Go to main content
マニュアルページ セク ション 1M: シ ステム管理コマン ド

印刷ビューの終了

更新: 2016年12月6日
 
 

6to4relay(1M)

名前

6to4relay - 6to4 リレールーター通信の構成の管理

形式

/usr/sbin/6to4relay 
/usr/sbin/6to4relay [-e] [-a addr]
/usr/sbin/6to4relay [-d]
/usr/sbin/6to4relay [-h]

説明

6to4relay コマンドは、6to4 リレールーター通信を構成するために使用されます。リレールーター通信のサポートは、tun モジュール内の IPv4 アドレスを格納する変数の値を設定することで有効になります。この変数は、すべてのトンネルに大域で、リレールーターとの通信のポリシーを定義します。このアドレスはデフォルトで INADDR_ANY (0.0.0.0) に設定され、カーネルはこの値をリレールーター通信のサポートが無効になっていることを示すように解釈します。そうでない場合はサポートが有効になっていて、ネイティブ IPv6 (6to4 でない) ホスト宛のパケットが 6to4 トンネルインタフェース経由で送信されるときに、指定されたアドレスが IPv4 着信先アドレスとして使用されます。6to4relay コマンドは、プロジェクト固有の ioctl を使って変数を設定します。

オプションなしで使用される 6to4relay は、カーネル内の現在の構成ステータスを表示します。デフォルトの anycast アドレスの代わりに特定のリレールーターの unicast アドレスにパケットを送信する場合は、–a オプションを使用します。–a オプションで指定されたアドレスは、リレールーターからトラフィックを受信するためのポリシーを指定しません。送信元ネイティブ IPv6 エンドポイントごとに異なるリレールーターが選択される可能性があるため、受信パケット上の発信元リレールーターは非決定性です。

6to4relay を使って行った構成変更は、リブートをまたがって持続しません。変更は、トンネルを停止するまでカーネル内でのみ持続します

オプション

6to4relay コマンドでは次のオプションがサポートされます。

–a addr

指定されたアドレス addr を使用します。

–e

リレールーターのサポートを有効にします。–a addr を使用します (指定された場合)。それ以外の場合は、デフォルトの anycast アドレス 192.88.99.1 を使用します。

–d

リレールーターのサポートを無効にします。

–h

ヘルプ

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

addr

特定のリレールーターのユニキャストアドレス。addr は、IPv4 アドレスのドット形式 10 進表現として指定する必要があります。それ以外の場合はエラーが発生し、コマンドが失敗します。

使用例 1 カーネル内構成ステータスの表示

カーネル内構成ステータスを表示するには、オプションなしで /usr/sbin/6to4relay を使用します。

example# /usr/sbin/6to4relay

6to4 リレールーター通信が無効になっている場合は、管理者は次のメッセージを見ます。

6to4relay: 6to4 Relay Router communication support is disabled.

6to4 ルーター通信が有効になっている場合は、ユーザーは次のメッセージを見ます。

6to4relay: 6to4 Relay Router communication support is enabled.
IPv4 destination address of Relay Router = 192.88.99.1

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生した。

ファイル

/usr/sbin/6to4relay

デフォルトのインストールルート

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
確実

関連項目

ifconfig(1M), attributes(5)

Huitema, C. 『RFC 3068, An Anycast Prefix for 6to4 Relay Routers』。Network Working Group 発行、2001 年 6 月。

Carpenter, B. and Moore, K. 『RFC 3056, Connection of IPv6 Domains via IPv4 Clouds』。Network Working Group 発行、2001 年 2 月。

診断

6to4relay から次のメッセージが報告されます。

6to4relay: input (0.0.0.0) is not a valid IPv4 unicast address

使用例: 次の例は不正なユニキャストアドレスを提供しています。

example# 6to4relay -e -a 0.0.0.0

説明: –a オプションで指定するアドレスは、有効なユニキャストアドレスである必要があります。

6to4relay: option requires an argument –a
usage:
    6to4relay
    6to4relay -e [-a <addr>]
    6to4relay -d
    6to4relay -h

使用例: 次の例は –a オプションの引数を含んでいません。

example# 6to4relay -e -a 

説明: –a オプションには引数が必要です。

usage:
    6to4relay
    6to4relay -e [-a <addr>]
    6to4relay -d
    6to4relay -h

使用例: 次の例は、許可されていないオプションを指定しています。

example# 6to4relay -e -d

説明: 指定されたオプションは許可されません。使用法のメッセージが画面に表示されます。

usage:
    6to4relay
    6to4relay -e [-a <addr>]
    6to4relay -d
    6to4relay -h

使用例: 次の例は、–e オプションを指定せずに –a オプションを指定しています。

example# 6to4relay -a 1.2.3.4

説明: –a オプションには –e オプションを組み合わせる必要があります。使用法のメッセージが画面に表示されます。

6to4relay: ioctl (I_STR) : Invalid argument

使用例: 次の例は無効なアドレスを指定しています。

example# 6to4relay -e -a 239.255.255.255

説明: –a オプションに指定するアドレスは、クラス D の addr であってはいけません。