システムで EVB が有効になっている場合、さらに VNIC 用に VDP パケットが交換されている場合も、物理 Ethernet リンクの VDP 状態に関する情報を表示できます。単一のリンクに関する情報だけを表示するには、そのリンクをコマンドで指定します。それ以外の場合、すべての Ethernet リンクに関する VDP 情報が表示されます。
VDP 状態を表示するには、次のコマンドを入力します。
# dladm show-ether -P vdp VSI LINK VSIID VSI-TYPEID VSI-STATE CMD-PENDING vnic1 net0 2:8:20:22:3c:6b 98/0 ASSOC NONE vnic2 net0 2:8:20:90:7f:ef 96/0 ASSOC NONE
VSI-STATE は、ピアとの VDP 交換のステータスを示します。指定できる値:
TIMEDOUT – ピアは VDP リクエストに応答しませんでした。
ASSOC – ピアはリクエストを正常に処理しました。
DEASSOC – ホストまたはピアのいずれかがリクエストを拒否しました。ピアは、指定されたプロファイルまたはプロパティーを決定できない場合はリクエストを拒否できます。ホストは、oracle_v1 エンコーディングを使用していて、ピアの応答に Oracle OUI が含まれていない場合は、VDP パケットの交換を拒否できます。
サンプル出力は、リンク net0 上に 2 つの VSI (VNIC) が構成されていることを示しています。それぞれ固有の VSI ID は、それぞれに対応する MAC アドレスを示しています。VNIC の VSI-TYPE ID、vnic1 と vnic2 はそれぞれのプロパティー (帯域幅制限と MTU) から生成され、エンコーディングは oracle_v1 によって定義されます。
送信または受信 VDP パケットに関する統計情報を取得するには、次のコマンドを入力します。
# dlstat show-ether -P vdp net1 LINK IPKTS OPKTS KeepAlives net1 3 2 1
データリンクプロパティーを表示するには、dladm show-linkprop コマンドの –p オプションを使用します。
次の例は、vnic1 と vnic2 のリンクプロパティーを表示する方法を示しています。
# dladm show-linkprop -p maxbw,mtu vnic1 LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE vnic1 maxbw rw 100 100 -- -- vnic1 mtu rw 1500 1500 1500 1500
# dladm show-linkprop -p maxbw,mtu vnic2 LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE vnic2 maxbw rw 20 20 -- -- vnic2 mtu rw 1500 1500 1500 1500
VDP は ECP を使用してメッセージを交換します。次の例は、物理リンク net0 に固有の ECP の状態を示しています。
# dladm show-ether -P ecp net0 LINK MAX-RETRIES TIMEOUT net0 3 164
ピアから肯定応答を取得しないときに、ECP がパケットを送信する回数を指定します。
パケットを再送信されるまでの間隔 (ミリ秒単位) を指定します。パケットを再送信するまで ECP が肯定応答を待機する時間間隔。
物理リンクの統計情報を取得するには、次のコマンドを入力します。
# dlstat show-ether -P ecp LINK IPKTS OPKTS IERRORS OERRORS RETRANSMITS TIMEOUTS net0 3 2 0 0 1 0