3.10 Oracle VM Release 3.0.2の新機能

Oracle VMリリース3.0.2の新機能および拡張機能は次のとおりです。

パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティ

  • Xen 4.0ハイパーバイザの更新: より効率的な電力管理機能が提供され、ハードウェア・サポートの範囲が広がり、ハードウェア仮想化ゲストと準仮想化ゲストの両方のパフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティが向上しています。

  • 新規ドライバによるDom0 Linuxカーネルの更新: 最新のUnbreakable Enterprise Kernelにより、パフォーマンスが向上するようにハードウェア・サポートが強化されています。

  • スケーラビリティの向上: Oracle VM Serverで最大160のCPUと2 TBのメモリーのサポートが可能です。

  • OCFS2 1.8クラスタ・ファイル・システムの更新: OCFS2 1.8でのインスタント・クローンのサポートによって、仮想マシンのプロビジョニングおよびクローニングが大幅に高速に行われるようになります。

  • OVFのサポート: Oracle VM Managerを使用して、Oracleで作成される幅広いOpen Virtualization Format(OVF)ベースのソフトウェア・アセンブリをインポートし、アプリケーションのデプロイを迅速に行うことができるようになりました。 アセンブリの使用の詳細は、『Oracle VM概要ガイド』仮想アプライアンスの管理方法に関する説明を参照してください。

ネットワークと記憶域の構成および管理

  • ネットワークの構成および管理: Oracle VM Serverのすべての論理ネットワーク構成および管理(NICポートのボンディングやVLAN Networksの構成など)は、Oracle VM Managerを使用して行われるようになりました。 Oracle VM Managerのネットワーク管理の詳細は、『Oracle VM概要ガイド』ネットワークに関する説明を参照してください。

  • 記憶域の構成および管理: Oracle VM Storage Connectフレームワークを使用すると、Oracle VM Managerで既存のストレージ・システムのリソースや機能に直接アクセスできるため、ネイティブ・ストレージ・サービス(SANやNFSの記憶域の作成、削除、拡張など)がサポートされます。 これによって、Oracle VM Managerでは、使用可能な記憶域を自動的に検出したり、新しい記憶域リポジトリを作成したり、RAW記憶域を仮想マシンに直接マップできるようになります。 記憶域の管理の詳細は、『Oracle VM Managerユーザーズ・ガイド』「Storage」タブに関する説明を参照してください。

物理ステータスおよび仮想ステータスとリソース情報

  • リソース情報: 物理Oracle VM Serverおよび仮想マシンごとに、CPU、メモリー、ディスクおよびネットワークについてのパフォーマンス統計が使用可能です。 物理オブジェクトおよび仮想オブジェクトごとにイベント(ポートの起動/停止ステータスなど)が表示されます。 IPアドレスやその他の構成情報は、直接ユーザー・インタフェースに表示されます。

    注意

    Oracle VM Managerのユーザー・インタフェースですべてのメトリックが公開されるわけではありません。

ポリシーベースのリソース管理

  • 容量管理のための分散リソース・スケジューリング(DRS): DRSでは、サーバー・プールをリバランスして、実行中の仮想マシンに一貫性のあるリソースを提供するための目標を設定し、Oracle VM Serverの使用状況をリアルタイムで監視できます。 DRSでは、負荷の高いOracle VM Serverから負荷の低いOracle VM Serverに負荷を移行します。

  • 電力消費が最小限になるようにサーバー・プールを最適化するための分散電源管理(DPM): DPMはDRSを補完して、リソース使用率が低い期間がある場合にサーバー・プールのOracle VM Serverの数を削減します。 DPMによって、リソース使用率が増加したときに、必要に応じて自動的に容量が追加されます。

DRSおよびDPMの使用の詳細は、『Oracle VM概要ガイド』サーバー・プール・ポリシーに関する説明を参照してください。

ユーザビリティ

  • ユーザー・インタフェース: 最新のOracle Application Development Framework (ADF)に基づいて、Oracle VM Managerには、物理環境および仮想環境のリアルタイムな状態を表示するための、完全にインタラクティブなツリー・ビューおよび自動リフレッシュが追加されています。 新しいユーザー・インタフェースの使用の詳細は、『Oracle VM Managerユーザーズ・ガイド』Oracle VM Managerの使用に関する説明を参照してください。

  • 仮想マシン: インストールを簡略化するために起動順序を指定します(ディスクやCD-ROMなど)。 RAW記憶域または仮想ディスク(vdisks)を直接アタッチします。 仮想マシンの詳細は、『Oracle VM概要ガイド』仮想マシンに関する説明を参照してください。