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Oracle® Solaris 11.3 での仮想ネットワークとネットワークリソースの管理

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更新: 2016 年 11 月
 
 

フロー上のネットワークトラフィックの統計情報の表示

フロー上の統計情報は、システムに定義されているすべてのフロー上のパケットトラフィックを評価する際に役立ちます。フロー上の統計情報を表示するには、flowstat コマンドを使用します。詳細は、flowstat(1M) のマニュアルページを参照してください。

フロー上のネットワークトラフィックの統計情報を表示するには、次のコマンド構文を使用します。

# flowstat [–r|–t] [–l link] [–Tu | –Td] [flow] [interval [count]]
–r

受信側のネットワークトラフィックの統計情報のみを表示します。–t オプションをこのオプションと一緒に指定しないでください。

–r オプションまたは –t オプションを指定しない場合は、送信側と受信側の両方のネットワークの統計情報が表示されます。

–t

送信側のネットワークトラフィックの統計情報のみを表示します。–r オプションをこのオプションと一緒に指定しないでください。

–r オプションまたは –t オプションを指定しない場合は、送信側と受信側の両方のネットワークの統計情報が表示されます。

–l link

ネットワーク統計をモニターするデータリンクの名前。データリンクを指定しない場合は、システムに構成されているすべてのフローに関する情報が表示されます。

–Tu

現在の時間を内部表現で表示します。

–Td

現在の時間を標準の日付形式で表示します。

flow

ネットワークの統計情報をモニターするフローの名前。フローを指定しない場合は、指定したリンクに応じて、すべてのフローの統計情報が表示されます。

interval

ネットワーク統計をリフレッシュする時間を秒数で指定します。間隔値を指定しない場合は、パケットとバイトの合計数も表示されます。

count

表示されているネットワークトラフィックの統計情報がリフレッシュされる回数を指定します。カウント値を指定しない場合、統計情報は無期限にリフレッシュされます。

次の例は、システム上で構成されているフローに関する情報を表示するためのさまざまな方法を示しています。

使用例 95  フローのネットワークトラフィックの統計情報の表示

この例では、システムに構成されているすべてのフローのネットワークトラフィック統計情報が、間隔値 1 秒、カウント値 2 で表示されます。

# flowstat 1 2
FLOW     IPKTS   RBYTES   IDROPS    OPKTS   OBYTES   ODROPS
flow1    1.78M    2.68G      443  889.57K   58.72M        0
flow2        0        0        0        0        0        0
flow1    8.31K   12.51M      243    4.22K  280.45K        0
flow2        0        0        0        0        0        0

フロー flow1 および flow2 は 1 つのセットと考えてください。最初のフロー flow1 および flow2 のセットは、フローによって送受信されたネットワークトラフィックの統計情報の合計数を示しています。この例では、1.78Mflow1 によって受信されたパケットの合計数です。2 番目のフロー flow1 および flow2 のセットは、正規化された値とも呼ばれる、ネットワークの統計情報の 1 秒あたりの変化量を示しています。この例では、8.31K は、flow1 によって 1 秒間隔で受信されたパケットの正規化された値です。

使用例 96  フローの送信側トラフィックの統計情報の表示

この例では、システムに構成されているすべてのフローの送信トラフィックに関するネットワークトラフィック統計情報が表示されます。

# flowstat -t
FLOW     OPKTS   OBYTES   ODROPS
flow1   24.37M    1.61G        0
flow2        0        0        0
使用例 97  データリンク上のフローの受信側トラフィックの統計情報の表示

この例では、データリンク net0 に構成されているすべてのフローの受信ネットワークトラフィックが、間隔値 2 秒、カウント値 5 で表示されます。

# flowstat -r -l net0 2 5
FLOW     IPKTS   RBYTES   IDROPS
flow1    2.38M    3.59G   14.89K
flow2        0        0        0
flow1    8.24K   12.40M      180
flow2        0        0        0
flow1    8.94K   13.47M      206
flow2        0        0        0
flow1    7.43K   11.19M      161
flow2        0        0        0
flow1    8.38K   12.62M      213
flow2        0        0        0

フロー flow1 および flow2 は 1 つのセットと考えてください。最初のフロー flow1 および flow2 のセットは、フローによって受信されたパケットとバイトの合計数を示しています。この例では、2.38M が受信されたパケットの合計数で、3.59Gflow1 で受信されたバイトの合計数です。2 番目のフロー flow1 および flow2 のセットは、正規化された値とも呼ばれる、ネットワークの統計情報の 1 秒あたりの変化量を示しています。この例では、8.24K は、flow1 によって 2 秒間隔で受信されたパケットの正規化された値です。同様に、そのあとのフローのセットは、2 秒の定期的な間隔で、ネットワークトラフィックの統計情報の正規化された値を示しています。

使用例 98  時間を含むフローのトラフィックの統計情報の表示

次の例では、内部表現の現在の時間とともに、データリンク net0 上に作成されたすべてのフロー上の受信トラフィックに関する統計情報が表示されます。

# flowstat -r -l net0 -Tu
1364380279
          FLOW        IPKTS   RBYTES    IDROPS
          tcp-flow  183.11K  270.24M        0
          udp-flow        0        0        0

次の例では、標準の日付形式の現在の時間とともに、データリンク net0 上に作成されたすべてのフロー上の受信トラフィックに関する統計情報が表示されます。

# flowstat -r -l net0 -Td
Wednesday, March 27, 2013 04:01:011 PM IST
          FLOW        IPKTS   RBYTES    IDROPS
          tcp-flow  183.11K  270.24M        0
          udp-flow        0        0        0