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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2022年7月27日
 
 

chown(1)

名前

chown - ファイルの所有者の変更

形式

/usr/bin/chown

chown [-c | -changes] [--dereference] [-h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-R | --recursive] [--no-preserve-root] [--preserve-root] [-v | --verbose] owner[:group] file...
chown -R | -recursive [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-H | -L | -P] [--preserve-root] [--no-preserve-root] [-v | --verbose] owner[:group] file...
chown [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-R | --recursive] [--no-preserve-root] [--preserve-root] [-v | --verbose] --reference=RFILE | -s ownersid[:groupsid] file ...
chown -R | -recursive [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-H | -L | -P] [--preserve-root] [--no-preserve-root] [-v | --verbose] --reference=RFILE | -s ownersid[:groupsid] file ...

/usr/xpg4/bin/chown

/usr/xpg4/bin/chown [-fhR] owner[:group] file...
/usr/xpg4/bin/chown -s [-fhR] ownersid[:groupsid] file...
/usr/xpg4/bin/chown -R [-f] [-H | -L | -P] owner[:group] file...
/usr/xpg4/bin/chown -s -R [-f] [-H | -L | -P] ownersid[:groupsid] file...

説明

/usr/bin/chown および /usr/xpg4/bin/chown

chown ユーティリティーは、file オペランドが示す各ファイルのユーザー ID を、owner オペランドが示す値に変更し、さらに group が指定されていれば、グループ ID もその値に変更します。

If chown is invoked without the {PRIV_FILE_SETID} privilege, the set-user-ID and set-group-ID bits are cleared.

Changing the owner of a file may require additional privilege.The {PRIV_FILE_CHOWN} privilege allows changing the owner of files owned by other users, but does not allow changing the owner to or from uid 0.The {PRIV_FILE_CHOWN_SELF} privilege allows the file's current owner to change the owner to another uid, except for uid 0.Changing a file's owner to uid 0 requires all privileges.

ファイルシステムでは、マウントポイントオプション rstchown を使用して所有者変更を制限します。When this option is in effect the owner of the file is prevented from changing the owner ID of the file, unless they use the privileges listed above.When this option is not in effect, the owner of the file does not need additional privilege to change the owner to another non-zero uid.The _POSIX_CHOWN_RESTRICTED option will be reported as true for paths on filesystems mounted with the rstchown option, when checked with fpathconf(2) or getconf(1).

chown は、各ファイルの所有者を owner に変更します。owner は、ユーザー名または数値のユーザー ID で指定できます。各ファイルのグループ所有権も、ユーザー名に続けて :group を指定することで group に変更できます。

オプション

The following options are supported for /usr/bin/chown:

–c, –-changes

verbose (–v | –-verbose) と同様。変更が行われた場合にのみ報告します。

–f, –-silent, –-quiet

強制。エラーは報告しません。

–-from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP

各ファイルの現在の所有者またはグループ、あるいはその両方がここで指定されたものに一致している場合にのみ、所有者またはグループ、あるいはその両方を変更します。どちらか一方を省略することもでき、その場合、省略された属性は一致していなくてもかまいません

–h, –-no-dereference

ファイルがシンボリックリンクであるとき、そのシンボリックリンクの所有者を変更します。このオプションが指定されていない場合は、そのシンボリックリンクによって参照されるファイルの所有者が変更されます。

–-help

使用方法に関するメッセージを表示して終了します。

–H

コマンド行に指定したファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリと、その下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。ファイル階層の検索中にシンボリックリンクに出会った場合、対象となるファイルの所有者は変更されますが、再帰は発生しません。

–L

ファイルがシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するファイルです。コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。

–-no-preserve-root

Do not treat ‘/’ specially.これはデフォルトです。

–-preserve-root

Do not operate recursively on ‘/’.

