ソフトウェアパッケージングに関する次の情報を確認してください。
パッケージ名の SUNW 接頭辞は使用されなくなりました。IPS の導入で、すべてのソフトウェアパッケージの名前が変更されます。互換性のため、以前の SVR4 パッケージデータベースに 1 組のマッピングが追加されています。このマッピングによって、旧バージョンの SVR4 パッケージをインストールする管理者のためにパッケージの依存関係が必ず満たされるようになります。
pkgadd など、特定の SVR4 パッケージコマンドは旧バージョンの SVR4 パッケージを管理するために保持されていますが、プライマリパッケージインストールおよび更新インタフェースは pkg(1) コマンドセットです。以前に pkgadd コマンドを使用して特定のパッケージをインストールした場合は、そのパッケージを IPS パッケージとして使用できるかどうかを確認できます。IPS パッケージ名はおそらく異なっています。
次のように、特定の SVR4 パッケージを見つけます。
$ pkg info -g http://pkg.oracle.com/solaris/release/ SUNWcsl Name: SUNWcsl Summary: State: Not installed (Renamed) Renamed to: system/library@0.5.11-0.133 consolidation/osnet/osnet-incorporation Publisher: solaris Version: 0.5.11 Build Release: 5.11 Branch: 0.133 Packaging Date: October 27, 2010 06:35:58 PM Size: 0.00 B FMRI: pkg://solaris/SUNWcsl@0.5.11,5.11-0.133:20101027T183558Z
前の出力例は、SVR4 SUNWcsl パッケージの名前が IPS system/library パッケージに変更されたこと (Rename) を示しています。次のようにして、IPS パッケージがインストールされているかどうかを判別します。
$ pkg list system/library NAME (PUBLISHER) VERSION IFO system/library 5.12-5.12.0.0.0.42.1 i--
前の出力は、system/library パッケージがすでにインストールされていることを示しています。パッケージがインストールされていなかった場合、次のようにしてパッケージをインストールします。
$ pkg install system/library
SVR4 パッケージを IPS パッケージとして使用できる場合は、SVR4 パッケージではなく IPS パッケージをインストールします。IPS パッケージをインストールすると、イメージのその他の部分と互換性のあるバージョンのみをインストールでき、依存関係が自動的に確認されて更新されます。Oracle Solaris 11.2 ソフトウェアの追加と更新 を参照してください。
前の例では、SVR4 パッケージをインストールしようとした場合でも、system/library IPS パッケージが自動的にインストールされます。ただし、この例では、パッケージはすでにインストールされているため、コマンドは次のメッセージを返します。
$ pkg install SUNWcsl No updates necessary for this image.
patchadd などのいくつかの SVR4 パッケージコマンドが使用できなくなりました。代わりに、IPS の pkg update コマンドを使用してください。このコマンドを使用すると、パッケージのすべての依存関係が自動的に解決されます。
IPS パッケージ名は、Fault Manager リソース識別子 (FMRI) の命名スタイルを使用します。また、パッケージ名は短縮される代わりに階層化されています。繰り返しますが、Oracle Solaris 10 のコアシステムライブラリパッケージは SUNWcsl ですが、IPS 名は system/library です。system/library の FMRI 形式は次のようになります。
pkg://solaris/system/library@0.5.11,5.11-0.175.1.0.0.24.2:20120919T185104Z
Oracle Solaris 11.2 ソフトウェアの追加と更新 の障害管理リソース識別子を参照してください。
Oracle Solaris 10 パッケージは、開発、ドキュメント、および実行時コンポーネントに分割されています。Oracle Solaris 11 では、これらすべてのコンポーネントが 1 つのパッケージで提供されます。pkg change-facet コマンドを使用して、マニュアルページやヘッダーファイルなどの特定のコンポーネントを除外できます。Oracle Solaris 11.2 ソフトウェアの追加と更新 のオプションのコンポーネントのインストールの制御を参照してください。
SVR4 パッケージおよびパッチツールは引き続き、Oracle Solaris 10 コンテナでサポートされます。Oracle Solaris 10 のこれらの非大域ブランドゾーンは、ゾーンとブランドゾーンを使用して Oracle Solaris 11 で動作します。Oracle Solaris ゾーンの機能を参照してください。
次の表では、SVR4 パッケージおよびパッチコマンドと IPS パッケージコマンドを比較しています。
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