8.51 仮想マシンのネットワーク受信統計が無効になり、-1に設定される

仮想マシン上のネットワーク・ロードを監視するDRS/DPMアルゴリズムにより、最新のネットワーク統計と前のネットワーク統計が比較され、差分が判別されます。その差分を、ユーザー定義のしきい値に基づいて評価できます。

ネットワーク統計は符号なし整数として取得されます。 つまり、その範囲は[0, 4294967295]です。 受信バイト数が4 GBを超える場合、整数の値はオーバーフローし、再び0から開始されます。 この場合、Oracle VM Managerにより記録された統計の開始値が終了統計よりも大きくなる可能性があります。 この状況が発生すると、この統計は無意味または無効になるため、Oracle VM Managerはこの統計を-1に設定します。

ネットワーク・ロードに対してDRS/DPMポリシーをトリガーするように設定した場合、次のエラーがログに記録されることがあります。

VM rx stats are not valid, the stats wrapped around.

無効なネットワーク統計が返された場合、そのサイクルのDRS/DPMアルゴリズムによってその統計は無視されます。 その次のサイクルで、通常の動作が再開されます。 このバグの影響は非常に限られており、ネットワークの負荷が非常に大きくログ・メッセージが記録された場合にしかわかりません。

回避策: この問題に必要な回避策はありません。 これは予期された動作であり、問題は環境によって自動的に解決されます。

Oracle Bug#22550810