このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
SNMP ホスト情報をエクスポートする 1 つ以上のノードを指定するには、–n オプションを使用します。export を –n オプションなしで使用すると、このサブコマンドは現在のノードの SNMP ホスト情報だけをエクスポートします。
export サブコマンドからの出力形式の詳細は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページを参照してください。デフォルトでは、すべての出力が標準出力に送信されます。出力先をファイルに変更するには、–o オプションを使用して、そのあとにファイル名を指定します。
–c オプションを使用することで、export サブコマンドからの出力を特定のコミュニティー内のホストの情報だけに制限できます。これらのホストだけに出力情報を制限するには、1 つ以上のホストをオペランドとして指定します。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、RBAC の承認 solaris.cluster.read が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
指定されたノード上で構成されている SNMP ホストを一覧表示します。
このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
list サブコマンドを –n オプションなしで使用すると、現在のノード上の SNMP ホストだけが一覧表示されます。デフォルトでは、このサブコマンドはノード上のすべてのホストを一覧表示します。特定のホストについての情報に出力を制限するには、1 つ以上のホストをオペランドとして指定します。また、–c オプションを使用して、指定されたコミュニティー内のホストだけを一覧表示することもできます。
superuser 以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の承認が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
SNMP ホストをノード構成から削除します。
このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
構成からホストを削除するには、ホスト名をオペランドとして指定します。remove サブコマンドを –n オプションなしで使用すると、現在のノード上の SNMP ホストだけが削除されます。すべてのホストを削除するには、正符号 (+) を使用します。1 つ以上のホストを特定のコミュニティーから削除するには、–c オプションを使用します。
superuser 以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の承認が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
指定されたノード上の SNMP ホスト情報を表示します。
このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
show サブコマンドを –n オプションなしで使用すると、現在のノード上の SNMP ホストの情報だけが表示されます。デフォルトでは、show サブコマンドはすべてのホストおよびそのコミュニティーの情報を表示します。コミュニティー内の特定のホストの情報に出力を限定するには、–c オプションを使用するか、1 つ以上のホストの名前をオペランドとして指定します。
superuser 以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の承認が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
次のオプションがサポートされています。
ヘルプ情報を出力します。
このオプションはサブコマンド付きでもサブコマンドなしでも指定できます。
このオプションをサブコマンドなしで使用すると、使用可能なサブコマンドのリストが表示されます。
このオプションをサブコマンドとともに使用すると、サブコマンドの使用オプションが表示されます。
このオプションを使用する場合、ほかの処理は実行されません。
ホスト名とともに使用される SNMP コミュニティー名を指定します。このオプションは、サブコマンド操作の範囲を絞り込むためにほかのサブコマンドとともに使用される場合もあります。たとえば、remove サブコマンドとともに使用すると、–c オプションは特定の community から 1 つまたは多数のホストを削除するために使用できます。add サブコマンドを –c オプションなしで使用すると、このサブコマンドは public をデフォルトのコミュニティー名として使用します。
SNMP ホスト構成を検証または変更するために使用できる構成情報を指定します。この情報は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページに定義されている形式に準拠している必要があります。この情報は、ファイルに含めることも、標準入力を介して指定することもできます。標準入力を指定するには、ファイル名の代わりにマイナス記号 (-) を指定します。
ノードまたはノードリストを指定します。各ノードは、ノード名またはノード ID として指定できます。clsnmphost コマンドのすべての形式で、このオプションが許可されます。
クラスタの SNMP ホスト構成情報を、clconfiguration(5CL) のマニュアルページで定義されている形式で書き込みます。この情報は、ファイルまたは標準出力のどちらにでも書き込むことができます。
標準出力に書き込むには、ファイル名の代わりにマイナス記号 (-) を指定します。標準出力を指定すると、該当コマンドにおける他のすべての標準出力は抑制されます。