–P

コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンク自身です。このオプションは、シンボリックリンクが参照するファイル階層は検索しません。

–-reference=RFILE

RFILE の所有者およびグループを使用します。RFILE が存在しない場合は、診断のエラーメッセージが表示され、0 以外の終了コードが返されます。このオプションと –s オプションは相互に排他的です。

–R, –-recursive

再帰。chown はディレクトリおよびすべてのサブディレクトリを検索し、指定されたグループ ID を設定します。シンボリックリンクに出合うと、(–h または –P オプションが指定されていなければ) 対象となるファイルのグループが変更されます。しかし、–H または –L オプションを指定しない限り、再帰は発生しません。

–s

所有者やグループの引数は、Windows SID 文字列です。このオプションでは、SID を格納可能なファイルシステム (ZFS など) が必要になります。このオプションと –-reference オプションは相互に排他的です。

–v, –-verbose

処理された各ファイルの診断を表示します。

–H–L、または –P は相互排他的なオプションですが、これらを複数指定しても、エラーであるとは判断されません。最後に指定したオプションが chown の動作を決定します。

The following options are supported for /usr/xpg4/bin/chown:

–f

強制。エラーは報告しません。

–h

ファイルがシンボリックリンクであるとき、そのシンボリックリンクの所有者を変更します。このオプションが指定されていない場合は、そのシンボリックリンクによって参照されるファイルの所有者が変更されます。

–H

コマンド行に指定したファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。ファイル階層の検索中にシンボリックリンクに出会った場合、対象となるファイルは変更されますが、再帰は発生しません。

–L

ファイルがシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するファイルです。コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。

–P

コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンク自身です。このオプションは、シンボリックリンクが参照するファイル階層は検索しません。

–R

再帰。chown はディレクトリおよびすべてのサブディレクトリを検索し、指定されたグループ ID を設定します。シンボリックリンクに出合うと、(–h または –P オプションが指定されていなければ) 対象となるファイルのグループが変更されます。–H–L、または –P のいずれのオプションも指定しない限り、–L オプションがデフォルトのモードとして使用されます。

–s

指定されたグループは Windows SID です。このオプションでは、SID を格納可能なファイルシステム (ZFS など) が必要になります。

–H–L、または –P は相互排他的なオプションですが、これらを複数指定しても、エラーであるとは判断されません。最後に指定したオプションが chown の動作を決定します。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

owner[:group]

file に割り当てるユーザー ID とグループ ID (グループ ID はオプション) を指定します。owner 部分は、ユーザーデータベースから得られるユーザー名、または数値のユーザー ID のどちらかでなければなりません。どちらの場合でも、file で指定した各ファイルに与えるユーザー ID を表します。owner が数値で、それがユーザー名としてユーザーデータベースに存在していると、そのユーザー名に対応したユーザー ID 番号がユーザー ID として用いられます。同様に、group 部分を指定する場合は、グループデータベースから得られるグループ名、または数値のグループ ID のどちらかでなければなりません。どちらの場合でも、各ファイルに与えるグループ ID を表します。group が数値で、それがグループ名としてグループデータベースに存在していると、そのグループ名に対応したグループ ID 番号がグループ ID として用いられます。

file

ユーザー ID を変更するファイルのパス名

使用例 1 階層内のすべてのファイルの所有者を変更

次のコマンドを実行すると、階層に含まれるすべてのファイルの所有者が変更されます。このとき、シンボリックリンクも変更されますが、リンクの参照先の所有者は変更されません。

example% chown −R −h owner[:group] file...

環境変数

See environ(7) for descriptions of the following environment variables that affect the execution of chown: LANG, LC_ALL, LC_CTYPE, LC_MESSAGES, and NLSPATH.

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

ユーティリティーの実行が正常終了し、要求されたすべての変更が行われた。

>0

エラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

/usr/bin/chown

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効。「ノート」を参照してください。
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(7) を参照してください。

/usr/xpg4/bin/chown

属性タイプ
属性値
使用条件
system/xopen/xcu4
CSI
有効。「ノート」 を参照してください。
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(7) を参照してください。

関連項目

chgrp(1), chmod(1), getconf(1), chown(2), fpathconf(2), passwd(5), attributes(7), environ(7), privileges(7), standards(7), mount(8)

chownowner 名および group 名を除いて CSI に対応しています。

Solaris の以前のリリースには、シンボリックリンクの処理方法に関して –R セマンティクスが異なっている /usr/ucb/chown コマンドがありました。/usr/ucb/chown では、ターゲットファイルではなくシンボリックリンクの所有者が変更されていました。To get this behavior with /usr/bin/chown, additional flags need to be specified.