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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2022年7月27日
 
 

vacation(1)

名前

vacation - メールへの自動返信

形式

vacation [-I]
vacation [-a alias] [-e filter_file] [-f database_file]
     [-j] [-m message_file] [-s sender] [-tN] username
vacation [-f database_file] -l

説明

vacation ユーティリティーは、着信メールに自動的に返信します。

Installation

インストールは、vacation の基本構成を設定する対話型プログラムで構成されます。

vacation をインストールするには、コマンド行でこのコマンドを引数なしで入力します。このプログラムは、vacation が有効になっているときにすべての送信者に自動的に送信されるメッセージを含む .vacation.msg ファイルを作成し、そのメッセージを変更できるようにエディタを起動します。(「使用法」のセクションを参照)。起動されるエディタは、VISUAL または EDITOR 環境変数によって決定され、このどちらの環境変数も設定されていない場合は vi(1) になります。

.forward ファイルがホームディレクトリ内に存在しない場合は、このファイルも作成されます。作成されると、.forward ファイルには次の形式の行が含まれています。

着信メッセージの 1 つのコピーが username に送信され、別のコピーが vacation にパイプ経由で渡されます。

\username, "|/usr/bin/vacation username"

.forward ファイルがホームディレクトリ内に存在する場合は、それを削除するかどうかが尋ねられます。それにより、vacation が無効になり、インストールが終了します。

このプログラムは、vacation が有効になっているときに送信者のリストを含む .vacation.pag.vacation.dir を自動的に作成します。

アクティブ化と非アクティブ化

.forward ファイルの存在によって、vacation を無効または有効のどちらにするかが決定されます。vacation を無効にするには、.forward ファイルを削除するか、または新しい名前に変えます。

初期化

–I オプションは、vacation のログファイル (.vacation.pag および .vacation.dir) をクリアし、以前の vacation セッションから送信者のリストを消去します。(「オプション」のセクションを参照)。

追加の構成

vacation には、インストールには含まれていない構成オプション、つまり –a–e–f–j–m–s、および –t が用意されています。(「オプション」のセクションを参照)。

報告

vacation には、報告オプション –l が用意されています。詳しくは「オプション」の項を参照してください。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–I

.vacation.pag および .vacation.dir ファイルを初期化し、vacation を有効にします。–I フラグが指定されておらず、user 引数が指定されている場合、vacation は標準入力から最初の行を読み取ります (From: 行の場合はコロンなし)。存在しない場合は、エラーメッセージを生成します。

–a–e–f–j–m–s–t の各オプションは、コマンド行ではなく、.forward ファイル内で vacation と組み合わせて使用される構成オプションです。たとえば、

\username, "|/usr/bin/vacation –t1m username"

は、送信者への返信を 1 分おきに繰り返します。

–a alias

alias が、vacation を実行しているユーザーの有効なエイリアスの 1 つであることを示し、そのエイリアス宛てのメールによって返信が生成されるようにします。

–e filter_file

ドメインや電子メールアドレスのフィルタのソースとして .vacation.filter の代わりに filter_file を使用します。

–f database_file

データベースファイルのベース名として .vacation の代わりに database_file を使用します。

–j

受信者が To: または Cc: 行に存在するかどうかをチェックしません。警告: このオプションを使用すると、不在返信がメーリングリストやその他の不適切な場所に送信される場合があります。そのため、このオプションを使用することは決してお勧めできません。

–m message_file

返信のために送信するメッセージとして ~/.vacation.msg の代わりに ~/message_file を使用します。message_file は、目的の不在返信メッセージファイルへの相対パスです。ホームディレクトリやファイルの「見つかりません」というエラーを回避するために、message_file~/.forward と同じディスクパーティションに配置するようにしてください。

–s sender

着信メッセージの UNIX の From 行から読み取られた値の代わりに sender に返信します。

–tN

同じ送信者への繰り返し返信の間隔を変更します。デフォルトは 1 週間です。末尾の smhd、または w は、N をそれぞれ秒、分、時間、日、または週にスケール変更します。

The –l option is neither for initialization nor configuration, but for reporting.また、–f オプションも –l と組み合わせて使用できます。

–l

vacation -I の最後の呼び出しのあとに返信が送信されたアドレスを、日付と時間のスタンプとともに一覧表示します。

使用法

.vacation.msg ファイルには、少なくとも Subject: 行を含むヘッダーを含めるようにしてください (To: 行を含めてはいけません)。For example:

Subject: I am on vacation
I am on vacation until July 22.  If you have something urgent,
please contact Joe Jones (jones@fB0).
   	--John

.vacation.msg ファイル内に文字列 $SUBJECT が存在する場合、その文字列は、返信が送信されるときに元のメッセージの件名に置き換えられます。そのため、次のような .vacation.msg ファイル

Subject: I am on vacation
I am on vacation until July 22.
Your mail regarding "$SUBJECT" will be read when I return.
If you have something urgent, please contact
Joe Jones (jones@fB0).
   	--John

では、メッセージの件名が返信に含まれます。

To: または Cc: 行に、元のメッセージが送信されたユーザーやそのユーザーの複数のエイリアスのいずれかが指定されていない場合、最初の From 行に文字列 -REQUEST@ が含まれている場合、あるいはヘッダーに Precedence: bulk または Precedence: junk 行が含まれている場合、メッセージは送信されません。

vacation はまた、postmaster または Mailer-Daemon からのメールにも返信しません。

上の条件に加えて、.vacation.filter ファイルが存在する場合は、返信が送信される一連のアドレスをさらに制約するためにそのファイルが使用されます。そのファイル内の各行は、ドメイン名、電子メールアドレス、否定されたドメイン名、否定された電子メールアドレスのいずれかにするようにしてください。否定された行は、! の 1 文字で始まります。

各行は、指定されている順序で送信者アドレスに対して比較されます。電子メールアドレスを含む行が一致するのは、送信者アドレスが大文字と小文字の区別 (これは無視されます) を除いてまったく同じである場合です。A line containing a domain name matches if the sender address is something@domain-name or something@something.domain-name.返信が送信されるのは、最初に一致したものが否定されていないエントリである場合です。最初に一致したものが否定されたエントリであるか、または一致する行が存在しない場合、返信は送信されません。

サンプルのフィルタファイルは次のようになります。

!host.subdomain.example.com
example.com
!wife@mydomain.example
mydomain.example
onefriend@example.net
anotherfriend@example.org

空白の行、および「#」で始まる行は無視されます。

ファイル

~/.forward

~/.vacation.filter

~/.vacation.msg

送信者のリストは、ホームディレクトリ内の dbm 形式のファイル .vacation.pag および .vacation.dir 内に保持されます。これらのファイルは dbm ファイルであるため、テキストエディタで直接表示することはできません。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
mail/vacation

関連項目

vi(1), getusershell(3C), aliases(5), shells(5), attributes(7), sendmail(8)