localedef - ロケール環境の定義
localedef [-c] [-f charmap] [-i sourcefile] [-u code_set_name] [-x extensions_file] localename
localedef ユーティリティーは、動作がロケール環境変数の設定によって決定される関数およびユーティリティーが使用できる形式に、ロケールカテゴリのソース定義を変換します。environ(7) を参照してください。
このユーティリティーは、–i オプションで指定されたファイル (指定された場合) または標準入力から、同じロケールに属する 1 つ以上のロケールカテゴリのソース定義を読み取ります。
各カテゴリソース定義は、対応する環境変数名によって識別され、END category-name 文で終了します。次のカテゴリがサポートされています。
文字の分類および大文字/小文字の変換を定義します。
照合規則を定義します。
通貨情報の書式に使用される書式および記号を定義します。
通貨以外の数値編集での小数点、グループ化、およびグループ化記号を定義します。
日付と時間の情報の書式および内容を定義します。
肯定応答および否定応答の形式および値を定義します。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
警告メッセージが発行されていても、永続的な出力を作成します。
実際の文字エンコーディングへの文字シンボルと照合要素シンボルのマッピングを含むファイルのパス名を指定します。シンボリック名 (collating-symbol キーワードで定義されている照合シンボル以外) を使用している場合は、このオプションを指定する必要があります。–f オプションがない場合は、デフォルトの文字マッピングが使用されます。
ソース定義を含むファイルのパス名。このオプションがない場合、ソース定義は標準入力から読み取られます。
文字シンボルと照合要素シンボルのターゲットマッピングとして使用されるコードセットの名前を指定します。このときのエンコーディング値は、ISO/IEC 10646-1: 2000 標準の位置定数値によって定義されます。「注意事項」を参照してください。
さまざまな localedef オプションがリストされている拡張ファイルの名前を指定します。locale(7) を参照してください。
次のオペランドを指定できます。
ロケールを識別します。名前に 1 つ以上のスラッシュ文字が含まれている場合、localename は作成されたロケール定義が格納される場所のパス名として解釈されます。この機能は適切な特権を持つユーザーに制限できます。(1 回の実行では複数のカテゴリを処理できますが、1 つの localename を指定すると、処理できるのは同じロケールに属しているカテゴリのみになります。)
localedef は、32 ビットと 64 ビットの両方の環境の現在のディレクトリに localename という名前のロケールデータファイルを生成します。
ロケールデータファイルは、ロケールとして認識およびサポートされるように、/usr/lib/locale/localename/localename に移動する必要があります。
localedef の実行に影響する環境変数 (LANG、LC_ALL、LC_COLLATE、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH) の定義については、environ(7) を参照してください。
次の終了ステータスが返されます。
エラーは発生せず、ロケールは正常に作成されました。
警告が発生しましたが、ロケールは正常に作成されました。
ロケールの指定が実装の制限を超えているか、使用されたコード化文字セットが実装でサポートされておらず、ロケールは作成されませんでした。
新しいロケールを作成する機能は、実装でサポートされていません。
警告またはエラーが発生し、出力は作成されませんでした。
エラーが検出された場合、永続的な出力は作成されません。
汎用の EUC ロケールがシステムで拡張ファイルとして何を使用するかを表します。このファイルはデフォルトで使用されます。
システムで拡張ファイルとして使用される汎用の単一バイトファイルを表します。
32 ビットおよび 64 ビットの両方の環境のロケールデータファイル。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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locale(1)、iconv_open(3C)、nl_langinfo(3C)、strftime(3C)、attributes(7)、charmap(7)、environ(7)、extensions(7)、locale(7)、standards(7)
警告が発生した場合、–c オプションが指定されていると、永続的な出力が作成されます。次の状態では、警告メッセージが発行されます。
charmap ファイルで見つからないシンボリック名が LC_CTYPE または LC_COLLATE カテゴリの記述に使用されている場合 (ほかのカテゴリの場合、これはエラーの状態です)。
実装でサポートされないオプションのキーワードがソースにある場合。
–C、–L、–m、–W などのサポートされなくなったオプションとオプション引数の使用。
–u オプションが使用されている場合、code_set_name オプション引数は ISO/IEC 10646-1: 2000 標準の位置定数値を変換するコードセットの名前として解釈されます。ISO/IEC 10646-1: 2000 標準の位置定数値およびその他の形式 (10 進数、16 進数、または 8 進数) の両方が、charmap ファイル内のエンコーディング値として有効です。コードセットには、システムの iconv_open(3C) 関数でサポートされるコードセットを指定できます。
code_set_name、mb_cur_max、または mb_cur_min の charmap の指定と –u オプションの引数の code_set_name によって表されるコードセットの対応する値で競合が発生した場合、localedef ユーティリティーは失敗してエラーになります。
ポータブル文字セットの文字のシンボリック名に指定されている charmap エンコーディング値と US-ASCII で定義されている文字エンコーディング値で競合が発生した場合、結果は不確定です。
charmap の非印字文字に -1 ではない幅が指定された場合は、localedef によって警告が生成されます。
–C、–L、–m、–W などのオプションとそれらのオプション引数は引き続き受け入れられますが、それらは使用されず、サポートされません。これらのいずれかを使用すると、それらが必要なくなったことを示す警告メッセージが表示されます。