このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
btrfs-progs
パッケージがまだシステムにインストールされていない場合、yumを使用してインストールします。
mkfs.btrfsコマンドを使用して、1つ以上のブロック・デバイス全体に配置されるbtrfsファイル・システムを作成できます。 デフォルト構成では、各デバイス全体にわたりファイル・システム・データをストライプ化し、ファイル・システム・メタデータをミラー化します。 単一のデバイスを指定すると、メタデータの1つのコピーのみを使用するように指定しないかぎり、そのデバイスでメタデータが複製されます。 デバイスとして、単純なディスク・パーティション、ループバック・デバイス(メモリー内のディスク・イメージ)、マルチパス・デバイス、またはハードウェアにRAIDを実装するLUNを指定できます。
次の表に、mkfs.btrfsコマンドを使用して様々なbtrfs構成を作成する方法を示します。
コマンド | 説明 |
---|---|
mkfs.btrfs | 単一のデバイス上にbtrfsファイル・システムを作成します。 次に例を示します。 mkfs.btrfs /dev/sdb1 |
mkfs.btrfs -L | ファイル・システムのマウント時に使用できるラベル付きでbtrfsファイル・システムを作成します。 次に例を示します。 mkfs.btrfs -L myvolume /dev/sdb2 ノート このラベル名を指定してマウントする場合、デバイスはパーティションに対応している必要があります。 |
mkfs.btrfs -m single | 単一のデバイス上にbtrfsファイル・システムを作成しますが、そのデバイスにメタデータを複製しません。 次に例を示します。 mkfs.btrfs -m single /dev/sdc |
mkfs.btrfs | 複数のデバイス全体にわたりファイル・システム・データをストライプ化し、ファイル・システム・メタデータをミラー化します。 次に例を示します。 mkfs.btrfs /dev/sdd /dev/sde |
mkfs.btrfs -m raid0 | 複数のデバイス全体にわたりファイル・システム・データおよびメタデータをストライプ化します。 次に例を示します。 mkfs.btrfs -m raid0 /dev/sdd /dev/sde |
mkfs.btrfs -d raid1 | 複数のデバイス全体にわたりファイル・システム・データおよびメタデータをミラー化します。 次に例を示します。 mkfs.btrfs -d raid1 /dev/sdd /dev/sde |
mkfs.btrfs -d raid10 -m raid10 | ミラー化された複数のデバイス全体にわたりファイル・システム・データおよびメタデータをストライプ化します。 指定するデバイスの数は偶数で、4以上である必要があります。 次に例を示します。 mkfs.btrfs -d raid10 -m raid10 /dev/sdf \ /dev/sdg /dev/sdh /dev/sdi /dev/sdj /dev/sdk |
ファイル・システムをマウントする場合、次のようにそのコンポーネント・デバイスのいずれかによって指定できます。
#mkfs.btrfs -d raid10 -m raid10 /dev/sd[fghijk]
#mount /dev/sdf /raid10_mountpoint
マウントされたbtrfsファイル・システムのRAID構成を検出するには、次のコマンドを使用します。
# btrfs filesystem df mountpoint
btrfs filesystem dfコマンドは、btrfsファイル・システムで使用される領域について、dfコマンドよりも正確な情報を表示します。
次の形式のbtrfsコマンドを使用して、システム上のすべてのbtrfsファイル・システムに関する情報を表示します。
# btrfs filesystem show