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マニュアルページ セク ション 1M: シ ステム管理コマン ド

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更新: 2016年12月6日
 
 

flowstat(1M)

名前

flowstat - フロー統計の報告

形式

flowstat [-r | -t] [
-i interval] [-l 
link] [-T d|u] [flow] [
interval [count]]
flowstat [-S] [-A] [
-i interval] [-p] [ 
-o field[,...]]
     [-u R|K|M|G|T|P] [link] [
-l link] [-T d|u] [
flow] [interval [count]]
flowstat -h [-a] 
-f filename [-d] [
-F format] [-s 
time]
     [-e time] [flow]

説明

flowstat コマンドは、ユーザー定義フローに関する実行時統計情報を報告します。flowadm show-flow は、このコマンド向けにフロー名の情報を提供します。

オプション

flowstat コマンドには次のオプションとオペランドがあります。これらは、後述の「サブコマンド」に示されているいくつかのコマンド形式の間で共通です。

サブコマンド

flowstat は、次のコマンド形式をサポートします。

flowstat [–r | –t] [–l link] [–T d|u] [flow] [ interval [count]]

この形式のコマンドは、すべてのフローを繰り返し検査して統計情報を報告します。出力は、フロー使用率の高い順にソートされます。フローが指定されていない場合、システムはすべてのフローの統計情報を表示します。

–r

受信側の統計情報のみを表示します。受信されたバイト数とパケット数や、ドロップなどが含まれます。完全な一覧については、例を参照してください。

–t

送信側の統計情報のみを表示します。送信されたバイト数とパケット数や、ドロップなどが含まれます。後述の例を参照してください。

–i interval

指定されている場合は、出力行がリフレッシュされる間隔を示します。出力の最初の行は、フローが作成されてからの総数を示すサマリーです。2 行目以降は、正規化された (1 秒あたりの) 統計情報を示します。指定されていない場合は、指定されたフローが作成されてからの 1 つのサマリーが得られます。このオプションは廃止されています。代わりに、コマンドの最後にオペランドとして間隔を (また、必要に応じてカウントも) 指定する必要があります。また、オプションとオペランドの両方に間隔を指定することもできません。これを行うと、エラーになります。

–l link | flow]

指定されたリンク上のすべてのフローの統計情報または指定されたフローの統計情報を表示します。

–T u|d

時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。

flowstat [–S] [–A] [–i interval] [–p] [ –o field[,...]] [–u R|K|M|G| T|P] [–l link] [–T d|u] [flow ] [interval [count]]

この形式のコマンドでは、どの統計情報を表示するかを指定できます。

–A

このフローのすべての統計情報フィールドをダンプします。このコマンドの出力統計情報には、ほかのすべての flowstat コマンドによって報告されるすべての統計情報が含まれます。

{–l link} | flow

指定されたリンク上のすべてのフローまたは指定されたフローの統計情報を表示します。

–o field[,...]

表示する出力フィールドのコンマ区切りリストを表示します (大文字と小文字は区別されません)。フィールド名は、次に示すフィールドのいずれか、またはサポートされるすべてのフィールドを表示するための特殊な値 all にする必要があります。

サポートされる RX フィールドの一覧:

  • flow

  • rbytes

  • ipkts

  • idrops

TX フィールドの一覧:

  • flow

  • obytes

  • opkts

  • odrops

–p

安定したマシン解析可能な形式を使用して出力します。

–S

prstat(1M) が CPU 使用率をプロセス別に表示するのと似た方法で、フロー別のネットワーク使用率を継続的に表示します。

–u R|K| M|G|T|P

使用した場合、すべての統計情報の表示単位を選択できます (たとえば、R: 生の数値、K: キロビット、M: メガビット、T: テラビット、P: ペタビット)。使用しなかった場合、必要に応じて異なる単位を使用して統計情報が表示されます。

flowstat –h [–a] – f filename [–d] [–F format] [–s time] [–e time] [flow]

格納されている拡張アカウンティングファイルからネットワーク使用率の履歴を表示します。この構文を使用するには、acctadm(1M) を使用してネットワークアカウンティングが事前に構成され、有効になっている必要があります。デフォルトの出力は、拡張アカウンティングが有効になっていた全期間における既存のリンクのネットワーク使用率のサマリーです。

–a

拡張アカウンティングが有効になっている場合に、特定の期間におけるすべてのネットワーク使用率の履歴を表示します。これには、すでに削除されたフローの使用率の情報が含まれます。

