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マニュアルページ セク ション 1M: シ ステム管理コマン ド

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更新: 2016年12月6日
 
 

rcapadm(1M)

名前

rcapadm - リソース上限デーモンの構成

形式

rcapadm 
rcapadm [ [-n] -E | -D] 
     [-i {sample|mode}=value]....
     [-z zonename -m maxvalue]

説明

rcapadm コマンドを使用すると、後述の特権を持つユーザーがリソース上限デーモンのさまざまな属性を構成できます。引数なしで使用された場合、rcapadm は、リソース上限デーモンの現在のステータスを表示します。詳細は、rcapd(1M) を参照してください。

Solaris オペレーティング環境の現在のリリースでは、すべての権限を持つユーザーと、プロファイルのリストに Process Management プロファイルが含まれているユーザーが rcapadm を使用できます。System Administrator 役割には Process Management プロファイルが含まれています。

オプション

–D

リソース上限デーモンを無効にして、システムのブート時に起動されないようにします。また、–n オプションが指定されていない場合、リソース上限デーモンが現在実行中であればただちに停止します。

–E

リソース上限デーモンを有効にして、システムのブート時に毎回起動されるようにします。また、–n オプションが指定されていない場合、リソース上限デーモンが現在実行中でなければただちに起動します。

–i {sample|mode}=value,....

rcapd の処理の構成を設定します。rcapd で使用される 2 つのパラメータは、このオプションを使用して設定できます。

sample

コレクションの常駐セットサイズのサンプリング間隔。デフォルトのサンプリング間隔は 30 秒です。最小値は 5 秒です。

mode

rcapd の動作モードを設定します。rcapd のモードを設定して、スキャン結果の記録のみを行うか、常駐ページをページアウトして rss 上限を適用できます。

mode では次の値が許可されます。

log-only

上限を適用しません。上限が設けられたすべてのコレクションの rss 上限と使用状況統計を記録します。

pageout

コレクションの RSS 上限を上回るプロセスの常駐ページをページアウトします。これは rcapd(1M) のデフォルトモードです。

–m maxvalue

–z オプションと組み合わせて使用します。–z で指定されたゾーンの物理メモリー使用率に動的に設定される上限 rcap.max-rss の値を指定します。指定する値には単位 (KM GT) を適用できます。K は K バイト、M は M バイト、G は G バイト、T は T バイトを意味します。たとえば、100M は 100M バイトです。

既存の上限を削除するには、0M と指定します。

–n

リソース上限デーモンを有効または無効にするときに、実行中の状態には影響を与えません。

–z zonename

–m オプションと組み合わせて使用します。物理メモリー使用率に動的に上限を設定する (–m オプションを使用) ゾーンを指定します。


注 - ゾーン内のメモリー使用率に永続的な上限を設定するには、zonecfg(1M) を使用します。

使用例 1 5 秒の RSS サンプリング間隔でメモリー上限を適用するリソース上限デーモンを構成する
# rcapadm -E -i sample=5,mode=pageout
使用例 2 ログモードおよび 60 秒の RSS サンプリング間隔のリソース上限デーモンを構成する
# rcapadm -E -i sample=60,mode=log-only
使用例 3 ゾーンのリソース上限を指定する

次のコマンドは、指定のゾーンで消費できるメモリーの最大量を指定します。この値が持続するのは次回のリブートまでです。永続的な上限を設定するには、zonecfg(1M) を使用します。

# rcapadm -z testzone -m 512M

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。現在の構成に対する変更が有効であり、正常に行われました。

1

エラーが発生した。リソース上限構成の取得または変更中に致命的エラーが発生しました。

2

無効なコマンド行オプションが指定されました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/resource-mgmt/resource-caps
インタフェースの安定性
確実

–z および –m オプションは「確実」インタフェースです。

関連項目

rcapstat(1), rcapd(1M), zonecfg(1M), project(4), attributes(5), zones(5)

Solaris コンテナリソース管理と Solaris ゾーンに関するシステム管理ガイドの、リソース上限デーモンによる物理メモリーの制御の項目