第7章 リリース3.4の構成制限

Oracle VMの構成制限は、テストされた推奨の制限を表しており、Oracleで完全にサポートされています。

表7.1 サーバー・プールおよびクラスタの最大値

項目

x86の最大値

SPARCの最大値

サーバー・プールのOracle VM Server(クラスタ化されていない)

64

64

サーバー・プールのOracle VM Server (クラスタ化)

32

32

サーバーの数

256 (16サーバー * 16サーバー・プール)

256 (16サーバー * 16サーバー・プール)

サーバー・プールの数

16

16

構成された仮想マシンの数

5120 (20仮想マシン * 256サーバー)

5120 (20仮想マシン * 256サーバー)

実行中の仮想マシンの数

2,560 (サーバー当たり10仮想マシン * 256サーバー)

32768 (サーバー当たり128仮想マシン * 256サーバー)

  • Fujitsu M10-4S、制限は65536 (サーバー当たり256仮想マシン * 256サーバー)

  • Oracle SPARC M-seriesサーバー、制限はサーバー当たり128仮想マシン * 物理ドメイン(PDom)の数。 各物理ドメインは、専用の論理ドメイン・セットを持つ専用のサーバーとして機能します。


注意

Oracle VM環境において1つのOracle VM Managerインスタンスで80を超えるOracle VM Serverインスタンスを管理する場合、なんらかのパフォーマンス・チューニングが必要です。 この環境では、JVMメモリー割当てを8Gに増やし、統計収集の間隔を短くする必要があります。 詳細は、次の各項を参照してください。

Oracleサポートは、追加のチューニング構成を適用してOracle VM Managerのパフォーマンスを最適化できます(Oracle VM Managerで処理されるイベント数の削減など)。 詳細は、Oracleサポートに問い合せてください。

表7.2 Oracle VM Serverの最大値

項目

x86の最大値

SPARCの最大値

CPU

288 (テスト)

384 (設計)

使用可能なCPUの数と同じ。

  • Oracle SPARC M7-16では4096

  • Oracle SPARC M6では3072。

  • Oracle SPARC M5では1536。

  • Oracle SPARC T5では1024。

  • Fujitsu M10では2048(完全構成)。

ホスト当たりの仮想CPU

4096

Oracle M-seriesおよびOracle T-seriesでコア当たり8

  • Oracle SPARC M5でソケット当たり6コア。

  • Oracle SPARC M6でソケット当たり12コア。

  • Oracle SPARC T5でソケット当たり16コア。

Fujitsu M10でコア当たり2

  • Fujitsu M10でソケット当たり16コア。

RAM

6 TB

使用可能なRAMと同じ。

  • Fujitsu M10、Oracle SPARC M5またはOracle SPARC M6で32 TB。

  • Oracle SPARC T7-4で2 TB。

  • Oracle SPARC M7-16で8 TB。

  • Oracle SPARC T5で4 TB。

ハイパーバイザには低容量のRAMが必要になります。

同時実行中の仮想マシン

1024

同時実行中の仮想マシンの最大数は、仮想マシン構成、ハードウェア・リソース、および仮想マシンが実行しているワークロードによって異なります。 このため、同時実行中の仮想マシンの実質的な制限は300になります。

物理ドメイン(PDOM)当たり128

Oracle SPARC M5またはM6はそれぞれ、最大512の論理ドメインを持ちます(物理ドメイン当たり128論理ドメイン * 4物理ドメイン)。 ただし、ゲストに完全なコアを割り当てるOracleベスト・プラクティスに従えば、論理ドメインの最大数はOracle SPARC M5で192、Oracle SPARC M6で384となります。


注意

デフォルトでは、Oracle VM Serverをインストールすると、dom0は最大20のvCPUで構成されます。 これは大規模なシステムのパフォーマンスを最適化する構成であり、ほとんどのデプロイメントに適しています。

dom0のvCPUの最大数を変更する場合は、dom0のvCPUの数をソケット当たりの物理CPU数以下に設定することをお薦めします。 また、最初のソケット上でdom0 vCPUを物理CPUに固定することもお薦めします。 ハイパー・スレッドを使用する場合は、コアではなくスレッドの単位でカウントする必要があります。

表7.3 仮想マシンの最大値

項目

x86の最大値

SPARCの最大値

仮想CPU

PVM: 256

HVM: 128

PVHVM: 128、Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsリリース3.2.3以降を使用している場合は32。

サーバー上の使用可能なCPUの数と同じ。

  • Oracle SPARC M7-16で使用可能なCPU数は4096。

  • Oracle SPARC M6で使用可能なCPU数は3072。

  • Fujitsu M10 (完全構成)で使用可能なCPU数は2048。

これらの最大値には、制御ドメインなどの他のドメインに割り当てられたCPUは含まれていません。 ハイパーバイザは、任意の特定の論理ドメインに、サーバーのCPU、メモリーおよびI/Oリソース全体のサブセットを割り当てることができます。

