ゾーンへの VXLAN の割当て

VXLAN をゾーンの anet リソースへのベースとなるリンクとして割り当てることで、VXLAN セグメントの一部であるゾーンを作成できます。ゾーンの構成の詳細は、Oracle Solaris ゾーンの作成と使用を参照してください。

ゾーンに VXLAN を割り当てる方法

1. 管理者になります。

   詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

2. システム上の使用可能な IP アドレスを確認します。

   # ipadm show-addr
   

3. IP アドレスを指定することによって VXLAN を作成します。

   # dladm create-vxlan -p prop=value VXLAN-LINK

4. 作成した VXLAN を確認します。

   # dladm show-vxlan

5. ゾーンの anet のベースとなるリンクとして作成した VXLAN を割り当てることによって、ゾーンを構成します。

   global# zonecfg -z zone 
   zonecfg:zone2> add anet
   zonecfg:zone2:anet> set linkname=datalink
   zonecfg:zone2:anet> set lower-link=VXLAN-LINK
   zonecfg:zone2:net> end
   zonecfg:zone2> verify
   zonecfg:zone2> commit
   zonecfg:zone2> exit
   global# zoneadm -z zone reboot

   VXLAN が、ゾーンの anet のベースとなるリンクとして割り当てられます。

使用例 43  ゾーンの anet への VXLAN の割り当て

# ipadm show-addr net4
ADDROBJ   TYPE   STATE   ADDR 
net4/v4   static ok      10.10.11.1/24 2

# dladm create-vxlan -p addr=10.10.11.1,vni=10 vxlan1

# dladm show-vxlan
LINK   ADDR       VNI  MGROUP
vxlan1 10.10.11.1 10   224.0.0.1

マルチキャストアドレスが指定されていないため、この VXLAN セグメントは、同じネットワークセグメント上のすべてのホストに対応する All Host マルチキャストアドレスを使用します。

# dladm show-link vxlan1
LINK   CLASS MTU  STATE OVER 
vxlan1 vxlan 1440 up    -- 

vxlan1 が作成され、リンク状態は up です。

global# zonecfg -z zone2 
zonecfg:zone2> add anet
zonecfg:zone2:anet> set linkname=net1
zonecfg:zone2:anet> set lower-link=vxlan1
zonecfg:zone2:anet> end
zonecfg:zone2> verify
zonecfg:zone2> commit
zonecfg:zone2> exit
global# zoneadm -z zone2 reboot

vxlan1 が、ゾーンの anet のベースとなるリンクとして割り当てられます。

ゾーンがブートすると、net1 が vxlan1 上の zone2 内に作成されます。