仮想ネットワークを構築するには、ゾーンを作成する必要があります。システムのサポートに基づいて必要な数のゾーンを作成できます。各ゾーンには、独自の仮想インタフェースがあります。同じレイヤー 2 ブロードキャストドメインの一部であるシステム内のゾーンは相互に通信できます。仮想ネットワークは、全体として、より大きな外部ネットワーク上の宛先に接続します。
仮想ネットワークを構築するには、VNIC とゾーンを構成する必要があります。VNIC を構成してゾーンに割り当てるか、VNIC anet リソースを持つゾーンを構成できます。
または、完全にソフトウェアベースであり、仮想ネットワークの基礎としての物理ネットワークインタフェースを必要としない etherstub に基づいて、プライベート仮想ネットワークを作成できます。プライベート仮想ネットワークでは、ゾーンに割り当てられた VNIC は etherstub 上に構成されます。そのため、これらは物理 NIC 上のトラフィックから切り離されます。詳細は、ユースケース: プライベート仮想ネットワークの構成を参照してください。
次の図は、Oracle Solaris ホストでの仮想ネットワーク設定を示しています。
図 5 仮想ネットワーク設定
このセクションの手順は、次の前提に基づいています。
システム上の仮想ネットワークは、3 つのゾーンで構成されています。このセクションの手順は、次のゾーン構成に基づいています。
最初のゾーン zone1 は、anet リソースを持つ新しいゾーンとして作成されます。詳細は、仮想ネットワークのためにゾーンを構成する方法を参照してください。
2 番目のゾーン zone2 はシステムにすでに存在しており、VNIC を使用するように再構成する必要があります。詳細は、ゾーンを VNIC を使用するように再構成する方法を参照してください。
3 番目のゾーン zone3 は、システムにすでに存在しています。大域ゾーンから zone3 内に VNIC zone3/v3 を一時的に作成する必要があります。詳細は、ゾーンで一時的に VNIC を作成する方法を参照してください。
システムの物理インタフェースには、IP アドレス 192.168.3.70 が構成されます。
ルーターの IP アドレスは 192.168.3.25 です。
仮想ネットワークを構築する場合、一部の手順は大域ゾーンで実行され、一部の手順は非大域ゾーンで実行されます。わかりやすくするために、各手順のあとの例にあるプロンプトは、特定のコマンドがどのゾーンで発行されているかを示しています。ただし、プロンプトに表示される実際のパスは、使用しているシステムに指定されたプロンプトに応じて異なることがあります。
仮想ネットワークの構成のデモについては、Oracle Solaris での仮想ネットワークの構成 - 第 1 部 (http://www.oracle.com/webfolder/technetwork/tutorials/tutorial/solaris/11/VirtualDemo_Part1/VirtualDemo_Part1.htm) およびOracle Solaris での仮想ネットワークの構成 - 第 2 部 (http://www.oracle.com/webfolder/technetwork/tutorials/tutorial/solaris/11/VirtualDemo_Part2/VirtualDemo_Part2.htm) のページを参照してください。