サーバーの適切な内部動作温度を維持することは、サーバーの健全性のために非常に重要です。サーバーのシャットダウンやコンポーネントの損傷を防ぐには、温度超過やハードウェア関連の問題が発生したときにすぐに対処してください。サーバーに温度関連の障害がある場合、問題の原因は次のいずれかである可能性があります。
サーバーコンポーネントの冷却は、外部環境からサーバー内に引き込まれる冷気の移動に依存します。サーバーの外部環境の周辺温度が高すぎると、冷却が行われず、サーバーとそのコンポーネントの内部温度が上昇します。これにより、サーバーのパフォーマンスが低下したり、1 つ以上のコンポーネントに障害が発生したりする可能性があります。
アクション: サーバーの環境仕様と照合してサーバーの場所の周辺温度をチェックしてください (設置ガイドを参照)。温度が必須の動作範囲内でない場合は、すぐに状況を改善してください。
防止策: サーバーの場所に何らかの変更 (サーバーの追加など) を加えた場合は特に、サーバーの場所の周辺温度を定期的にチェックして、必須の範囲内であることを確認してください。温度は一定で安定している必要があります。
サーバーの冷却システムは、ファンを使用して、サーバー前面の吸気口から冷気を引き込み、サーバーのバックパネルの通気口から暖気を排気します。前部または後部の通気口が塞がれると、サーバーの通気が阻害され、冷却システムが適切に機能しなくなり、サーバーの内部温度が上昇することになります。
アクション: サーバーのフロントパネルとバックパネルの通気口が埃やごみで塞がれていないか点検してください。また、サーバーの内部に、サーバーの通気を遮断する可能性のある不適切なコンポーネントやケーブルが取り付けられていないか点検してください。
予防策: 定期的にサーバーを点検し、掃除機を使用してサーバーをクリーニングしてください。カード、ケーブル、ファン、エアバッフル、仕切りなどのすべてのコンポーネントが適切に取り付けられていることを確認してください。上部カバーを取り付けていないサーバーは、絶対に動作させないでください。
サーバーには 2 つの主な冷却エリアがあります (Cooling Subsystemを参照)。適切に機能させるために、これらのエリアの圧力は異なり、仕切り、バッフル、コンポーネントフィラーパネル、およびサーバーの上部カバーを使用して維持されています。密閉型のシステムとして機能させるためには、これらのものがサーバーの所定の位置にある必要があります。サーバー内部の圧力が低下すると、サーバーの冷気の移動に依存するサーバーの冷却システムが適切に機能しなくなり、サーバー内部の通気が混乱して方向性がなくなります。
アクション: サーバーの内部を点検して、通気仕切りとエアバッフル (Two-CPU Configuration) が適切に取り付けられていることを確認してください。外側に面したすべてのスロット (ストレージドライブ、DVD、PCIe) がコンポーネントまたはコンポーネントフィラーパネルで塞がっていることを確認してください。サーバーの上部カバーが所定の位置にあり、サーバー上部に平らにぴったりと設置されていることを確認してください。
予防策: サーバーを保守する際は、仕切りとバッフルが正しく取り付けられていること、およびサーバーの外側に面したスロットに塞がれていないものがないことを確認してください。上部カバーを取り付けていないサーバーは、絶対に動作させないでください。
電源装置やファンモジュールなどのコンポーネントは、サーバー冷却システムに不可欠な部分です。これらのコンポーネントのいずれかに障害が発生すると、サーバーの内部温度が上昇する可能性があります。このような温度の上昇により、その他のコンポーネントが温度超過状態になる可能性があります。さらに、プロセッサなどの一部のコンポーネントは、障害の発生中にオーバーヒートする可能性があり、温度超過イベントを生成する可能性もあります。
アクション: 温度超過イベントの原因を調査して、障害が発生したコンポーネントをすぐに交換してください。ハードウェアのトラブルシューティング情報については、Troubleshooting Server Hardware Faultsを参照してください。
予防策: コンポーネントの冗長性は、冷却サブシステムなどの重要なサブシステムのコンポーネント障害を考慮して提供されます。ただし、冗長システムのコンポーネントで障害が発生すると、冗長性は存在しなくなり、サーバーのシャットダウンやコンポーネント障害のリスクが高まります。そのため、冗長システムを維持管理し、障害が発生したコンポーネントはすぐに交換することが重要です。