11.8.1 ユーザー領域アプリケーションのスタック・トレースの調査

このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。

機械翻訳について

11.8.1 ユーザー領域アプリケーションのスタック・トレースの調査

ustack()関数を使用して、たとえば次のように、ユーザー領域アプリケーションのスタック・トレースを実行できます。

# dtrace -n syscall::write:entry'/pid == $target/ \
{ustack(); \
exit(0)}' -c "ls -l /"
dtrace: description 'syscall::write:entry' matched 1 probe
total 125
dr-xr-xr-x.   2 root root       4096 Apr 22 09:11 bin
dr-xr-xr-x.   5 root root       4096 Sep 24 09:42 boot
...
drwxr-xr-x.  14 root root       4096 Nov  2  2012 usr
drwxr-xr-x.  25 root root       4096 Apr 20 13:18 var
CPU     ID                    FUNCTION:NAME
  1      6                      write:entry
              libc.so.6`_IO_file_write+0x43
              libc.so.6`_IO_do_write+0x95
              libc.so.6`_IO_file_close_it+0x160
              libc.so.6`fclose+0x178
              ls`0x411fc9
              ls`close_stdout+0x14
              libc.so.6`exit+0xe2
              ls`0x409620
              libc.so.6`_IO_file_underflow+0x138
              libc.so.6`flush_cleanup
              libc.so.6`fclose+0x14d
              libc.so.6`fclose+0x14d
              libselinux.so.1`0x3f1840ce6f
              ls`0x412040
              ls`0x40216b
              ls`0x4027e0
              libc.so.6`__libc_start_main+0xfd
              ls`0x408480
              ls`0x4027e0
              ls`0x4027e0
              ls`0x402809

DTraceは、スタック・フレームを、共有ライブラリ(libcなど)およびストリップされていない実行可能ファイルのシンボルに変換できます。 lsはストリップされた実行可能ファイルであるため、アドレスは変換されません。プログラムのリンク時に--export-dynamicオプションが指定された場合、dtraceは、ストリップされた実行可能ファイルのスタック・フレームを変換できます。このオプションにより、リンカーはすべてのシンボルを動的シンボル・テーブルに追加できます。