8.102 (SPARCのみ)サーバー・プール・ファイル・システムにNFSv3を使用するとクラスタ・リカバリが失敗することがある

クラスタ化されたサーバー・プール内のOracle VM Serverに障害が発生した場合、Oracle VM ServerがオンラインであったときにNFSサーバーにより作成されたファイル・ロックが適用されます。これは、Oracle VM Serverがリカバリされて、これらのロックをリリースするようNFSサーバーに通知するまで続きます。 これによって、クラスタ内の他のOracle VM Serverが無期限にブロックされることがあります。 この動作は、NFSv3およびそのファイル・ロック・メカニズムのステートレスな性質が原因です。 これらのロックは、Solarisでclear_locksコマンドを使用するとクリアできます。 ただし、NFSv3を使用してクラスタ・ファイル・システムをホストし続けるかぎり、この問題は繰り返し発生します。

NFSv4はステートフルなプロトコルであり、このプロトコルにはロック・メカニズムが組み込まれているため、NFSv4を使用してクラスタ・ファイル・システムをホストすればこの問題は発生しません。 NFSv4では、ロックがクライアントにリースされ、クライアントはリースを更新する必要があるリースベースのモデルに基づいて、ファイル・ロックに関連付けられた状態はサーバーで維持されます。 クライアントがリースを更新しない場合、NFSサーバーは自由にロックを別のクライアントに適用できます。 このため、クラスタリングを使用するように構成されたSPARCベースのサーバー・プールは、NFSv4エクスポートを使用してクラスタ・ファイル・システムをホストする必要があります。

x86サーバー・プールはOCFS2ファイル・システムを使用するため、NFS共有上でホストされていてもこの問題の影響を受けません。

Oracle Bug#18997487