–f filename

ネットワークフロー使用率の履歴の拡張アカウンティングレコードが読み取られるファイルを指定します。

–d

ロギング情報が存在する日付を表示します。日付は、mm/dd/yyyy という形式です。

–F format

ネットワークフロー使用率の履歴情報の出力形式を指定します。gnuplot が唯一のサポートされる形式です。

–s time
–e time

データ表示の開始時間と停止時間を指定します。時間は、MM/DD/YYYY,hh:mm:ss という形式です。hh は、24 時間表記を使用します。

オペランド

flowstat コマンドの各形式にはオペランドが 1 つ含まれていますが、これはオプションです。

flow

指定された場合、指定されたフローについてのみ報告します。それ以外の場合は、すべてのフローについて報告します。フローには、zonename/flowname という形式の名前が付けられます。zonename 修飾子のない flowname は、大域ゾーン内に存在していると認識されます。

interval

指定されている場合は、出力行がリフレッシュされる間隔を示します。出力の最初の行は、フローが作成されてからの総数を示すサマリーです。2 行目以降は、正規化された (1 秒あたりの) 統計情報を示します。指定されていない場合は、指定されたフローが作成されてからの 1 つのサマリーが得られます。

count

指定されている場合は、「カウント」の行のみを出力します。指定されていない場合は、無期限に出力します。

使用例 1 統計情報の表示

すべてのフローの統計情報を表示するには、次のコマンドを入力します。統計情報は、3 桁の数値に該当する単位が付けられた形で表示されます。デフォルトの間隔は 1 秒です。

# flowstat -i 1
 FLOW   IPKTS  RBYTES  IDROPS   OPKTS  OBYTES  ODROPS
flow1 528.54K 787.39M       0 179.39K  11.85M       0
flow2 742.81K   1.10G       0       0       0       0
flow3       0       0       0       0       0       0
flow1  67.73K 101.02M       0  21.04K   1.39M       0
flow2       0       0       0       0       0       0
flow3       0       0       0       0       0       0
            .       .       .       .       .       .
            .       .       .       .       .       .
            .       .       .       .       .       .
使用例 2 受信側の統計情報の表示

次のコマンドは受信側の統計情報を表示します

# flowstat -r
 FLOW   IPKTS  RBYTES  IDROPS
flow1   4.01M   5.98G       0
flow2 742.81K   1.10G       0
flow3       0       0       0
使用例 3 送信側の統計情報の表示

次のコマンドは、送信側の統計情報を 5 秒間隔で表示します。

# flowstat -t
 FLOW   OPKTS  OBYTES  ODROPS
flow1  24.37M   1.61G       0
flow2       0       0       0
flow3       4     216       0

使用例 4 統計情報の特定のセットの表示

次のコマンドは、指定された一連の統計情報フィールドを表示します。

# flowstat -o FLOW,IPKTS
 FLOW   IPKTS
flow1  68.58M
flow2 742.81K
flow3       4
使用例 5 ネットワーク使用率の履歴の表示

フロー使用率の統計情報は、拡張アカウンティング機能 acctadm(1M) を使用すると格納できます。

# acctadm -e extended -f /var/log/net.log net
# acctadm net
         Network accounting: active
    Network accounting file: /var/log/net.log
  Tracked Network resources: extended
Untracked Network resources: none

保存されたデータを取得するには、次のようにします。

# flowstat -h -f /var/log/net.log
LINK      DURATION  IPACKETS RBYTES      OPACKETS OBYTES      BANDWIDTH
flowtcp   100       1031     546908      0        0            43.76Kbps
flowudp   0         0        0           0        0             0.00Mbps

2008 年 2 月 19 日 10 時 38 分 46 秒から同じ日の 10 時 40 分 06 秒までの flowtcp のロギング情報を表示するには、次のようにします。

# flowstat -h -s 02/19/2008,10:39:06 -e 02/19/2008,10:40:06 \

-f /var/log/net.log flowtcp
FLOW      START       END         RBYTES   OBYTES     BANDWIDTH
flowtcp   10:39:06    10:39:26    1546     6539        3.23 Kbps
flowtcp   10:39:26    10:39:46    3586     9922        5.40 Kbps
flowtcp   10:39:46    10:40:06    240      216       182.40 bps
flowtcp   10:40:06    10:40:26    0        0           0.00 bps

上と同じ出力情報をプロットファイルとして生成するには、次のようにします。

# flowstat -h -s 02/19/2008,10:39:06 -e 02/19/2008,10:40:06 \

-F gnuplot -f /var/log/net.log flowtcp
# Time tcp-flow
10:39:06 3.23
10:39:26 5.40
10:39:46 0.18
10:40:06 0.00

終了ステータス

0

アクションはすべて正常に実行されました。

>0

エラーが発生した。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

/usr/sbin

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
下記を参照

画面出力は「不確実」です。呼び出しは「確実」です。

関連項目

acctadm(1M), dladm(1M), dlstat(1M), flowadm(1M), ifconfig(1M), prstat(1M), route(1M), attributes(5), dlpi(7P)