ファイル名を指定すると、構成はその名前の新しいファイルにコピーされます。
–o オプションは、export サブコマンドとともに使用するときのみに有効になります。–o オプションを指定しない場合、出力は標準出力に出力されます。
コマンドのバージョンを出力します。
このオプションは、サブコマンド、オペランド、またはその他のオプションと一緒に指定しないでください。指定すると、一緒に指定されたサブコマンド、オペランド、またはその他のオプションは無視されます。–V オプションは、コマンドのバージョンだけを表示します。その他の処理は行いません。
詳細情報を標準出力に出力します。
このオプションはどの形式のコマンドととも指定できますが、一部のサブコマンドは拡張出力を発生させないことがあります。たとえば、export サブコマンドは、詳細オプションを指定しても拡張出力を発生させません。
次のオペランドがサポートされています。
すべての SNMP ホストエントリを指定します。
クラスタ上の SNMP MIB へのアクセスを提供されているホストの IP アドレス、IPv6 アドレス、またはホスト名を指定します。
指定したすべてのオペランドでコマンドが成功すると、コマンドはゼロ (CL_NOERR) を返します。あるオペランドでエラーが発生すると、コマンドはオペランドリストの次のオペランドを処理します。戻り値は常に、最初に発生したエラーを反映します。
このコマンドは、次の終了ステータスコードを返します。
エラーなし
実行したコマンドは正常に終了しました。
十分なスワップ空間がありません。
クラスタノードがスワップメモリーまたはその他のオペレーティングシステムリソースを使い果たしました。
無効な引数
コマンドを間違って入力したか、–i オプションで指定したクラスタ構成情報の構文が間違っていました。
アクセス権がありません
指定したオブジェクトにアクセスできません。このコマンドを実行するには、スーパーユーザーまたは RBAC アクセスが必要である可能性があります。詳細は、su(1M)、および rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
内部エラーが発生しました
内部エラーは、ソフトウェアの欠陥またはその他の欠陥を示しています。
I/O エラー
物理的な入出力エラーが発生しました。
そのようなオブジェクトはありません。
次のいずれかの理由のために、指定したオブジェクトを見つけることができません。
オブジェクトが存在しません。
–o オプションで作成しようとした構成ファイルへのパスのディレクトリが存在しません。
–i オプションでアクセスしようとした構成ファイルにエラーが含まれています。
次のコマンドは、ホスト myhost を現在のノード private のコミュニティーの SNMP ホストリストに追加します。
# clsnmphost add -c private phys-schost-1
ホストを public 以外のコミュニティーに追加する場合は、コミュニティー名を指定してください。
使用例 2 ホスト IP と IPv6 アドレスの指定によるホストの追加次のコマンドは、現在のノード上にある public コミュニティーの SNMP ホストリストにホストを追加します。コマンドの 1 番目のバージョンは、ホストの IP アドレスを指定することによってホストを追加します。コマンドの 2 番目のバージョンは、ホストの IPv6 アドレスを指定することによってホストを追加します。
# clsnmphost add -c public 192.168.12.12使用例 3 ホストの削除or # clsnmphost add -c public fe:1::5
次のコマンドは、private コミュニティーからすべてのホストを削除します。
# clsnmphost remove -c private +使用例 4 現在のノード上のホストの一覧表示
次のコマンドは、現在のノード上にあるすべてのホストを一覧表示します。
# clsnmphost list phys-schost-1 192.168.12.12使用例 5 ホストとホストのコミュニティー名の一覧表示
次のコマンドは、詳細オプション –v を使用して、現在のノード上のすべてのホストとそれらのコミュニティー名を一覧表示します。
# clsnmphost list -v --- SNMP hosts on node phys-schost-1 --- Host Name Community --------- --------- phys-schost-1 private 192.168.12.12 public使用例 6 SNMP ホスト構成の表示
次のコマンドは、ノード phys-cluster-2 上の SNMP ホストのすべての構成情報を表示します。
# clsnmphost show -n phys-schost-2 --- SNMP Host Configuration on phys-schost-2 --- SNMP Host Name: phys-schost-2 Community: private
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
|
clsnmpmib(1CL), cluster(1CL), Intro(1CL), sceventmib(1M), su(1M), scha_calls(3HA), attributes(5), rbac(5), clconfiguration(5CL)
スーパーユーザーはこのコマンドのすべての形式を実行できます。
すべてのユーザーがこのコマンドに –? (ヘルプ) オプションまたは – V (バージョン情報) オプションを指定して実行できます。
clsnmphost コマンドをほかのサブコマンドとともに実行する場合、スーパーユーザー以外のユーザーは RBAC の承認が必要です。次の表を参照してください。
|