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マニュアルページ セク ション 1M: シ ステム管理コマン ド

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更新: 2016年12月6日
 
 

distro_const(1M)

名前

distro_const - Oracle Solaris のイメージやメディアを作成するためのユーティリティー

形式

/usr/bin/distro_const -h
/usr/bin/distro_const build [-v] [-r checkpoint_name]
    [-p checkpoint_name] [-l] manifest

説明

distro_const コマンドを使用して、ユーザーは指定されたマニフェストファイルをイメージの青写真として使用してイメージを作成できます。

    次のイメージのいずれかを作成できます:

  • Oracle Solaris オペレーティングシステムを x86 システムまたは SPARC システムにインストールするために使用可能なテキストインストーライメージ。

  • Oracle Solaris オペレーティングシステムを含む Live DVD イメージと互換性のある ISO イメージ。

  • SPARC クライアントへ Oracle Solaris OS をネットワークインストールするために使用可能な SPARC AI ISO イメージまたは x86 クライアントへ Oracle Solaris OS をネットワークインストールするために使用可能な x86 AI ISO イメージ。

  • カスタムISOイメージ。

オプションなしの distro_const build コマンドは、完全なイメージを 1 ステップで作成します。

オプションにより、イメージ作成プロセスをさまざまなチェックポイントで一時停止したり再開したりできるため、イメージのステータスを確認したり各段階でのバグの有無をチェックしたりできます。チェックポイントによって、すでに少なくとも 1 回行われた時間のかかるステップを省略できるため、ビルド時の時間を節約できます。


注 - distro_const コマンドを実行するには、root 役割になるか、root 特権を持っている必要があります。

ディストリビューションコンストラクタを使用する場合、SPARC システム上では SPARC イメージだけ、x86 システム上では x86 イメージだけをそれぞれ作成できます。また、システム上のオペレーティングシステムリリースバージョンは、ビルドするイメージのと同じリリースバージョンである必要があります。

オプション

–h
–-help

使用方法に関するメッセージを表示します。

サブコマンド

distro_const コマンドには、次のサブコマンドおよびオプションがあります。「使用例」セクションも参照してください。

build [–v] [–r resume_checkpoint] [–p pause_checkpoint ] [–l] manifest

オプションなしの場合、指定されたマニフェストファイルをイメージの青写真として使用して、完全なイメージを作成します。

–v
–-verbose

詳細出力を表示します。

–l
–-list

イメージのビルドを一時停止または再開することを選択できる、有効なすべてのチェックポイントを一覧表示します。このオプションは、manifest マニフェストファイルに有効なチェックポイントを照会します。このオプションで提供された名前を、ほかのチェックポイントオプションの有効な値として使用します。

–p pause_checkpoint
–-pause pause_checkpoint

イメージをビルドし、指定されたチェックポイント名で一時停止します。有効なチェックポイント名を検索するには、–l オプションを使用します。–p オプションと –r オプションを組み合わせることができます。

–r resume_checkpoint
–-resume resume_checkpoint

指定されたチェックポイント名からイメージのビルドを再開します。指定されたチェックポイント名は、前回のビルドが実行を停止したチェックポイント、または以前のチェックポイントのいずれかでなければいけません。あとのチェックポイントは有効ではありません。再開可能なチェックポイントを確認するには、–l オプションを使用します。–r オプションと –p オプションを組み合わせることができます。

使用例 1 チェックポイントオプションを使ってイメージを作成する
  1. 使用可能なチェックポイントを確認します。

    # distro_const build -l /usr/share/distro_const/dc_text_x86.xml
    
    Checkpoint           Resumable Description
    -----------          --------- -----------------------
    transfer-ips-install X         Transfer pkg contents from IPS
    set-ips-attributes   X         Set post-install IPS attributes
    pre-pkg-img-mod      X         Pre-package image modification
    ba-init              X         Boot archive initialization
    ba-config            X         Boot archive configuration
    ba-arch              X         Boot archive archival
    boot-setup           X         Set up GRUB menu
    pkg-img-mod          X         Pkg image area modification
    create-iso                     ISO media creation
    create-usb                     USB media creation
  2. イメージのビルドを開始し、ba-init チェックポイントで一時停止します。

    # distro_const build -p ba-init /usr/share/distro_const/dc_text_x86.xml
    
  3. ba-init チェックポイントからビルドを再開します。イメージの作成を終了します。

    # distro_const build -r ba-init /usr/share/distro_const/dc_text_x86.xml
    
使用例 2 1 ステップでイメージを作成する

イメージの完全なビルドを一時停止しないで実行するには、基本的な distro_const コマンドをオプションなしで使用します。

# distro_const build /usr/share/distro_const/dc_text_x86.xml

属性

次の属性については、attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
install/distribution-constructor
インタフェースの安定性
不確実

関連項目

dc_manifest(4)

Oracle Solaris 11.3 カスタムインストールイメージの作成