ZFS シャドウマイグレーションツールを使用すると、データを既存のファイルシステムから新しいファイルシステムに移行できます。シャドウファイルシステムが作成され、次に、必要に応じてそのファイルシステムが次元のソースからデータを取得します。
シャドウマイグレーション機能を使用すると、次のようにファイルシステムを移行できます。
ローカルまたはリモート ZFS ファイルシステムからターゲット ZFS ファイルシステムへ
ローカルまたはリモート UFS ファイルシステムからターゲット ZFS ファイルシステムへ
シャドウマイグレーションは、移行するデータを取得したあと、次の操作を実行するプロセスです。
空の ZFS ファイルシステムを作成します。
ターゲット (またはシャドウ) ファイルシステムである空の ZFS ファイルシステム上で、移行するファイルシステムを示すように shadow プロパティーを設定します。例:
# zfs create -o shadow=nfs://system/export/home/ufsdata users/home/shadow2
移行するファイルシステムからのデータが、シャドウファイルシステムにコピーされます。詳細な段階については、Oracle Solaris 11.2 での ZFS ファイルシステムの管理 のZFS ファイルシステムを移行するを参照してください。
ファイルシステムを移行する場合は、次の考慮事項を確認してください。
移行するファイルシステムを読み取り専用に設定する必要があります。ファイルシステムが読み取り専用に設定されていない場合、進行中の変更が移行されない可能性があります。
ターゲットファイルシステムは、完全に空である必要があります。
移行中にシステムがリブートされた場合、移行はリブート後に継続されます。
完全に移行されていないディレクトリコンテンツへのアクセス、または完全に移行されていないファイルコンテンツへのアクセスは、コンテンツ全体が移行されるまでブロックされます。
NFS での移行時に、UID、GID、および ACL 情報をシャドウファイルシステムに移行する場合は、ネームサービス情報がローカルおよびリモートシステムの間でアクセス可能であることを確認してください。NFS 経由で大規模なデータ移行を完了する前に、すべての ACL 情報が適切に移行されることを確認するために、移行するファイルシステムデータのサブセットをテストでコピーすることを考慮してもかまいません。
ネットワーク帯域幅によっては、NFS 経由のファイルシステムデータの移行は低速になる場合があります。
shadowstat コマンドを使用して、ファイルシステムのデータ移行をモニターします。Oracle Solaris 11.2 での ZFS ファイルシステムの管理 のZFS ファイルシステムを移行するを参照してください。