このセクションでは、フローを作成して、リソース制御を実装するためのフロープロパティーを設定する方法を含む、フローの構成方法について説明します。
詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# dladm show-link
# ipadm show-addr
# flowadm add-flow -l link -a attribute=value[,attribute=value] flow
フローを構成しているリンクを示します。
ネットワークパケットをフローに構成する単一の属性または属性の組み合わせ。
フローの方向属性を使用すると、パケットを分類して、インバウンドパケットまたはアウトバウンドパケットでフローのプロパティーを実装できます。direction 属性では、値 in (インバウンドのみ)、out (アウトバウンドのみ)、および bi (双方向) がサポートされます。この属性のデフォルト値は bi です。使用例 80を参照してください。
フローに割り当てる名前を示します。
フローとフロー属性の詳細は、flowadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
# dladm show-linkprop -p maxbw link
フローが構成されているデータリンクを表します。
値の範囲は、コマンドの出力の POSSIBLE フィールドの下にリストされます。
# flowadm set-flowprop -p prop=value[,...] flow
フローに設定できるプロパティーについては、フローのプロパティーの設定を参照してください。
# flowadm
# flowadm show-flowprop flow
このコマンドは、maxbw および priority のフロープロパティーと、読み取り専用の hwflow プロパティーを表示します。
フローのパケット分類を理解するのに役立つ読み取り専用プロパティー。このプロパティーの指定可能な値は、on と off です。値 on は、フローが NIC にオフロードされていて、フローのパケット分類がハードウェアレベルで実行されることを意味します。このプロパティーは、flowadm add-flow、flowadm set-flowprop、または flowadm reset-flowprop コマンドで –p オプションとともに使用することはできません。
フローの構成およびフローのプロパティーの設定に関する例については、ユースケース: データリンクとフローのプロパティーを設定することによるネットワークリソースの管理を参照してください。
次の例は、direction 属性を指定してフロー http-in および http-out を作成する方法を示しています。
# flowadm add-flow -l net4 -a transport=tcp,local_port=80,direction=in http-in # flowadm add-flow -l net4 -a transport=tcp,local_port=80,direction=out http-out # flowadm FLOW LINK PROTO LADDR LPORT RADDR RPORT DIR http-out net4 tcp -- 80 -- -- out http-in net4 tcp -- 80 -- -- in # flowadm show-flow -o flow,link,dir FLOW LINK DIR http-out net4 out http-in net4 in
bi の direction 値には、値 in または out との互換性はありません。同じ属性を使用してフローを作成しようとすると、フローの作成は失敗します。
# flowadm add-flow -l net4 -a transport=tcp,local_port=80 http-flow flowadm: add flow failed: a flow with identical attributes but with incompatible direction exists
異なる属性を使用するとフローを作成でき、これは成功します。
# flowadm add-flow -l net4 -a transport=tcp,local_port=443 ssl-flow # flowadm FLOW LINK PROTO LADDR LPORT RADDR RPORT DIR http-out net4 tcp -- 80 -- -- out http-in net4 tcp -- 80 -- -- in ssl-flow net4 tcp -- 443 -- -- bi