8.1 Oracle VM Server for SPARCとOracle VM Managerの統合

特定のリリースのOracle VMに該当する既知の問題の他に、Oracle VM Managerを使用してOracle VM Server for SPARCを管理する場合の制限もあります。

現在、Oracle VM Server for SPARCの機能のうち、Oracle VM Managerでは再現できない機能がいくつかあります。 このような機能には、次のものがあります。

  • SR-IOVドメイン、直接I/Oドメイン、ルート・ドメインなどの物理I/Oドメイン。

  • プライベートVLAN (PVLAN)、"VNet上のvNIC"、1つの仮想ネットワーク・デバイスに対する複数のMACアドレス、Quality of Service (QoS)構成などの特定のネットワーク・オプション。

  • ゲスト・ドメインに割り当てられた暗号アクセラレータ。 これはT4シリーズより前のSPARCサーバーの機能であり、なんらかの管理作業が必要でした。 T4シリーズ以降、管理作業なしで常に暗号アクセラレータを使用できます。

  • whole-core制約とmax-cores制約。ただし、これらは各Oracle VM Server上のOracle VM Agent for SPARCで使用される/etc/ovs-agent/agent.iniという構成ファイルを編集することにより構成できます。

  • シャドウ・サービス・ドメインとも呼ばれる複数のサービス・ドメイン。通常、冗長性を提供するために使用されます。 これらに対する初期サポートがOracle VM Agent for SPARCに実装されています。

Oracle VM Managerには、Oracle VM Server for SPARCサーバーを含むサーバー・プールに適用される多くの制限があります。 このような制限には、次のものがあります。

  • ISCSIまたはファイバ・チャネル記憶域を使用してリポジトリまたはサーバー・プール・クラスタ・ファイル・システムを格納することはできません。 ただし、これらのディスクを直接仮想マシン割当てに使用することはできます。 サーバー・プール・クラスタ・ファイル・システムを設定する必要がある場合、NFS記憶域を使用する必要があります。 リポジトリの構成には、NFS、ZFSまたはローカル・ディスクのいずれかを使用できます。

  • SPARCシステムでのHuge pageサポートはOracle VMによって制御されません。 基礎となるハードウェアで使用可能なすべてのページ・サイズは、ゲスト仮想マシンでも常に使用可能です。

  • 仮想マシンの中断および再開の機能は、SPARCベースのサーバー・プール内で実行されている仮想マシンでは使用できません。

  • プライマリ・サービス・ドメインとともに実行されるセカンダリ・サービス・ドメインのサポートがOracle VM Agentに追加されました。 この機能により、実行中の仮想マシンのネットワークまたはディスクI/Oを中断することなく、プライマリ・サービス・ドメインを再起動できます。