このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
rootファイル・システムの変換を実行する前に、その状態をリストアできる完全なシステム・バックアップを作成してください。
ext2
、ext3
またはext4
の各rootファイル・システムをbtrfs
に変換するには、次の手順を実行します。
mountコマンドを実行し、rootファイル・システムとして現在マウントされているデバイスと、ファイル・システムのタイプを確認します。
次の例では、rootファイル・システムがボリューム・グループ
vg_hostol6
のLVM論理ボリュームlv_root
として構成されており、ファイル・システム・タイプはext4
です。 ls -lコマンドを使用して、マップされたデバイスが/dev/vg_hostol6/lv_root
に対応していることを確認します。#
mount
... /dev/mapper/vg_hostol6-lv_root on / type ext4 (rw) ... #ls -l /dev/mapper/vg_hostol6-lv_root
lrwxrwxrwx. 1 root root 7 Sep 14 14:00 /dev/mapper/vg_hostol6-lv_root -> ../dm-0 #ls -l /dev/vg_hostol6/lv_root
lrwxrwxrwx. 1 root root 7 Sep 14 14:00 /dev/vg_hostol6/lv_root -> ../dm-0次の例では、rootファイル・システムがディスク・パーティション
/dev/sda2
に対応しています。#
mount
... /dev/sda2 on / type ext4 (rw) ...システムを停止します。
Oracle Linux 6 Update 3以上のUEK Boot ISO (必要に応じてCDまたはDVDに書込み可能)からシステムをブートします。 https://edelivery.oracle.com/linuxからUEK Boot ISOをダウンロードできます。
ノートUEK Boot ISOを使用する必要があります。 RHCK Boot ISOを使用して変換を実行することはできません。
インストール・メニューからインストール済システムのレスキューを選択します。 プロンプトが表示されたら、言語とキーボードを指定し、インストール・メディアとしてローカルCD/DVDを選択し、いいえを選択してネットワーク・インタフェースの起動を回避し、スキップを選択してレスキュー環境の選択を省略します。
シェルの起動を選択して、画面の一番下に
bash
シェル・プロンプト(bash-4.1#
)を表示します。既存のrootファイル・システムをLVMボリュームとして構成している場合、次のコマンドを使用してボリューム・グループ(
vg_hostol6
など)を起動します。bash-4.1#
lvchange -ay vg_hostol6
fsckの適切なバージョン(fsck.ext3やfsck.ext4など)を実行し、ファイル・システムの整合性を確認および修正します。
bash-4.1#
fsck.ext
N
-fdevice
ここで、
device
はrootファイル・システムのデバイスです(/dev/vg_hostol6/lv_root
や/dev/sda2
など)。ファイル・システムをbtrfsファイル・システムに変換します。
bash-4.1#
btrfs-convert
device
マウント・ポイント(
/mnt1
)を作成し、変換されたrootファイル・システムをそこにマウントします。bash-4.1#
mkdir /mnt1
bash-4.1#mount -t btrfs
device
/mnt1vi
コマンドを使用してファイル/mnt1/etc/fstab
を編集し、次のようにrootファイル・システムのファイル・システム・タイプをbtrfs
に変更します。/dev/mapper/vg_hostol6-lv_root / btrfs defaults 1 1
マウントされたファイル・システムのルートにファイル
.autorelabel
を作成します。bash-4.1#
touch /mnt1/.autorelabel
/
に.autorelabel
ファイルが存在すると、SELinuxによってファイル・システム上のすべてのファイルのセキュリティ属性が再作成されます。ノート.autorelabel
ファイルを作成しないと、システムを正常にブートできない可能性があります。 ファイルを作成せずに再起動に失敗した場合、カーネル・ブート・パラメータにselinux=0
を指定してSELinuxを一時的に無効にするか、enforcing=0
を指定してSELinuxを許容モードで実行します。変換されたrootファイル・システムをアンマウントします。
bash-4.1#
umount /mnt1
ブートCD、DVDまたはISOを取り出し、システムを再起動します。