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マニュアルページ セク ション 1M: シ ステム管理コマン ド

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更新: 2016年12月6日
 
 

sharectl(1M)

名前

sharectl - ファイル共有サービスの構成および管理

形式

sharectl [-h]
sharectl status [-h] [
protocol]
sharectl get [-h] [-p 
property]... protocol
sharectl set [-h] [-p 
property=value]... protocol

説明

sharectl コマンドは、NFS や SMB などのファイル共有プロトコルに対して処理を実行します。このコマンドは、クライアントおよびサーバー操作プロパティーを設定し、構成スナップショットを取得および復元し、プロトコルサービスのステータスを取得します。

get および set サブコマンド (次を参照) では root 特権が必要です。承認ユーザーは、sharectl を使用すると、Solaris サーバー管理機能で NFS および SMB プロパティーのグローバル値を設定できます。nfs(4) および smb(4) を参照してください。

場所プロファイルとの相互作用

nfsmapid_domain プロパティーは、場所プロファイルで管理されます (場所プロファイルの詳細は、netcfg(1M)を参照してください)。これらのプロファイルは、固定 (つまり、ネットワーク構成は従来の方法で管理される) とリアクティブ (つまり、ネットワーク構成は自動的に管理され、プロファイルに指定されたポリシールールに従ってネットワーク環境の変更に反応する) のいずれかです。

固定の場所 (現在、場所として DefaultFixed の 1 つのみが存在できます) がアクティブの場合、その場所が無効のときに、SMF リポジトリに対する変更 (sharectl を使用して行われる変更を含む) がその場所に適用されるため、その場所が後で再度有効にされた場合に、変更が復元されます。

リアクティブな場所がアクティブのときは、変更は SMF リポジトリに直接適用すべきではありません。これらの変更は場所プロファイルに保持されないため、場所が無効にされるか、svc:/network/physical:default および svc:/network/location:default によって管理されるシステムのネットワーク構成がリフレッシュまたは再起動された場合に失われます。代わりに、変更は、netcfg(1M) コマンドを使用して場所自体に適用すべきです。これによって、変更は場所プロファイルリポジトリに保存され、SMF リポジトリにも適用されます (現在アクティブな場所に対して変更が行われた場合)。

nfsmapid_domain 設定は、場所プロファイルの nfsv4-domain プロパティーに格納されます。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–h

使用方法に関するメッセージを表示します。

–p property[= value]

プロパティーを指定します。後述の「サブコマンド」を参照してください。

サブコマンド

sharectl は、次のサブコマンドをサポートします。sharectl コマンドの形式は次のとおりです。

# sharectl subcommand [option]
get [–p  property] protocol

指定されたプロトコルのプロパティー値を取得します。–p オプションが指定されていない場合、指定されたプロトコルのすべてのプロパティーを取得します。

set [–p  property=value]... protocol

指定されたファイル共有プロトコルのプロパティーを設定します。

status [protocol]

指定されたプロトコルのステータスを表示します。プロトコルが指定されていない場合は、すべてのファイル共有プロトコルのステータスを表示します。

使用例 1 プロパティーを取得する

次のコマンドは、NFS プロトコルのプロパティーを取得します。

% sharectl get nfs
servers=1024
lockd_listen_backlog=32
lockd_servers=1024
lockd_retransmit_timeout=5
grace_period=90
server_versmin=2
server_versmax=4
client_versmin=2
client_versmax=4
server_delegation=on
nfsmapid_domain=oracle.com
server_numeric_stringid=true
max_connections=-1
protocol=ALL
listen_backlog=32
device=
resvport=off

次のコマンドは、NFS プロトコルの grace_period プロパティーの値を取得します。

% sharectl get -p grace_period nfs
grace_period=90
使用例 2 プロパティーを設定する

前述の例では、サーバー NFS プロトコル (server_versmin) の最小バージョンが、2 に設定されています。次のコマンドは、最低バージョン番号をバージョン 3 に設定します。

% sharectl set -p server_versmin=3 nfs
使用例 3 ステータスを取得する

次のコマンドは、システムでのすべてのファイル共有プロトコルのステータスを取得します。

% sharectl status
nfs      enabled
使用例 4 SMB サーバーのプロパティーを設定する

次のコマンドは、SMB プロトコルの server_signing_required プロパティー値を設定します。

% sharectl set -p server_signing_required=true smb
使用例 5 SMB クライアントのプロパティーを設定する

次のコマンドは、SMB プロトコルの client_signing_required プロパティー値を設定します。

% sharectl set -p client_signing_required=true smb
使用例 6 autofs の RPC 呼び出しのトレースを設定する

次のコマンドは、各 RPC 呼び出しを autofs に展開し、automountd(1M) でそのサービスに対して指定された場所に記録します。

# sharectl set trace=1 autofs
使用例 7 AUTH_SYS と共有される NFS 呼び出し用の予約済みポートを使用するようにクライアントに要求する

次のコマンドでは、AUTH_SYS と共有される NFS 呼び出し用の予約済みポートを使用するように、クライアントに要求します。

# sharectl set -p resvport=on nfs

終了ステータス

0

正常終了。

0 以外

コマンドが失敗しました。

ファイル

/usr/include/libshare.h

終了ステータスに使用されるエラーコード。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
確実

関連項目

automount(1M), automountd(1M), lockd(1M), mountd(1M), netcfg(1M), nfsd(1M), nfsmapid(1M), nfs(4), smb(4), user_attr(4), attributes(5), rbac(5), smf(5), standards(5)