デバイスグループのプライマリ所有権を確立するための方法は、preferenced と呼ばれる所有権設定属性の設定に基づきます。この属性を設定していない場合は、ほかで所有されていないデバイスグループのプライマリ所有者が、そのグループ内のディスクへのアクセスを試みる最初のノードになります。一方、この属性を設定してある場合は、ノードが所有権の確立を試みる優先順位を指定する必要があります。
preferenced 属性を無効にすると、failback 属性も自動的に無効に設定されます。ただし、preferenced 属性を有効または再有効にする場合は、failback 属性を有効にするか無効にするかを選択できます。
preferenced 属性を有効または再有効にした場合は、プライマリ所有権の設定一覧でノードの順序を確立し直す必要があります。
この手順では、clsetup ユーティリティーを使用して、Solaris Volume Manager デバイスグループの preferenced 属性と failback 属性を設定または設定解除します。
始める前に
この手順を実行するには、属性値を変更するデバイスグループの名前が必要です。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。
# clsetup
メインメニューが表示されます。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
指示に従って、デバイスグループの preferenced および failback オプションを設定します。
次のコマンドを実行し、表示されるデバイスグループ情報を確認します。
# cldevicegroup show -v devicegroup
次に、clsetup でデバイスグループ (dg-schost-1) の属性値を設定したときに生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。
# cldevicegroup set -p preferenced=true -p failback=true -p numsecondaries=1 \ -p nodelist=phys-schost-1,phys-schost-2 dg-schost-1 # cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset names: dg-schost-1