rctladm - システムのリソース制御の大域状態の表示または変更
rctladm [-lu] [-e action] [-d action] [name...]
rctladm コマンドを使えば、稼働中のシステム上に存在するアクティブなリソース制御を検査および変更できます。リソース制御のインスタンスは「rctl」と記述します。rctl については、setrctl(2) を参照してください。Solaris オペレーティングシステムの現在のリリースでサポートされている rctl の一覧については、resource-controls(5) を参照してください。rctl 違反のロギングをシステム全体で有効化/無効化したり、アクティブな rctl (とその状態) を一覧表示したりすることができます。
オプションなしの rctladm コマンドは、–l オプション付きの rctladm と同等です。次の –l に対する説明を参照してください。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
指定された rctl 上で大域アクションを無効化 (–d) または有効化 (–e) します。rctl が指定されなかった場合、何のアクションも実行されず、エラーステータスが返されます。無効化オプションで特殊なトークン all を使用すれば、特定のリソース制御上のすべての大域アクションを無効にすることができます。
syslog アクションには、特定の重要度レベルを割り当てることでアクションレベルを設定できます。それには、syslog=level と指定します。ここで、level は、syslog(3C) で有効な重要度レベルとして記載されている文字列トークンのうちの 1 つです。重要度レベルの共通の LOG_ 接頭辞は、省略できます。すべての rctl が syslog アクションをサポートしているとは限りません。resource-controls(5) を参照してください。
rctl についての syslog アクションを有効にした結果、ログメッセージのストリームが続く場合、ログ出力は、5 秒ごとに 1 つのメッセージに制限されます。そのような状況では、一部のメッセージが削除されます。修正アクションを取る必要はありません。
rctl に関する情報を一覧表示します。名前、大域イベントアクションと大域ステータス、および大域フラグが表示されます。1 つ以上の名前オペランドが指定された場合、それらの名前に一致する rctl だけが表示されます。
/etc/rctladm.conf の内容に基づいてリソース制御を構成します。名前オペランドはすべて無視されます。
次のオペランドがサポートされています。
操作対象となる rctl の名前。複数の rctl 名を指定できます。名前が 1 つも指定されず、かつ一覧表示アクションが指定された場合には、すべての rctl が表示されます。有効化/無効化アクションを指定する場合、1 つ以上の rctl 名を指定する必要があります。
次のコマンドは、task.max-lwps に対するすべての違反のシステムロギングを有効化します。
# rctladm -e syslog task.max-lwps #使用例 2 特定リソースの現在のステータスの検査
次のコマンドは、task.max-lwps リソースの現在のステータスを検査します。
$ rctladm -l task.max-lwps task.max-lwps syslog=DEBUG $
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
致命的なエラーが発生しました。処理が失敗したそれぞれのリソース制御を知らせるメッセージが、標準エラーに書き込まれます。オペランドに指定されたその他のリソース制御の処理は、すべて成功しました。
無効なコマンド行オプションが指定された。
rctladm が実行されるたびに、rctladm.conf の内容が現在の構成に基づいて更新されます。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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setrctl(2)、getrctl(2)、prctl(1)、rctlblk_get_global_flags(3C)、rctlblk_get_global_action(3C)、attributes(5)、resource-controls(5)
デフォルトでは、rctl の違反は大域ログ作成では記録されません。