仮想ネットワークインタフェースは、ハードウェアが関連付けられていないソフトウェアのみのインタフェースです。このインタフェースは、物理ハードウェアが関連付けられていないため、データの送受信を行いません。このインタフェースは、データリンクプロバイダインタフェース (DLPI) を提供し、IP アドレスとプライベートメディアタイプが結び付けられています。仮想ネットワークインタフェースは、ipadm コマンドを使用して構成されます。
仮想ネットワークインタフェースは、IPv4 と IPv6 の両方のパケットを処理できます。デフォルトでは、インタフェースの作成時に、IPv4 および IPv6 の両方のアドレスがインタフェースで有効になっています。仮想ネットワークインタフェースは永続的です。
このインタフェースは、IP インタフェースの usesrc インタフェースプロパティーと組み合わせて使用すると、IP アドレスをホストする場合に役立ちます。この仮想インタフェースは、Direct Server Return (DSR) モードの統合ロードバランサ (ILB) に使用される仮想 IP アドレスをホストする場合にも役立ちます。ILB 設定でのバックエンドサーバーには、クライアントから VIP 宛てのパケットを受け入れられるように、仮想インタフェースによってホストされる ILB 規則の仮想 IP (VIP) アドレスが必要です。ILB の詳細は、Configuring ILB for High Availability by Using DSR Topologyを参照してください。
ipadm create-vni コマンドを使用することによって、仮想ネットワークインタフェースを作成できます。
使用例 40 DSR モードの ILB 用の仮想ネットワークインタフェースの作成仮想サーバー IP アドレス 192.168.84.200 を持つ ILB DSR 設定があり、VIP を各バックエンドサーバーでホストする必要があると想定します。バックエンドサーバーで VIP をホストする仮想ネットワークインタフェースを作成できます。
# ipadm create-vni vip0 # ipadm create-addr -T static -a 192.168.84.200/32 vip0/v4
この例では、バックエンドサーバーは、クライアントから VIP 192.168.84.200 に ILB で転送されたパケットを受け入れます。