このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
この項の手順では、/usr/share/lxc/templates
にある、Oracle Linux(lxc-oracle
)用のLXCテンプレート・スクリプトを使用します。
Oracle Linuxコンテナは、最低でも400MBのディスク容量を必要とします。
コンテナを作成して起動するには:
lxc-oracle
テンプレート・スクリプトを使用してol6ctr1
というOracle Linux 6コンテナを作成します。[root@host ~]#
lxc-create -n ol6ctr1 -B btrfs -t oracle -- --release=6.latest
lxc-create: No config file specified, using the default config /etc/lxc/default.conf Host is OracleServer 6.4 Create configuration file /container/ol6ctr1/config Downloading release 6.latest for x86_64 . . . yum-metadata-parser.x86_64 0:1.1.2-16.el6 zlib.x86_64 0:1.2.3-29.el6 Complete!ノートLXCバージョン1.0以上で、btrfsのスナップショット機能を使用する場合は、-B btrfsオプションを指定する必要があります。 詳細は、
lxc-create(1)
マニュアル・ページを参照してください。lxc-createコマンドによって、テンプレート・スクリプト
lxc-oracle
が実行され、ルート・ファイル・システムとしてbtrfsサブボリューム/container/ol6ctr1/rootfs
を持つ/container/ol6ctr1
にコンテナが作成されます。 その後、そのコマンドはyumを使用して、Oracle Linux Yum ServerからOracle Linux 6の入手可能な最新の更新をインストールします。 また、コンテナの構成設定を/container/ol6ctr1/config
ファイルに、そのfstab
ファイルを/container/ol6ctr1/fstab
に書き込みます。 コンテナのデフォルト・ログ・ファイルは/container/ol6ctr1/ol6ctr1.log
です。lxc-createには、--オプションの後に、次のテンプレート・オプションを指定できます。
- -a | --arch=i386|x86_64
アーキテクチャを指定します。 デフォルト値は、ホストのアーキテクチャです。
- --baseurl=
pkg_repo
パッケージ・リポジトリのファイルURIを指定します。 また、次のように--archオプションと--releaseオプションを使用して、アーキテクチャとリリースも指定する必要があります。
#
mount -o loop OracleLinux-R7-GA-Everything-x86_64-dvd.iso /mnt
#lxc-create -n ol70beta -B btrfs -t oracle -- -R 7.0 -a x86_64
\--baseurl=file:///mnt/Server
- -P | --patch=
path
指定したパスの
rootfs
にパッチを適用します。- --privileged[=rt]
/proc
階層下の特定のカーネル・パラメータの値を調整できます。コンテナは、権限ファイルを使用して、いくつかの例外を除き、
/proc
読取り専用をマウントします。 第8.9項「Oracle Linuxコンテナのカーネル・パラメータ設定の構成」を参照してください。このオプションにより
CAP_SYS_NICE
機能も有効になり、ネガティブなnice
値(スケジューリングに適しています)を設定することで、コンテナ内から処理ができます。=rt (リアルタイム)修飾子を指定すると、コンテナの構成ファイル内またはコンテナの起動時に、
lxc.cgroup.cpu.rt_runtime_us
設定を構成できます。 この設定は、cpu.rt_period_us
のシステム全体の値によって設定された基本期間からコンテナがCPUリソースにアクセスできる最大継続期間(マイクロ秒)を指定します。 それ以外の場合、コンテナはcpu.rt_runtime_us
のシステム全体の値を使用し、消費するCPUリソースが多くなりすぎる可能性があります。 また、この修飾子は、コンテナの再起動によって、すべてのプロセスの終了、およびクリーンな状態への起動が確実に行われるようにします。- -R | --release=
major
.minor
インストールするOracleリリースのメジャー・リリース番号とマイナー更新番号を指定します。
major
の値は、4、5、6または7に設定できます。minor
にlatest
を指定すると、利用できる最新のメジャー・リリースのリリース・パッケージがインストールされます。 ホストがOracle Linuxを実行している場合、デフォルト・リリースはホストにインストールされているリリースと同じです。 それ以外の場合、デフォルト・リリースは、Oracle Linux 6の最新の更新です。- -r | --rpms=
rpm_name
指定したRPMをコンテナにインストールします。
- -t | --templatefs=
rootfs
既存のシステム、コンテナまたはコピーしたいOracle VMテンプレートのルート・ファイル・システムへのパスを指定します。 このオプションは、他のテンプレート・オプションとともに指定しないでください。 8.4項「追加コンテナの作成」を参照してください。
- -u | --url=
repo_URL
Oracle Public Yum以外のYumリポジトリを指定します。 たとえば、ローカルYumサーバーからインストールを実行する場合があります。 リポジトリ・ファイルは、コンテナのルート・ファイル・システムの、
/etc/yum.repos.d
に構成されます。 デフォルトのURLはhttps://yum.oracle.com
です。
コンテナの追加のコピーを初期状態で作成したい場合、コンテナのルート・ファイル・システムのスナップショットを作成します。例:
#
btrfs subvolume snapshot /container/ol6ctr1/rootfs /container/ol6ctr1/rootfs_snap
8.4項「追加コンテナの作成」を参照してください。
デフォルト・ログ・ファイル以外のログ・ファイルに診断出力を書き込むデーモンとしてコンテナ
ol6ctr1
を起動します。[root@host ~]#
lxc-start -n ol6ctr1 -d -o /container/ol6ctr1_debug.log -l DEBUG
ノート-dオプションを省略すると、コンテナのコンソールは現在のシェル内で開きます。
使用できるロギング・レベルは、
FATAL
、CRIT
、WARN
、ERROR
、NOTICE
、INFO
、およびDEBUG
です。 すべてのlxc-*コマンドにロギング・レベルを設定できます。ホスト・システム上でps -ef --forestコマンドを実行し、
lxc-start
プロセス以下のプロセス・ツリーに、/usr/sbin/sshd
および/sbin/mingetty
プロセスがコンテナで起動したことが示されたら、ホストからコンテナにログインできます。 8.3項「コンテナへのログイン」を参照してください。