Oracle Solaris 11 はリアルタイムクロック (RTC) を協定世界時 (UTC) 形式で保持します。x86 プラットフォームでの動作は、このリリースと Oracle Solaris 10 とで異なります。対話型インストーラを使用することで、インストール時に日付と時間を構成できます。そのプロセスの一環として、RTC が UTC 形式の時間で更新されます。ただし、AI はインストール時に RTC の日付と時間を調整しません。インストールされるファイルのタイムスタンプが正しいことを保証するには、インストールを開始する前に、BIOS の時間を UTC 形式で構成してください。x86 プラットフォームでは、pkg update コマンドを使用するときに、OS は RTC の時間をローカル時間の形式で引き続き保持します。この方法は、Oracle Solaris 11 の BE と以前のリリースからの BE との間で時間の不一致を回避するために使用されます。
ローカル時間形式から UTC 形式に切り替えるには、次のようにカーネルと RTC の間の時間差を 0 に設定します。
# rtc -z GMT
日付/時間を調整する必要がある場合は、date コマンドを使用します。date(1)を参照してください。
UTC からローカル時間への切り替えが完了したら、sysconfig コマンドを使用してタイムゾーン設定を再構成するたびに、次のように rtc timezone コマンドを –z オプションで実行します。
# rtc -z timezone
いくつかのオペレーティングシステムを同じ Oracle Solaris 11 システム上で保守してブートするときに、それらのオペレーティングシステムが RTC 時間をローカル時間として保持している場合、RTC 時間の観点からそれらのオペレーティングシステムが共存できる方法がいくつかあります。
RTC 時間をローカル時間形式で保持している OS で、ローカル時間を UTC 形式に切り替えます。
たとえば、Windows 7 をデュアルブートしている場合は、次のようにレジストリキーを設定します。
[HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEM\CurrentControlSet\Control\TimeZoneInformation] \ "RealTimeIsUniversal"=dword:00000001
新しくインストールした Oracle Solaris 11 システムで、UTC 形式からローカル時間に切り替えます。
RTC 形式がローカル時間で動作しているとみなすオペレーティングシステムで時間情報プロトコル (NTP) を有効にします。この場合、時間は自動的に同期されます。