クラスタノードから Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをアンインストールする方法
完全に確立されたクラスタ構成からグローバルクラスタノードを切り離す前に、この手順を実行して、そのノードから Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除します。この手順では、クラスタに存在する最後のノードからソフトウェアをアンインストールできます。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。
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タスクマップにあるクラスタノードを削除するための前提タスクがすべて完了していることを確認します。
表 16を参照してください。
この手順を続ける前に、clnode remove を使用してクラスタ構成からノードを削除します。その他の手順には、クラスタのノード認証リストへのアンインストール対象のノードの追加、ゾーンクラスタのアンインストールなどが含まれる場合があります。
注 -
ノードを構成解除して、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアはノードにインストールしたままにするには、clnode remove コマンドを実行したあとに先に進まないでください。
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アンインストールするノードで root 役割になります。
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ノードにグローバルデバイス名前空間用の専用パーティションがある場合、グローバルクラスタノードを非クラスタモードでリブートします。
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SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
# shutdown -g0 -y -i0 ok boot -x
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x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
# shutdown -g0 -y -i0
...
<<< Current Boot Parameters >>>
Boot path: /pci@0,0/pci8086,2545@3/pci8086,1460@1d/pci8086,341a@7,1/
sd@0,0:a
Boot args:
Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options
or i <ENTER> to enter boot interpreter
or <ENTER> to boot with defaults
<<< timeout in 5 seconds >>>
Select (b)oot or (i)nterpreter: b -x
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/etc/vfstab ファイルから、グローバルにマウントされるすべてのファイルシステムエントリを削除します (/global/.devices グローバルマウントを除く)。
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ノードをリブートして非クラスタモードにします。
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SPARC ベースのシステムで、次のコマンドを実行します。
ok boot -x
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x86 ベースのシステムで、次のコマンドを実行します。
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GRUB メニューで矢印キーを使用して該当する Oracle Solaris エントリを選択し、e と入力してコマンドを編集します。
GRUB ベースのブートの詳細は、Oracle Solaris 11.3 システムのブートとシャットダウン の システムのブートを参照してください。
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ブートパラメータ画面で矢印キーを使用して kernel エントリを選択し、e と入力してエントリを編集します。
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コマンドに -x を追加して、システムが非クラスタモードでブートするように指定します。
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Enter キーを押して変更を承諾し、ブートパラメータ画面に戻ります。
画面には編集されたコマンドが表示されます。
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b と入力して、ノードを非クラスタモードでブートします。
注 -
カーネルブートパラメータコマンドへのこの変更は、システムをブートすると無効になります。次にノードをリブートする際には、ノードはクラスタモードでブートします。非クラスタモードでブートするには、上記の手順を実行してもう一度カーネルのブートパラメータコマンドに –x オプションを追加してください。
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Oracle Solaris Clusterパッケージのファイルが何も含まれていない、root (/) ディレクトリなどのディレクトリへ移動します。
phys-schost# cd /
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ノードを構成解除し、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを削除するには、次のコマンドを実行します。
phys-schost# scinstall -r [-b bename]
- –r
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クラスタノードから、クラスタの構成情報を削除し、Oracle Solaris Cluster のフレームワークおよびデータサービスソフトウェアをアンインストールします。その後、このノードを再インストールしたり、クラスタから削除したりできます。
- –b bootenvironmentname
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アンインストール処理の完了後のブート先となる新しいブート環境の名前を指定します。名前の指定はオプションです。ブート環境の名前を指定しなかった場合は、名前が自動的に生成されます。
詳細は、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
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アンインストールが完了したあとに、このノードに Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを再インストールするつもりの場合は、ノードをリブートして新しいブート環境でブートします。
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このクラスタ上で Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを再インストールするつもりでない場合は、ほかのクラスタデバイスからトランスポートケーブルとトランスポートスイッチを切断します (存在する場合)。
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アンインストールしたノードが、並列 SCSI インタフェースを使用する記憶装置デバイスに接続されている場合は、トランスポートケーブルを切り離した後で、この記憶装置デバイスのオープン SCSI コネクタに SCSI ターミネータを取り付ける必要があります。
アンインストールしたノードが、Fibre Channel インタフェースを使用する記憶装置デバイスに接続されている場合は、終端処理は必要ありません。
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切断の手順については、ホストアダプタおよびサーバーに付属しているドキュメントに従います。