32ビット・ゲストの仮想RAM

PVM: 64 GB

HVM: 64 GB

PVHVM: 64 GB

不可

64ビット・ゲストの仮想RAM

PVM: 500,000 MB

注意

サポートされるメモリー・サイズは、ゲスト・カーネルによって異なります。 オラクル社は、Oracle VMリリース3.4.2で470GBをテストしました。

HVM: 1,000,000 MB

1 TBの制限を超えても機能する場合がありますが、起動時間が遅くなったり、仮想マシンが起動時にハングアップし、ホストしているOracle VM Serverでソフト・ロックアップが発生する可能性があります。

HVMゲストのライブ・マイグレーションをサポートする必要がある環境の場合、この値を1 TB以下にする必要があります。

PVHVM: 2,000,000 MB、Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsリリース3.2.3以降を使用している場合は256 GB。

サーバーにインストールされている使用可能なRAMのサイズと同じ。

  • Fujitsu M10、Oracle SPARC M5またはOracle SPARC M6で32 TB。

  • Oracle SPARC T7-4で2 TB。

  • Oracle SPARC M7-16で8 TB。

ハイパーバイザには低容量のRAMが必要になります。

これらの最大値は、制御ドメインなどの他のドメインに割り当てられたRAMは含められていません。 ハイパーバイザは、特定の論理ドメインに、サーバーのCPU、メモリーおよびI/Oリソース全体のサブセットを割り当てることができます。

仮想NIC

PVM: 31

HVM: 8

PVHVM: 8

Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsを使用する場合、仮想ディスクおよび仮想NICの数の制限は共有されます。 このため、8個の仮想NICを定義する場合、同じ仮想マシンに対して定義できる仮想ディスクは32個のみです。

使用可能なLDC (論理ドメイン・チャネル)の合計数に依存します。

SPARCのドメイン当たりの仮想NICおよび仮想ディスクの合計数は、サポートされているSPARCサーバーの使用可能なLDC (論理ドメイン・チャネル)の合計数を超えることはできません。 詳細は、Oracle VM Server for SPARC管理ガイド論理ドメイン・チャネルの使用に関する説明を参照してください。

仮想ディスク

ここに記載された制限は、ハイパーバイザではなくゲスト・カーネルによって課される制限です。 示されている最大値は、ゲスト・オペレーティング・システムの機能によって異なります。

PVM: 104

HVM: 4 IDE (CD-ROMを含む)、7 SCSI

PVHVM: 107、Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsリリース3.2.3以降を使用している場合は40。

Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsを使用する場合、仮想ディスクおよび仮想NICの数の制限は共有されます。 このため、8個の仮想NICを定義する場合、同じ仮想マシンに対して定義できる仮想ディスクは32個のみです。

使用可能なLDC (論理ドメイン・チャネル)の合計数に依存します。

SPARCのドメイン当たりの仮想NICおよび仮想ディスクの合計数は、サポートされているSPARCサーバーの使用可能なLDC (論理ドメイン・チャネル)の合計数を超えることはできません。 詳細は、Oracle VM Server for SPARC管理ガイド論理ドメイン・チャネルの使用に関する説明を参照してください。

仮想ディスク・サイズ

OCFS2: 64 TB

NFS: 10 TB

サーバー上の使用可能なディスクのサイズと同じ。

Oracle Solarisの制限は263です。


注意

仮想マシンの最大値は、使用可能なリソースすべてを使用している1台の仮想マシンを想定しています。

表7.4 記憶域の最大値

項目

x86の最大値

SPARCの最大値

ストレージ・アレイのLUN

この制限をマルチパス・デバイスと混同しないでください。 1台のマルチパス・デバイスに接続されたそれぞれの同一LUNは、この制限に関連して個別のLUNとみなされます。 たとえば、次の構成では、それぞれ2個のパスを持つ1,000個のLUN、それぞれ4個のパスを持つ500個のLUN、それぞれ8個のパスを持つ250個のLUNがサポートされます。

iSCSI: 1000個のLUNおよび2000個のパス

ファイバ・チャネル(FC): 1000個のLUNおよび4000個のパス

232個のターゲット。

OCFS2ボリューム・サイズ

64TB

不可

OCFS2ボリューム当たりのファイル

30,000

不可


表7.5 ネットワークの最大値

項目

x86の最大値

SPARCの最大値

ネットワーク・ボンド当たりのNIC/ポート

256

ボンドまたは集計当たり255。

Oracle VM Server当たりのネットワーク・ボンド

制限なし

制限なし

VLANの数

1024

1024

MACアドレスの数

10240

10240